落石→(道道1123・142)貰人→(町道)姉別
(以上#3-1)
→(道道988)北部→(姉別北農免農道)東円→(道道123)上風連
→(道道930・新酪農道・国道243)別海
(以上#3-2)
→(道道363・根室東部広域農道・道道994他)茶志骨
→(道道863他)標津→(国道244・335)浜古多糠
(以上#3-3)
→(町道)古多糠→(町道・道道1145・国道244)西北標津
→(道道975)武佐→(町道北19他)開陽
183km
RIDE WITH GPS
14:40、古多糠着。
知床山脈の山裾に牧草地が広がるこの場所で、長い間一度やってみたかった古多糠ポタ開始だ。
まずは中央部に1軒だけある万屋の、各戸毎に設けられた新聞立て(新聞配達を省略して各戸が取りに来るのだと思われる)など横目に眺め、一番奥の山裾の道へ登ってゆく。
牧草地の中に続く高い茂みのダートには、何だか熊が出そうな雰囲気が漂っている。
高い茂みは道の周りだけでその奥は開けた牧草地とわかってはいるのだが、昨日「みんな勘違いしているんだけど、熊はもともと山じゃなくて平原の獣なんだよね」と橘さんが言っていたのが頭に残っているのだ。
ちょっと不安なダートを進むと再び舗装路が登場、辺りも茂みから普通の森となり、再び裾野下手へ。
古多糠らしい牧草地と畑の中の既済の道に合流し、15:40、古多糠発。
西北標津から道道975へ。毎年通る根釧台地北部の道にようやく辿り着く。ここまで来れば、開陽まではもう1時間ぐらい。
さっき海岸沿いで感じた向かい風は、かなり弱くなっているものの、今度は追い風気味にアシストしてくれる。
ふと気が付くと、朝からずっと低かった雲はやや高くなり、空の中にはようやく日差しっぽい明るさも現れている。近景も広々と、この辺りらしい味わいが一杯だ。
進むうちに武佐岳や知床山地の裾野が見え始め、今回もまたこの道に来れた、という気分で嬉しくなってくる。
▼動画1分31秒 道道975 武佐岳が現れた
見覚えのある、というかこの道で楽しみにしている景色の中をてれてれのんびりと、中標津町界、武佐から町道北19へ移ると、期待通りに地平線が見え始めた。
厚かった雲がすっかり高くなって、もう完全に日差しも現れてきている。景色の見晴らしも良好だ。
17:05、開陽「民宿地平線」。到着して荷物を下ろしていると、3年連続の宿泊でもう顔なじみの女将さんが、顔を見るなり「今夕陽でてるよ!チャンスだよ!ご飯6時半だよ」と言ってくれた。ならばもう向かうしかない。空荷になって速攻で開陽台へ。
期待一杯で17:35、開陽台着。わずか30分の間に、空はもうすっかり曇ってしまっていた。特に夕日方面の雲が厚くなり、景色全体がさっきとは較べものにならないほど薄暗い。しかし、その薄暗い中で視界は比較的広がっていて、空に近い遠景はほんのりと明るい。夕焼けの根釧台地を眺めたかったが、これが今日の開陽台なのだろう。今日をとにかく精一杯楽しみ、明日劇的に晴れるという根拠は無くても明日に期待を掛け、また明日6時頃出発する。その時に天気が悪くても、何も絶望する必要はないのである。
▼動画1分17秒 開陽台からの展望360°
18:00、開陽台発。開陽台と町道北19の間の道は、上り下りが分離されている。どういうわけか上り側は後で追加された道でかなり斜度に緩急があり、更に開陽台手前で下って登り返しまである。このため、急な部分の登り斜度は軽く10%を越える程になっているが、下りは開陽台のもともとの道で、比較的穏当な斜度の道だ。いつもこれが逆にならないものか、等と思いながら登って下る開陽台である。
町道北19へ出てしまえば、もう民宿地平線までは5分もかからない。
夕食後は民宿地平線恒例の中標津温泉ツアーだ。今年も温泉を粛々とこなし、毎年楽しみな中札内地鶏をいただく。値段は\800に上がっていたが、ボリュームが更に向上していたのがうれしい。こういうときには生ビールも必須だ。
更にその後、宿までの帰り道、宿主さんが気を利かせて下さって、温泉ツアーの一行を夜の開陽台に連れていって下さった。濃霧を煌々とライトで照らして分け入り、根釧台地をどんどん登って霧の上に出て開陽台へ。
展望台手前の駐車場に車が停まり、ライトが消えるとほんとに周囲は真っ暗だ。墨汁のような闇は、しかし10km離れた中標津上空が明るいのはよくわかる。そして目が慣れると、夜空が星でいっぱいなのが見えた。しかし雲も出ているようで、その切れ間に星空が見えているようだった。
何にしても、明日の朝には期待が持てそうだ。
記 2012/12/9
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