北海道Tour10 #6-1 2010/8/11 津別→滝上

津別→(国道240)本岐→(道道494)チミケップ湖
(以下#6-2) →(道道682)最上→(道道27)北見
→(市道他)相内町→(国道39)旭
(以下#6-3) →(国道242)豊里
→(国道333)金山→(道道306)鴻之舞
(以下#6-4) →(道道137他)滝上
 165km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 起きるともう4時直前。ああ、これが2時直前だったらもう少し寝れるのだが。などと思いながら腰を起こす。今日も1日の始まりだ。全9日中残り4日、後半戦の開始でもある。
 網戸の外はまだ薄暗さが残ってはいるが、青空が見える。雲はあるが、晴れているのだ。今日も行ける。青空が見えて、身体が一気にしゃきっと覚める。
 今日はまず朝のチミケップ湖へ向かう予定だ。去年と似たパターンだが、去年より20km以上もチミケップ湖に近い場所の津別から出発することで、より早い時間に、より爽やかな空気のチミケップ湖に着けるのがミソである。実は去年も目論んでいたこのパターン、「ファームステイ ティエラ」が予約できなくて、津別峠下の「ホテルフォレスター」に宿を取った。私にしちゃ高目の宿ではあったが、食事も設備もゴージャスで、山奥の朝は過去の北海道Tourで記憶に無いぐらい爽やかではあった。
 しかしとにかく、今年は満を持して津別の朝を迎えているのである。

 荷造りを終え荷物を玄関へ運び、納屋の自転車を玄関先へ持ってくるために外へ出ると、空には早くも低めの雲が広がり始めている。雲の動きは速く、「あ〜れ〜」とつぶやいている間にも、どんどん増えてきていた。
 5:45、津別「ファームステイ ティエラ」発。静かな津別町外れから、昨日通ってきた網走川の谷間に降り、国道240沿いのセブンイレブンでとりあえず補給食を仕入れておき、6:00、津別発。去年より1時間半早い。頼む、天気よ持ってくれ。

津別から本岐経由でチミケップ湖へ 赤は本日の経路

 国道240で昨日の網走川遡上を継続、本岐へ向かう。6時過ぎの国道240はまだ車が少ない。朝の日射しに照らされた谷間、雲の間の青空が何とはなしに広々と開放的で、こちらの谷間の広さと、今までいた津別が低山に挟まれた谷間の終端だったことを改めて感じる。

 ▼動画19秒 国道240 津別出発
 本岐までは8km。いつも交通量を我慢しながら、それでも本岐まではそう時間は掛からない。今日は涼しさに車の少なさで、尚更気楽な道だ。
 等と思っていると、時々大型トレーラーが轟音と共に至近を通過し、ひやひやさせられたりもする。

 本岐からは道道494、川も谷も分岐で、チミケップ川の遡上となる。だいぶ狭くなった山間の谷間には、低い雲が溜まっていた。風が涼しいのは大歓迎だが、やや向かい風気味で、道は少しづつ登り基調。脚も気分もやや重い。雨までぱらついたり、止んだりしている。

 毎年の訪問と自分の写真で、谷間のあちこちに見覚えのあるトウキビ畑が登場する。昨日宿主さんに伺ったとおり、どのトウキビ畑も過去余り記憶に無いぐらいに背が高い。集中的に気温が上がって強力な日射しを浴び、一気に背を伸ばした今年のトウキビ達、何だか美味しそうだ。

 しかし今日は何だか肌寒い。谷を遡上するにつれ、風は強くなり、雲はますます低くなってきた。

 最後のダート区間は2km。一気に谷間は狭くなり、森の道となる。畑が無いからダートで残っているのだろう。

 最後の短い坂が始まると、すぐに鹿鳴の滝の看板を通過。滝を眺めるには谷底まで20mぐらい降りなければならず、今まで一度も訪れたことは無い。でも、ここまで来ればもうチミケップ湖岸は目前なのだ。今後も訪れないんじゃあないか。などと思いながら赤茶けた岩場を過ぎ、7:15、チミケップ湖岸着。

 湖岸の木の間から開けた湖面を伺うが、やはり灰色の濃く厚く低い雲が空を、いや、湖上を覆っている。湖面も晴れの日の空を映した透明感のある紺色ではなく、鉛か水銀のように寒々しい色だ。もちろん晴れの日も雨の日もあってこそのチミケップ湖であることはわかっている。今日はこういう日なのである。

津別から本岐経由でチミケップ湖へ 赤は本日の経路

 しかし、いつものキャンプ場には向かわなければならない。そのために津別に泊まり、今年もここまでやって来たのだ。

 湖岸の森に続く道道494はいつものように静かで、森の中からチッチゼミや山の小鳥の声が聞こえてくる。

 ひんやりと森の空気が感じられる道をそのまま徒然に進み、7:40、キャンプ場着。

 

 キャンプ場の草原を湖岸に向かう。
▼動画1分17秒 津別町営チミケップ湖キャンプ場

 あちこちの木陰にテントがいくつか張られていて、風が強く肌寒い今日はみんなテントの中に籠もっているようで、入り口が閉められて中に人の気配がする。入り口が閉まったテントは、何だかボリュームがあるように感じられ、キャンプ場が何だか狭いように感じられる。湖岸の私的特等席にもテントが張られていたものの、中の人は外には出ていない。遠慮無くテント手前の木陰に自転車を停めさせて戴く。

 湖岸に降りると、さっき谷間で吹いていた風がかなり強くなっている。風が起こす波が、過去余り記憶に無いぐらいに早く、ちゃぷちゃぷと勢いよく高い。湖上の雲は低く暗く、対岸の低山辺りで雨っぽい濃淡がけっこう早く動いている。夏にしては風が冷たく、時々雨までぱらついている。
▼動画1分11秒 チミケップ湖岸

湖岸に降りる 対岸の低山はとっぷり雨雲の中 Canon NewF-1 FD20-35mm1:3.5L SL E100G

 1年ぶりのチミケップ湖、わざわざ津別に泊まって、過去一番早い時間に着いたチミケップ湖。1時間はここにいるつもりだったが、どうやらあまり長居しても寒いだけ、雨にも降られそうだ。仕方無い、今日は長居せずにこの先の行程に余裕を持たせよう。

私的指定席 天気はあれだが来れたことが非常に嬉しい RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9+DW-2

記 2010/9/25

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Last Update 2019/8/1
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