札友内→(国道243)ウランコシ
→(道道588・ふるさと林道上里線)津別峠展望台
(以下#4-2)
→(道道588)津別
(以下#4-3)
→(国道240)本岐
→(道道494)チミケップ湖町営キャンプ場
(以下#4-4)
→(道道494)大谷→(道道986他)境野
→(道道50・農道他)置戸
116km
RIDE WITH GPS
4時に目が覚め、荷造りしているうちに次第に周りが明るくなってくる間、聞こえないようにしていてもやはりしとしとと弱い雨音は聞こえてくる。外の明るくなる速度も遅い。ようやく何とか明るくなった空を見ると、雲はまあ曇り時々晴れの天気予報だけで絶望的にならないぐらいに厚く重く濃い。
すっきり完全に雨が上がらない空模様を伺いつつ、出発前に橘さんが淹れてくれたコーヒーを飲みながらついつい話し込んでしまう。雨だしどうせ距離も短いと思っていると、いつもより出発も遅れ、6:30、札友内鱒や発。
走り始めるとやはり小雨だが、天気が山裾から谷の真ん中へ場所によってすぐ変わるこの辺り。期待しすぎないように期待して進むと、果たして山裾の森に入る前、牧草地の途中で雨はぴたっと止んだ。
その時点ではまだ黒々ぬらぬらだった路面も、更に釧路川河岸の低木林から屈斜路へ進むうちに乾き始め、今まで降っていた雰囲気すら少なくなってきた。しかし、意外にも気温はそう低くなく、ウインドブレーカーが必要無ければ是非とも脱いでしまえ、というぐらいに蒸し暑い。
屈斜路湖岸では去年開発した裏道へ。
低山の麓に続く開けた畑の中、細道は何とも静かで気持ちが落ち着く。それに湖面へ向かって下ってゆく地形は、伸びやかで開放的な景色を見せてくれる。
相変わらず山にかかる雲は低く重いが、路面は更に乾いてきたような気もする。
これなら津別峠へ向かえる。それにこの雲の低さ、ある程度登ったら逆に晴れ渡ってくれるかもしれない。たとえ湖の展望は無くても、明るい緑の森と涼しい風に身を置けるだけで大満足だ。今年はまだまともに晴れの中を走っていないのである。
7:20、ウランコシ発。毎度のことだがすぐに始まる森の直登区間、頭上の開けた一直線の登り。
カーブの先で更に少し開けた道が続いてから、おもむろに津別峠らしい森の中に突入。同時に道がぐっと細くなった。
風も無い森に漂う霧、湿った空気が、じっとりと身体に絡まってくる。ややひんやりと、身体に優しいぐらい気温が低いのが、登り途中では大変に有り難い。
湿気の中をふわふわ漂う小さい蛾を眺め、茂みの中の時々がさっという音におびえ、何度も額の汗を拭いてつづら折れを何段か登ると斜度が一段落。
つづら折れ区間が終わり、密だった辺りの森がやや開け始める。ちょうどその辺りが400m、涼しい風もこの辺から吹き始める。
暑い日に助けてくれるこの風、こんな湿気の多い日でもやっぱり吹いているのが何だか意外なような気がする。ちなみに北海道の峠道では、どこでも400m辺りでこういう風が吹き始めるように思う。それはどういうわけか道東でも道北でも変わらないのが面白い。
しかし相変わらず霧は濃い。道の外は真っ白で薄暗く、行く手の視界も100mぐらいしかない。そろそろこの辺りから屈斜路湖が見下ろせるはずなのに。
道が最後のつづら折れを過ぎ、峠まで最後の斜面巻き区間に入った。霧は峠まで残り100mを切った辺りから、何となく薄くなり始めた。霧の中も明るくなってきて、切れ間から青空すら見え始めている。
津別峠から続く向かいの山々の稜線の、濃い緑も見えている。大変良い傾向だ。初日以来の青空である。頼む、このままどんどん晴れてくれ。
8:40、津別峠着。
さっき一瞬晴れそうになった空には次から次へとかなり高速で雲が動いていて、ちょっと前より辺りの霧が何となく濃くなっているような気がする。しかし更に200m登って津別峠展望台を目指すのには何の問題も無さそうだ。
道道588からふるさと林道上里線が展望台へ向かってゆく分岐には、いつもの「蕎麦・うどん」の幟が立っていないのがちょっと気になる。そういえば何年か展望台へ着いても、売店は営業していないことが多かった。今年は営業を完全に止めてしまって、もう幟すら立てていないという事態なのだろうか。そんなことを考えていると、展望台から自動車が下って来て、津別側へと下っていった。
ふるさと林道区間は斜度10%以上、こちらもインナーローを投入、ふらふらよたよた登ってゆく。
津別峠までの道道588自体道内ではそこそこ以上に厳しい峠だが、峠を登り切った後で、この期に及んで目に見えて斜度が上がるのが津別峠の凄さである。
尾根を回って更に直登区間へ。まだ際限無く続く登りはいい加減にして欲しいが、まああと100mぐらい。ゆっくりでも進んでいさえすれば、行く手のカーブは淡々と近づいてくる。
何度かそんな曲がり角があって、登りが一端収まる最後の区間に到着できた。決して平坦ではないものの、ここまで来たらもう最終段階である。
記 2014/1/20
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