北海道Tour10 #6-3 2010/8/11 津別→滝上

津別→(国道240)本岐→(道道494)チミケップ湖 (以上#6-1)
→(道道682)最上→(道道27)北見
→(市道他)相内町→(国道39)旭
(以下#6-3) →(国道242)豊里
→(国道333)金山→(道道306)鴻之舞
(以下#6-4) →(道道137他)滝上
 165km

本岐からの道道94 元気なトウキビ畑 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 チミケップ湖から北見経由で留辺蘂へ 赤は本日の経路

 8:10、チミケップ湖発。

 キャンプ場の少し先で訓子府へ向かう道道494と分岐し、道道682で北見方面へ向かう。思えば毎年のチミケップ湖訪問では、交代で道道494か道道682かどっちかの道を通っている。去年は道道682で訓子府へ向かったので、というわけでもないのだが、毎年同じ所へ来ているようでも、それなりに経路は変わっているのである。

 こちらの道は2回の低山越えがある。忘れていると何でここで登り返すの?と精神的ダメージが大きい。

 わかっていれば梢が高く開放的な木陰が続く、静かで路面状態のいい、天国みたいなダートである。

 ところが今年、この道が意外に砂利が深い。新しく敷いた砂利が坂の下辺りやカーブに溜まってずぶずぶ、こんなの疲れてタイヤが減るばかりなので、早々に押しを入れる。

 もともと道の状態は良いので、砂利が溜まっている箇所はそう続かない。道の線形から「そろそろかなあ」と想像しつつ、まあ粛々と進み、静かで開放的な道の雰囲気を楽しめばいいのだ。
▼動画26秒 道道682

 一方で今日は寒いので、しつっこいゴマフアブが来ないのがとても助かる。暑いとてきめんに元気になる奴らめ、ザマーミロだが、しかしそれは人間が暑いとへなへなになるのと似ているのだろう。

 最上で森から畑に出て、道も舗装となる。

 道道27に合流し、すぐに開成峠を越え、あとは北見まで10kmの標高差200mだらっだら一方的下り。周囲は北見地方の標準、低山丘陵の森と、北海道としては狭めの谷に北海道標準の畑や牧草地。道も景色も典型的な北見地方標準、一介の観光客としては地味な印象がある。
 辺りが拡がってみると、朝から吹いていた風がここでは強追い風になっている。この道で北見からチミケップ湖方面に向かうときは、道の見た目に比べてペースが上がらずにやきもきすることが多い。交通量も道道としては少なくはないぐらいで、煮え切らない印象の道だが、今日は実に快調省エネ運転である。
 でも、田舎道だととても楽しい地味なぐらいの景色が、幹線道道の快調ペースだと地味な持ち味に踏み込めない。勢い指向は内向きになって、ますます景色鑑賞は疎かになる。まあ、ところどころで「ああ、道道27いいじゃん」と思うことは無くはない。気持ちの持ちようかもしれない。

 9:45、北見着。
 今回の経路では初めての、そして終着の旭川まで予定では唯一の、都会と呼べる街だ。昨日予定変更で美幌を通ったが、美幌はやはり都会ではないような気がする。住宅地、建物、次から次へとやってくる車、そこかしこに都会(の郊外)を感じつつ、北上の道道27から町中を適当に西へスライド。国道39の裏道を意図して北見盆地北側へ向かう。
 長い間見たかった、北見トンネルを今回見ることができた。JR石勝本線が、郊外と駅は地上に出ているのに、町中だけ地中に潜っているというものである。連続立体交差化のためのトンネルらしいが、私が初めて北見の地図を見た1980年代後半にはもうこのトンネルが地形図に描かれていた。それ以来ずっと地上の状況を見てみたかったのだ。
 石北大通りと名付けられたそのトンネル上は遊歩道公園みたいになっていて、SLが保存されていた。横目に眺めた感じでは、その保存状態は素晴らしいように見えた。

北見から相内町経由で留辺蘂へ 赤は本日の経路
 

 北見の町中から降りかけちゃ止んでいた小雨は、道道261に出た辺りで本降りとなった。セイコーマートに入って少し雨宿りするものの、雨は一向に弱くならない。こうなると、いつもの輪行癖が頭をもたげてくる。
 もう10時過ぎ。これから北見駅まで戻ると、多分20分ぐらいかかる。それなら相内に向かう方がいい。いや、北見なら特急が停まるメリットがある。列車に自転車を載せるとなると組立・解体時間がかかるので、遠軽まで列車に乗らないと輪行のメリットは無い。でも、北見で1時間待って遠軽まで各停で1時間、遠軽で自転車組み立て荷物積載なんだかんだで1時間弱。ということは、遠軽発は早くても13時半以降になってしまうということだ。しかも、実際に列車待ちが1時間で済む保障は無い。それに遠軽から今日の宿の滝上まで、どっちにしても無人の山中を30〜40km走らないといけないのだ。
 結局列車の時刻を確認するまでもなく、このまま行程継続決定なのだった。雨は依然として降り続いていたが、このまま待っても、しばらく止まなさそうに思えた。もう見切り発車で10:15、北見発。

 

 けっこう車の多い道道261を走り始めると、普通の雨は大雨に変わった。何度か水たまりの車撥ねを首の皮1枚でかわしつつ、国道39に合流する相内で駅に待避する。さすがに今度は真面目に輪行する気で駅の時刻表を見ると、普通列車は2時間以上先。そんなことをしている間に自動アナウンスが鳴り、特急オホーツクが遠軽方面に去っていった。ああ、さっき北見へ向かっていたら、これに乗れたかもしれない。等と思うが、よく考えると、自転車を輪行して荷物をまとめるところまでは、絶対に間に合わなかっただろう。今日は大人しく走るしかないのである。

 10:50、相内発。この辺りまで来ると国道39も交通量はだいぶ少ない。さっきの北見市郊外の道道261の方が余程多いくらいだ。最初に来た1990年は宿までの気が急くナイトラン、そして2007年には熱中症でふらふらの留辺蘂輪行。何かとつらい思い出であまり印象が良くないこの国道39だが、今日も雨ではあるものの、辺りの景色は程良く畑の中。留辺蘂まで20kmぐらいなら、何とかこのまま行ってしまう気になってきた。

 留辺蘂に近づくと、雨は次第に弱くなってきた。何だ、全然輪行する程じゃなかったな。何事も我慢して続けると、報われる日は来るのである。

 国道脇には、2000年に泊まったるべしべYHがあったはずだ。2000年の時点でえらく寂れた町営のYHだったが、確か2002年の夏にはもうYHのリストからは消えていた。2007年の留辺蘂輪行時には、町の手前で国道39から駅方面に曲がったので、2000年以後の姿は確認できていない。今回は見逃さないようにしたい。

 

 果たして町民会館に看板は変わっていたが、忘れもしない大きな切妻屋根の建物は健在だった。まあかなり冴えないYHだった。部屋もぼろかったが、国道の大型トラックの通過音がよく聞こえたり、目を覚まして行った夜中のトイレと薄暗い廊下がちょっとブキミで怖かったり、そのトイレの防虫剤の臭いがきつかったり。いまどきあんなYHも少なくなったものである。

 元るべしべYHの先には、やはり2000年に早出して、朝食を食べたセイコーマートがあったはずだったが、記憶通りにそのセイコーマートを見つけることができた。ここで休憩しておく。

記 2010/9/25

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Last Update 2019/8/1
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