浜頓別
→(道道84)本流
(以下#8-2)
→(道道121)幌延
→(道道256)東雄信内
→(国道40)国府
→(農道他)歌内
→(道道541)佐久橋
(以下#8-3)
→(国道40)咲来市街
→(道道220他)歌登
(以下#8-4)
→(道道120)仁宇布
220km
昨日の天気予報では、今日は午前中には晴れるとのことだった。起きてみると、雲はまだ厚く低く、午前中のいつかは晴れるのかなあ、というぐらいの雨上がりだ。
しかし、今日は道北は晴れるのである。多分。それにここ何日か、予定の下方修正が続いているのだ。希望を持って出発しよう。
5:30、浜頓別「トシカの宿」発。昨日聞いた北オホーツク自転車道の熊情報をちらっと眺め、まずは豊富方面へ向かう。これから通る道道84は、約40km弱無人区間が続く要注意の道なので、町外れのセイコーマートで物資を仕入れておく。
少し高台にある浜頓別の街から、クッチャロ湖岸低湿地帯のポン仁達内に降りると、雲はますますどんよりと低く、道は黒々ぬらぬら。つい今の今まで雨が降っていたような雰囲気だ。
というより、まだ空気の中に水滴がぱらついているようで、それが時には小雨になったりする。
▼動画25秒 道道84 クッチャロ湖脇の低地
仁達内で最終農家を過ぎ、オサツナイ川の谷間を遡り、100mぐらいの丘越えで猿払村へ。
いよいよこの道の無人区間の中核、屈曲する狭い谷間の低湿地帯である。
浜頓別町と豊富町にそれぞれ丘越え・小峠越えで挟まれた約20kmのこの区間、農家はおろか牧草地すら無く、ひたすら低湿地の茂みと森、そして低山が続く。
昨夜の北オホーツク自転車道の話もあり、茂みから某大型野生動物など出てこないかと、少し心配になってくる。
しかし、丘越えの後、猿払村区間では空が次第に晴れつつあった。早くも来た。このまま晴れてくれ!
上猿払では道道732が分岐。この道、雨が降ると水没のために通行止めとなる16.5kmのダートで、その筋には有名だ。毎回興味はあるのだが、興味とともに恐ろしくて踏み込めずにいる。
石炭別辺りでは谷間はやや拡がるが、茂みはより高く湿地帯の森はより深く、屈曲したセキタンベツ川が、道から付かず離れずで茂みから見えたり隠れたりする。
音もなく静かに流れる黒い小川が茂みの隙間から見えると、何か生物の粘膜を見たよう気分になる。空は明るくても、事程左様に不気味な雰囲気が漂う道だ。舗装路だというのに熊鈴を鳴らしながら、粛々としずしずと進む。早く豊富町に出たい。
豊富町との境、小さな峠は標高160m。石炭別から谷底と共にじりじり標高を上げ、辺りの低山を見渡し始めてもまだ登る。標高にしては長い登りだ。
最後にマキバオーのような牛が描かれた豊富町のカントリーサインが登場、稜線をくるっと巻いて、一気に日曹の谷間へ下りきってしまう。
豊富町では、辺りは猿払村とそうちがわないはずの低山の谷間だが、雰囲気はがらっと変わる。似たような狭さの谷の先に、決定的に開放的な雰囲気が漂っているのだ。それはサロベツ原野の広さであり、猿払村区間は標高は低くても、やはりオホーツク海岸から続く猿払村の、一番奥の奥なのだと思った。
日曹からは、道道785に分岐しようと考えていた。一昨年、計画ミスと判断ミスで通り損ねたこの道道785、上問寒から日曹の区間を通ると、旭川盆地から続く私的道北内陸縦貫コースが完成されるのだ。それに今日の宿は仁宇布。本当は南に向かうべきだが、この道道785を経由することで、200kmぐらいのけっこう手頃なコースになるはずだった。
ところがその分岐に着いてみると、何と道道785が崩落通行止めである。うーん、予定を変更して西へ回り道しないといけない。地図を見て少し検討した結果、もう少し先で幌延へ向かい、幌延からは前から一度通ってみようと思っていた宗谷本線沿いの道道256へ向かうことにした。問寒別までやや大回りになるが、仕方無い。
日曹から先は牧草地も復活。谷間は次第に広くなってきた。一方、空は再び暗くなってきた。こんなところにも、猿払村はオホーツク側、豊富町は日本海側であることが現れている。
記 2010/9/26
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