2010/7/18 FCYCLEの尾瀬ツアー #2-5
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御池→沼山峠休憩所→長蔵小屋
(以上#2-1) |
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シャトルバスで御池ロッジへ到着後、着替えや荷積みを終え、諸般の事情でしばし待機。
結論から言えば諸般の事情とちょっとした行き違いが重なり、15:40、本隊から1時間ほど遅れて出発。2日目の自転車行程が、ここからようやくスタートです。
とはいえこの先約45km、今日の宿の南郷村までは1000m以上の下りっぱなし。
ぶな平からつづら折れへすとんと500m、檜枝岐川の谷間に一気に下り、更にそのままどんどん下ります。
檜枝岐村中心部、他には北海道の黄金道路ぐらいしか思い出せないほど、あまり類を見ない長大スノーシェッド連続区間、そして伊南へ。下るごとに空気は笑っちゃうほどどんどん蒸し暑くなり、やはり暑い夏であることを思い知らされます。
内川で、昨日小出からずっと辿ってきた国道352とはお別れ。谷は同じでも国道の名前が変わって国道401へ。少し先の浜野から、伊南川対岸の県道352へ移ります。
去年秋のツーリングで通ったこの県道352。農家の庭先や集落外れの森、田んぼや畑の中を抜ける静かな道で、再訪したかった道でした。
今日はこの田舎の景色にぴったりの、夏の夕方。さっきまでの爽やかで清らかで素晴らしい尾瀬を思い出しつつも、やはりこちらも印象的な時間帯と景色、夏ツーリングまっただ中のすばらしいひとときになっているのでした。
17:10、宮床「民宿とまと」到着。結局本隊とは到着時刻はほとんど違わず、事前情報で興味津々だった宮床温泉へはみんな一緒に、しかも宿の割引で入ることができました。
畑まっただ中のこの温泉。建物も小振りで、看板を探さないと通過しそうなぐらいに地味な佇まい。温泉自体もさることながら、万屋兼務のおばさんが番台に座り、休憩室がお店兼用、万屋の商品(しかも洋服やらなんやら)が普通に陳列されて、素朴そのもの。風呂上がりの1杯を所望すると、「おーい、1杯もってきて」とおばさんが叫んで、「はいよ」と立ち上がったのは隅で呑んでいたおじさんの一人。
朝摘み浅漬けのキュウリと一緒にみんなで一杯やりながら、裏手の窓から眺められるのは青々とした田んぼ。静かな休憩室では一人黙々と扇風機が首を振り、夕方の風で時々風鈴が涼しげです。そう言えば、風鈴が鳴らなくても、もう夕方だからかさっきまでの暑さもすっかりなりを潜めています。
いやー、これぞ日本の夏、田舎の夏。こんな夏を味わいたくて、毎年旅行に出かけているようなものなのに、一方で久しく味わえていなかった、濃厚な田舎の夏です。
宿へ戻ると夕食です。もともと、トマトをはじめとしたオイシイ野菜全般が有名なこの南郷。おばさんご自慢の家庭料理の数々は野菜づくし、もちろん地元のお米も含めて美味しくたっぷり。
オイシイどぶろくまでいただき、全員限界までお腹いっぱい。朝が早かったのもあり、食後はもう寝るしかありません。
しかし個人的には1時間ほどして目が覚めて、思い出して外へ出てみると、案の定夕方に出始めていた雲がはすっかり消え、夜空は満天の星でした。
夕食時の宿のご主人のお話では、今日福島では35℃まで気温が上がったようでした。尾瀬でも暑さを感じたのを実感。明日も予報は35℃。
この南郷でもお昼は毎日32℃まで上がるそうなのですが、夕方から気温が下がり、夜は涼しく、明け方は窓を閉めないと寒いぐらいになるとのこと。その通りに涼しい夜風に少し当たって、田んぼの脇で夏の星空を眺め、またもや日本の夏、夏の田舎を実感。いいツーリングです。
記 2011/2/11