北海道Tour10 #8-2 2010/8/13 浜頓別→仁宇布

浜頓別→(道道84)本流 (以上#8-1)
→(道道121)幌延→(道道256)東雄信内→(国道40)国府
→(農道他)歌内→(道道541)佐久橋
(以下#8-3) →(国道40)咲来市街→(道道220他)歌登
(以下#8-4) →(道道120)仁宇布
 220km

#3の咲来峠 歌登へ続くオホーツク内陸平野がここから始まるのがわかる RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 本流から幌延経由で東雄信内へ 赤は本日の経路

 9:10、本流発。
 幌延へ向かう道道121は、1998年以来である。その前の年には、先々代ランドナーの片倉シルクのエンド破断がこの道で起こっている。そのときの残念な気持ちは忘れもしないが、10年以上ぶりの景色はあまり記憶に無い。

 アップダウンの牧草地、牧場地帯という印象はその通りだった。
▼動画29秒 道道121 北進

 北進の牧場を過ぎると、前方に広い敷地の、新し目の大きな建物が登場。何だ何だこの山奥に、乳製品関係の工場か何かか。何か食えると有り難いぞと思っていると、近づいて施設の正体が判明した。「日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターゆめ地創館」。前回1998年には無かったこの建物、ここだったのか、と思った。帰って調べてみると、2001年に核抜きの地層処分研究施設として設置されたとのこと。

 

 牧草地の丘陵から段丘の森を下って幌延へ。途中で空が急に暗くなったと思ったら、低かった雲から遂に、しかも凄い勢いで雨が落ちてきた。しかし幌延はもう間近、とりあえず雨具を引っかけて下りきるしか無い。
 9:40、幌延着。GPSの画面にセイコーマートが反対側の町外れに現れた。とりあえず近いは近いが何も無い駅で雨宿りするより、いろいろ食べて飲めるセイコーマートの方が時間効率が良いのは考えるまでも無い。

 

 セイコーマートでしばらく雨宿り。予定より多少大回りになっているので、ここで時間配分も含めて予定を再検討しておかなければならない。
 まずは目的地の仁宇布から逆算してみる。仁宇布18時到着希望として、過去の実績から歌登は15時発。となると、やはり過去実績から咲来は13時発、佐久は12時発となる。いや、それだとここから佐久まで2時間で行かなければならない。それぞれ30分遅らせると、10時発として雄信内まで1時間ぐらい、11時着か。これなら何とか佐久に12時半に着けそうだ。いっそ1時間遅らせて、仁宇布着19時なら、かなり現実味が出てくるように思える。とりあえずこの線で行こう。あまり急ぎすぎて疲れないようにして、あまり露骨な長時間補給をしなければいい。実際の通過時刻がこの予定から早くなればしめたものだ。
 ひと安心したところで、お10時も兼ねて豚丼をいただくとする。セイコーマートの店内調理「Hot Chef」の品数は年々増えている。今年は遂に豚丼がラインナップに加わった。この豚丼がなかなか美味しいのである。以前から休憩の度にセイコーマート店内に「Hot Chef」を探し、カツ丼やカレーライス、鶏の唐揚げにずいぶん助けられている。今年から始まった豚丼もとても美味い。もともと豚丼自体そう複雑なものではなく、普通に焼いた豚をご飯に乗せて、甘めのタレを掛けただけの料理。コンビニのお弁当としては比較的作りやすいと言える。(中略)で何しろ美味しいのだ。

 雨が上がりかけたところで、もう見切り発車だ。10:05、幌延発。

 

 初めてのこの道道256、終始JR宗谷本線沿いなので、宗谷本線乗車時の印象がそのまま事前の地図読みに適用できる。実際の道もその先入観通り、サロベツ原野から続く平野と、低山の裾の境を行ったり来たりして、上幌延、南幌延、安牛と集落をつないで続く。広々と開放的でどこか物寂しい草原、静かな低山裾の森、どちらものどかな景色だ。
▼動画31秒 道道256 上幌延
▼動画20秒 道道256 南幌延

