北海道Tour12#5-1
2012/8/13 津別→滝上

津別→(国道240)本岐→(道道494)チミケップ湖
(以下#5-2) →(道道494)日の出
→(町道・農道)相内→(国道39他)留辺蘂
(以下#5-3) →(国道242)仁田
→(道道1032・244他)学田→(道道137)鴻之舞
(以下#5-4) →(道道305)上藻別→(道道553)上渚骨
→(国道273他)滝上
 175km  RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
 

 4時に目が覚める。今日も1日の始まりだ。
 なんとなくまだぼうっとした頭で次第に明るくなってくる外を伺いつつ、まずは昨日セイコーマートで仕入れておいたおにぎりを食べる。昨日はいつもの普通のおにぎりではなく、HotChefの大型おにぎりを買ってみたのだが、ウワサ通りにほんとにオイシイのがよくわかった。HotChef、惚れ直したぞ。しかし一方、セイコーマートに寄れる時間が中途半端だったり、売り切れな場合が多かったりで、今年はまだHotchefの豚丼が食べられていないのはとても残念なことだ。せっかく北海道にいるのに。
 食事しながらの早朝荷造りは、毎回何かと時間がかかる。今朝はなんとなく疲れが溜まり始めているような気がして、動作や頭の働きが更に何かと緩慢で、時の動きに着いていっていない。しかしそのうち周囲が明るくなり、朝の光が部屋に入ってくると、気持ちだけじゃなくて身体がしゃきっとし始めるのも毎度のことだ。つくづく、人間の生活には夜明けが必要なのだ。朝の光は希望の源である。もちろんそれが希望の全てではないが。
 明るさとは裏腹に、今日の天気予報は北見地方も紋別地方も曇り後雨。つまり今日の行程上、これから雨が降るということだ。今のところ、津別の空は何だか爽やかで、そのような雰囲気は感じられない。しかし、そんな印象は全くあてにならないことも、過去の経験上よく知ってはいる。今日のコースはチミケップ湖経由で滝上終着、ここ何年か全く同じ中盤のオホーツク内陸遡上パターンだ。その同じパターンの一昨年は、確か今日と似たような天気予報だったが、実際には北見〜金華峠で雨に降られたぐらいで済んだ。去年は大雨予報で、前日夜早々に紋別経由の全輪行を決めた。その時の検討でわかったのが、津別から輪行で滝上に向かうには、津別発7時北見行きバス一択になるということだ。これに遅れると、確か滝上着が19時過ぎか何かになってしまう。これだと夕食の時間に遅れてしまうし、宿での時間が少なくなってしまう。
 従って、今日の行程を諦めるか否かは、7時のバスに間に合うように、つまり今決めなければならない。それなのに、目の前には青空すら見える高い雲。このまま輪行して、途中ずっと雨が降らなかったら、きっと後悔するに違いない。今回、雨だったとは言え2日目をまるまる輪行日にしてしまった悔しさもあった。
 少し悩んだ後、やっぱり走ることにした。

 5:30、津別発。

津別から本岐経由でチミケップ湖へ 赤は本日の経路

 国道240で本岐に近づくと、まず青空の中に薄い雲が拡がり始めた。

 本岐から道道494でチミケップ川の谷間を遡るうちその雲はどんどん低く濃くなり、ちょっと残っていた青空っぽい透明感が完全に無くなってしまった。

 いつしか周囲の低山の稜線は霞み始め、何だか冷たい風も吹き始め、気が付いたらいつ雨が降ってもおかしくない状況に変わっていた。

道道494 行く手に厚い雨雲 妙な風も吹いてきた RICOH GR DIGITAL 4 GR6.0mm1:1.9

 思えば天気予報そのままとも言える。完全に津別の空にしてやられたと思った。

 道道494は、チミケップ湖の手前2kmからダートとなる。

 軽熱中症のギブアップ寸前で助けてもらったこともあるこの森だが、今日はまだ6時台。熊が出ないかちょっとどきどきしつつ、6:55、チミケップ湖着。

チミケップ湖岸到着 爽やかというより何だか薄ら寒い RICOH GR DIGITAL 4 GR6.0mm1:1.9

 着いてしまえば、ひたすら画期的な6時台のチミケップ湖到着だ。しかし空はどんより低く薄暗く、湖岸の低山は霞んでいる。近くの湖の中をゆったり泳ぐ魚を少し眺めた後、湖岸外周部の森へと進む。

本岐方面からチミケップ湖経由で日の出方面へ 赤は本日の経路

 空にあまりり爽やかさが無いので何だか早朝という実感が沸かない。等と思いつつも、道幅程良く路面良好、周囲は木立とその向こうのチミケップ湖。通れるだけでも嬉しい気になる湖岸の道道494だ。この早朝から時々車が通るのも、熊回避の観点からは大変心強い。

 チミケップ湖キャンプ場へ着いたら、まずは湖岸の私的特等席へ。
▼動画1分1秒 冴えない天気のチミケップ湖岸

チミケップ湖の私的特等席 PENTAX K-5 SIGMA30mm1:1.4EXDC
キャンプ場の岸辺から湖面を望む 展望180° PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC パノラマ合成

 湖岸の草っ原を湖へ降りてゆくと、やはり雲は低く厚く、時々ぱらっと水滴を感じる。静かな湖面は低い雲を映し、鉛の切断面のように重く鈍く光り、その上を冷たい風が通り過ぎてゆく。湖岸の草っ原に散在するテントには、家族連れが朝食を楽しんでいる真っ最中だ。しかし、朝食が終わったらしい家族が、何だか慌ただしくテントをたたみ始めている。お話しすると、これから大雨だからもう急いで帰るとのこと。うへっ、そうなのか。

風も強くキャンプ客は撤退中 PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC
キャンプ場の岸辺から湖面を望む 展望180° PENTAX K-5 SIGMA10-20mm1:3.5EXDC パノラマ合成

 これから雨が降ると、気温は更に低くなるのだろう。もうあまり長居せず、下界の里に下りてしまおう。ただでさえ今日はこの先小規模の峠が続くのに、ましてやこの天気、どこで足止めを食うかわからない。極力時間に余裕を持たねば。いや、今ここから北見へ向かえば、去年乗った遠軽行きの普通列車にはまだ何とか間に合うはずだ。この先雨なら、とりあえずチミケップ湖訪問を果たした今こそ、撤退のチャンスだ。
 その時、雨が少し強めに降り始めてすぐ止み、空が明るくなったと思ったら日差しが現れてすぐ消えた。撤退すべきかどうか悩んだが、やはり安全策を採って北見へ向かうことにした。その方が良い。

雲がますます低くなってきた PENTAX K-5 SIGMA30mm1:1.4EXDC

記 2013/1/3

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Last Update 2020/3/20
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