北海道Tour12#5-4 2012/8/13 津別→滝上

津別→(国道240)本岐→(道道494)チミケップ湖 (以上#5-1)
→(道道494)日の出→(町道・農道)相内
→(国道39他)留辺蘂 (以上#5-2)
→(国道242)仁田→(道道1032・244他)学田
→(道道137)鴻之舞
(以上#5-3)
→(道道305)上藻別→(道道553)上渚骨
→(国道273他)滝上  175km  RIDE WITH GPS

道道553 上藻別から上渚滑への100m丘越え 意外に距離がある RICOH GR DIGITAL 4 GR6.0mm1:1.9 鴻之舞から上藻別経由で上渚滑へ 赤は本日の経路
 

 道道305との合流点では、さっき社那淵で見かけた看板の通り、道道137がこの先で通行止めになっているとの看板が登場。道道305と道道137の重複区間を少し進んでみるが、果たして道道137が立牛に向かう分岐では、悪天候時通行止めにありがちなパイプゲートで道がふさがれ、その向こうにレッカー車が停まっていた。念のためレッカー車の運転手さんに聞いてみると、「上の橋が落ちた」とのこと。峠部分の切り立った険しい斜面を、橋だけで一気に渡ってしまうあの橋だろう、きっと。完成後5年ぐらいじゃなかったかと思うが、一方で切り立った稜線部を思い出すにつけ、今後この区間は直しては壊れ、直しては壊れを繰り返すのかもしれないと思った。
 20km以上の迂回も、残念ながら決定してしまった。まあまだ2時間ある。何とか18時半には着けるだろう、この先何も起こらなければ。

 鴻之舞の谷間を、進みたくなかった下り方向へ、雨に打たれてどんどん下る。

 延々と無人の狭い谷間と森が続くこの道だが、一昨年紋別駅でかつての鴻之舞鉱山の賑わいを眺めていると、いつも見逃していた鉱山や集落跡の遺構が目に入ってくる。埋もれつつある道ばたの土手や、その入り口部分らしき○○跡の立て札などが、市街地の跡として一体感を持って点在していることがよくわかった。特にそれらの痕跡が集中している辺りはかつての市街地中央部だったことが伺え、そういえば写真の情景を目の前の地形と脳内合成して眺められるような気もする。

 

 遺構が終わった後、雨の中に無人の森が延々と続き下り斜度が次第に緩くなって、完全に一段落した頃、ようやく牧草地が現れてひと安心。雨は弱くなってはきたが、未だ止むことは無い。

 16:45、上藻別発。ここでようやく向こう側の滝上へ続く丘越えの道、道道553が現れるのだ。
 夕方になって、濡れた指先が冷える程どんどん気温が下がってきている。辺りには霧が立ちこめ始めた。しかし、標高差100mぐらいの小さな峠近くで、やっと雨は止んでくれた。

この区間で楽しみな上渚滑側の谷間の景色 でも景色が開けるのはここぐらい RICOH GR DIGITAL 4 GR6.0mm1:1.9

 牧草地の拡がる谷間の風景や遠景は多少霧っぽくはあるが、滝上まであと20km強、いや、30km弱。上渚滑からはずっと国道273の遡上だが、あとひとっ走り頑張ろう、という気にはなれた。

 17:15、上渚骨発。

上渚滑から国道273経由で滝上へ 赤は本日の経路
 

 国道273はごく普通の田舎国道で、通っているとまあ不愉快一歩手前ぐらいの頻度で自動車が通り過ぎていく。車が通る時は窮屈な気になるし、かといってそれが耐えられないほど慌ただしいということもない。時間の余裕が無いときや必要なときは、我慢して通ればいいというぐらいの道である。初めてこの道を通った20年以上前から、それがこの道の印象であり、実態である。

  遠軽から上藻別経由で滝上へ 赤は本日の経路

 薄暗い空の下、広くも狭くもない谷間をだらだらと、僅かな登りや横風にあまり逆らわず省エネ運転で遡る途中で、しかしながらまた雨が降ってきた。しかも、またもや大雨だ。もうこの後は大した登りも休憩できそうな場所も無い。あと30〜40分ぐらい、ひたすら脚を動かすだけしかやることがない。淡々とした行程の気分が、ますます淡々としたものになっていった。

 18:00、滝上着。
 予定の宿は市街地の手前にある。大雨の中有り難い位置だが、ここで面倒臭がらずにセイコーマートで明日の朝食を仕入れてから、18:20、滝上「童話村たきのうえホテル渓谷」着。

 

 津別で出発前、そして途中で輪行の可能性に悩み、結局ほぼ1日雨に降られ、雨のせいではなかったが狐沢橋の大幅迂回もあった今日一日。見込みが甘かったといえばその通りだ。一方で、自走到着できた充実感もまた確かな手応えではある。明日は何とか晴れるらしい。もう道北エリアなので、あまり暑さの心配も無いだろう、経験的に下川から先は。十分休んで疲れを取って、道北縦貫道道の無人の谷間を目一杯楽しみたい。
 ここ2年、毎年泊まっていた末広旅館から、少し目先を変えて泊まってみたこのホテル。実はかつて予約しようと思って電話したら、かなり早くから満室だったということが何度かあり、選択肢として認識していなかった。宿には「かんぽの宿」の旨の表示があって、値段は末広旅館より高いがごく普通のホテル風に自転車ツーリングっぽくなくゴージャス、食事も品数がこれでもか状態。さすがはウワサのかんぽの宿。

 宿裏手では渚滑川が濁流迸り、増水ももの凄い量になっていた。1日大雨に打たれた後だと殊更屋根の下の有り難さが身に染みる。明日は本当に晴れるのか。多分晴れるのだろう。

記 2013/1/3

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Last Update 2020/3/20
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