 幌延を見切り発車で出発したが、しばらく雨が降ったり止んだりが続いていた。しかし、暗く低い雲はどんどん東に押しやられていて、空が次第に明るくなってきていた。いいぞ、早くすかっと晴れてくれ。

 10:55、雄信内着。線路沿いでここまで来た道道256は、ここから天塩川岸辺の牧草地を通って国道40に向かう。
 途中で渡った天塩川は、昨日の雨のためか泥水が迸り、本当に溢れる手前の満水状態、ど迫力である。というか今にも堤防から溢れそうでコワイ。昨日はバス輪行で枝幸で怠惰な午後を過ごしたが、北海道で一番雨が少ないところにいたんだ、ということを思い知った。
▼動画33秒 道道256 雄信内大橋

泥水が溢れそうで凄い速度の天塩川 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 国道40に合流すると、幹線国道特有の車線方向の気流に乗れて、今までより速度が一気に上がる。

 とともに、ここ何日か下方修正が続いて気が滅入っていたが、おれもやればできるのだ、という気になる。

 国道40を経由するのは国府まで。あまりにさりげない国府の曲がり口に、一旦通過してまた戻って歌内への農道へ。

国府から天塩中川、佐久橋経由で音威子府へ 赤は本日の経路

 国道に較べてあまりに狭いその農道の道幅と「農業用地管理道路」の標識にびびるが、一応通行は問題無いようだ。というより、牧草地の中をたどる実に良い道である。天塩川河岸では、土手の上はダート、下は舗装と分かれるのはなかなか面白い。
▼動画30秒 農道 国府一

 空もここへ来てようやく晴れ始めた。北海道特有の鋭い日差しがかっと照りつけ始める。辺り一面の牧草地が、日差しを浴びて突然明るい色に変わり、こちらの気分もがらっと変わる。

どこでも今にも溢れそうな天塩川 橋を渡るのも恐ろしい RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 歌内橋でまたもや満水状態の天塩川に恐怖を感じつつ再び天塩川を渡り、道道541で再び宗谷本線沿いに天塩中川へ。

 道は宗谷本線と共に、時々曲がったりしながら低山裾の防雪林に続く。さっきの道道256もそうだが、この区間の宗谷本線は、景色が開けない森が続き、個人的印象としてあまり車窓風景の記憶が無い。実際には防雪林の中を走っているのが、並行する道を通っているとよくわかる。風は横風で、何も無い場所では走行抵抗が大きいが、森が防風林になってくれて助かっていた。
 下中川では、道が少しの間天塩川の岸を通る。その水量、流れの速さ、落ちたらとんでもないことになると思った。

 天塩中川の町にはセイコーマートがあったので、ありがたく休憩しておく。と、町の放送で、「宗谷本線の佐久・音威子府間が冠水のため運休中」とのこと。国道40はとりあえず問題無く通行できるようではある。国道40はとりあえず問題無く通行できるようではある。さっきの天塩川のとんでもない水量を思い出した。

 ここまで来ると天塩川の谷間はぐっと狭くなり、サロベツ原野の平地からいよいよ音威子府、美深への谷間に辿り着いたことを感じる。
 天気は日差しが出たり隠れたり、それでもまだ残っている雲は低く、雨にならない程度の水滴が時々ぱらついてくる。

 12:20、佐久橋到着。佐久で谷間は更に狭くなり、今まで河岸の両側に国道40、県道541、宗谷本線とトロイカ体制だったのが、道道が無くなって国道40と宗谷本線だけになる。平地も時々谷間に張り付くだけ。谷間の向きもここで南向きから東向きに変わる。要するに景色の雰囲気ががらっと変わるのだ。
 音威子府まで23km、何とかぎりぎりで仁宇布終着18時半前のスケジュールに乗れている。さっき時間を検証した幌延からずっと平地主体だったので、希望的観測込みのペースに乗れているのだ。この後、国道40では登りか下りかと言えば登り、という程度の緩々登り基調となるが、粛々と進まねば。

記 2010/9/26

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Last Update 2019/8/1
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