北海道Tour09 #9-1
2009/8/16 辺毛内→永山

辺毛内→(道道120)仁宇布
(以下#9-2)
→(道道49)幌内
→(道道60)下川
(以下#9-3)
→(道道101)岩尾内
(以下#9-4)
→(道道101)愛別
→(町道他)永山

172km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
 

 窓の外が薄明るくなってきたようだ。暑くもなく寒くもなく、鳥の声も虫の声も、風も物音も感じないホテルの部屋の目覚めは、ひたすら静かで平穏だが、どこか物寂しい。等と感じるのは一瞬、今日も有り難く快調な4時ちょうどの目覚めである。
 しかし窓から空を見上げると、またもやどんよりとした空と霧。というより小雨が降っていて、路面が黒々と濡れている。まあ山間だからな。ここ2日の天気予報の外れ方を見れば、もはや旭川晴れの予報に何も期待しちゃいないが、それでも時間が経てば晴れることを期待して、今朝も荷造りを始めなければならない。
 まずは温泉で目覚まししないと。

 外へ出てみると、やはり肌寒い。荷積み中に、もう外で働き始めている宿の職員さんが話しかけてきて下さった。今年は7月一杯低温の雨続き、8月も前半は晴れたけど、もうこんな感じで終わっちゃうだろう。今日も1日こんな感じじゃないか。でも、ここでこんなでも、ちょっと下って道道120に出るだけで、路面は濡れた形跡さえ見られないことはよくある。この谷間はこんな感じで谷に雨雲が溜まりやすい。
 とのことだった。

辺毛内から道道120経由で仁宇布へ 赤は本日の経路
 

 6:10、辺毛内「うたのぼりグリーンパークホテル」発。ホテル近く、健康回復村の中には、知る人ぞ知る歌登村営軌道の車両が保存されていた。私が歌登という地名を初めて知ったその名前は、美幸線の未成線の建設経緯を調べる中で度々再登場していたが、まさか実物を拝見できるとは。

 道道120に出ると、さっきの職員さんのお話通り、嘘みたいに路面が乾いてしまった。しかし相変わらず雲は低く、山裾には霧がまとわりついている。

 その霧っぽい谷間の奥、ちょい坂を少し登って、次の志美宇丹の盆地へ。

 ちょい坂を越えただけではあるが、実は水系が全く異なる別の谷間へ入ったことになる。事程左様に道北の地形はなだらかである。

 

 志美宇丹の集落の中、道道120は2年前から集落の外側を回り込む新道へ経路が変更されている。しかし、愛らしい集落の真ん中にあった志美宇丹小学校も近年廃校になってしまったことだし、どうせもともと幅広で交通量皆無の道道120だし、別に新道も旧道も大して違いは無い。
 集落中央部にある屋根付バス停で、自販機コーヒーで暖を取っていると、やはり今日も水滴がぱらつき始めた。空気は肌寒く、空はますます薄暗い。うーん、この盆地、晴れると景色がとてもいいんだが、ここ2、3年は訪れると必ず雨っぽい曇りである。まあしかし、この低温と日照条件の悪さで、この山間は人の営みを拒み続けてきたのだ。ありのままの姿をありのままに見ることができる、今のチャンスを大切にしないといけない。道も景色もどんどん変わるのだ。

 などと考えながら、志美宇丹から上徳志別へ。

 山々に囲まれた牧草地、明るい緑の広がりを、美幸線跡と付かず離れず離合併行しつつ、道は北から南へ進んでゆく。

 志美宇丹の外れから牧草地で本降りになった雨は、道道1023との分岐で止んでくれた。

 谷間は少しずつ狭くなり、谷間の牧草地がいつの間にか茂みと徳志別川の川原となり、集落の外れ辺りから少しずつ坂のような抵抗も感じられるようになってきた。

 山の形はどちらかというと鋭いというよりなだらかで優しくそう高くなく、大伐採跡の茂みらしい森は鬱蒼と深いものの高い木は少なく、狭いながらも谷間の景色には開放感があって北の山間らしい。

織姫橋にて 徳志別川を渡る RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 その谷間が大曲辺りで狭くなると、道北スーパー林道の分岐と織姫橋休憩所が登場。休憩所から、徳志別川の谷間が道北スーパー林道の谷へ向かってゆくのが見える。やはりそう切り立った狭い谷間ではなく、あくまで開けたなだらかな谷間だ。しかし、見渡す山間の大樹海に、いよいよ今回も西尾峠への道に来ていることを実感する。

大曲から仁宇布経由で上幌内へ 赤は本日の経路

 天の川トンネルで移った次のフーレップ川の谷間は完全に無人だ。

 深い森の中、道道120は登り基調ではあるが、10km以上かけて牽牛橋から峠までの標高差は120m。例によってかなりのだらだらである。

 低い雲が明るくなったり、時々雨がぱらついたりするが、ここまで無人の森と道ばかりで、坂もだらだらだと、こちらとしても黙々と淡々と進むしかない。

 時々現れる美幸線の跡が、深い茂みの中へ風化して同化しつつあったり、鳶みたいな鷲みたいな大きな鳥が頭上をゆっくり偵察に来たり、前方に狐がやはりこちらを伺っていたりするのもまあ毎度のこと。驚く程のものではない。

 まあしかし、これがこの道の良さである。

 標高390mの西尾峠から仁宇布の交差点まで、下り標高差は約100m。▼動画6分2秒

 森と茂みの中を下ると、すぐに緑の牧草地が拡がった。

 ここも晴れの日は道北の夏らしい優しい緑の牧草地の景色だが、今日は未だに雲がどんより低く、静かでやや冷たい風さえ感じられる。

 8:35、仁宇布着。
 さすがに交差点の軽食コイブはまだやってない。去年下川を朝出発してここで食べておいた大盛り羊カレーで、お昼の中頓別から終着の抜海まで全くコンビニが無かったにも係わらず、無事無補給で宿に着けたのは記憶に新しい。しかしその時は確か9時ほんの少し前に店が開いたと思った。開店まで待つなら20分ぐらいだが、この先とりあえず安心できるのは何とか午前中に下川に着いてからだ。そもそも今日はまだ8時半過ぎ、まだここで長居して休む気もしない。

記 2009/10/9

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Last Update 2019/8/1
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