辺毛内→(道道120)仁宇布
(以上#9-1)
→(道道49)幌内→(道道60)下川
(以下#9-3)
→(道道101)岩尾内
(以下#9-4)
→(道道101)愛別→(町道他)永山
172km
仁宇布から美深松山峠までは再び登り返し、山間の縦貫道の名前は道道49となる。
交差点近くの白樺林がすぐにカラマツや雑木林の茂みとなり、山に囲まれるでもなく展望が開けるでもない煮え切らない景色の谷間をとろとろ登り続ける。
美深松山湿原の登り口までは意外にすぐで、ここも長いこと宿題になっているが、登り口の駐車場まで標高差約400m。今日も往復している時間は無く、スルーさせていただくことにする。
その後は登り斜度が次第に増し、最後に狭くなるだけなった谷間を直登で一気に高度を上げ、9:10、美深松山峠に到着。
峠部分の駐車場か一時待避場所みたいな広場で休憩後、幌内までは200mの一気下り。
▼美深松山峠下にて 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
イキタライロンニエ川の谷間に降りると、こちらの谷間は向こう側の無人ながら比較的開けた谷間とは表情を変え、木は高くますます密度を増し、まさに密林と言っていい森の中をどんどん下る。
下るに連れ更に森の密度が増し、辺りはますます薄暗く、何だか何か野生動物が出てこないか不安になる程だ。
道の正面、青い道道標識が目印の上幌内の交差で、道道49はオホーツク沿岸の雄武へ下っていってしまい、この山間の道は道道60となって今度は幌内越峠へ登り始める。
基本的に山肌トラバースで標高差約140m、勾配もそう厳しいことはなく、早く峠が登場しないかじれったいぐらいの峠だ。
そういうじれったさよりも、幌内越峠への登りから見渡す樹海に覆われ尽くされた谷間に、2002年に訪れたピヤシリ林道の下りが、ものすごい大樹海の最後にこの幌内越峠へ出てきたことを思い出す。
10:05、幌内越峠着。
峠のすぐ向こうで道は少しの間ほぼ平坦になる。
▼動画3分2秒
辺りはさっきの大樹海から続く見事な原生林。
苔生して堂々たる広葉樹の巨木や、朽ちつつある立ち枯れ、鬱蒼とした笹原が山肌から谷へ下る緩斜面へ続く。
その緩斜面をやや大きめに屈曲しつつ、道は緩緩しずしずと下ってゆく。
毎度のことだが、ここも道北の峠の例に漏れず、下川までの標高差200mを20kmもかけて下る。
基本的に地形による途中の登り返しは無く、地形も台地と段丘の繰り返しのため、下川までの下り全体、特に台地部分がかなりの緩下りだ。
幌内越峠を越えるまで霧雨すら降っていたのが、こっち側では薄暗かった雲の中が俄然明るくなり始めた。
天気の変化からも、次第にオホーツク圏から遠ざかっていることを実感する。
原生林がカラマツの針葉樹や茂みに変わり、谷間に降りきって道なりにしばらく下ると、広々とした山裾の草地が現れる。サンル牧場である。
このサンル牧場、何回かの段丘を越え、下川の手前まで延々と続く。
段丘部分は牧草地ではなく谷間の森になるので、下り区間全体に渡って、段丘の森を下ると牧草地が広々と谷間に開ける、というのが何回か繰り返されて続くことになる。
本来は下川までそういう地形なのだが、下川の手前では今サンルダムを建設中である。一体いつ完成するのかは知らないが、この道にも途中から建設資材置場が散見される。
付け替え道路の橋脚は、去年の登りの記憶よりだいぶ早く登場した。去年は登り方向だったのが、今年は下りだからかもしれない。
ダム外周道路の登りは、最後の谷で登場する。
この手の仮道の例に漏れず、情け容赦無く道の最急勾配で完成区間まで一気に登らされて唐突に完成区間に合流、というパターンだが、さすがに斜度だらだらのこの道だけあり、取付斜度も7%ぐらい、他事例よりだいぶ楽だ。
ダム湖外周道路は山間を意外な程無駄に登るが、下川も近づいて開けた雰囲気が漂い始める谷間とは無縁の、山深い森や林道が眺められ、なかなか悪くない。
▼サンルダム下(?)にて 展望240°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
最後に見下ろす下川の谷間と市街の遠景も感動的だ。いよいよ下川まで下ってきたのである。
▼動画3分38秒
▼サンルダム下(?)にて 展望240°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
この辺りで直射日光が登場、やった、晴れた!うれしい!と思うのも束の間、鋭い熱光線で辺りは急に気温が上がる。何日か前の熱中症寸前の記憶が蘇る。頼む、暑くなりすぎないでくれ。
11:15、下川着。11時過ぎに着けてしまったことで、この先の行程がかなり楽になってきた。何も気にせず休憩しよう。というわけで、下川の私的立ち寄りポイント、名寄側セイコーマートへ。
野菜、オレンジジュース、ヨーグルトなど、いつものセイコーマート純正商品で集中的に補給とする。店の前に自転車を停め、その脇でそれら食料をがつがつ食べていると、日差しがもうじりじり熱い。朝は確か寒さに凍えていたはずだ。歌登からだいぶ南下しているのは理解できるが、何でこんなに暑くなってしまうのか。まあしかし、原因を究明しても、多分暑いものは暑いままなのである。それに、やっぱり適度に夏らしい方がいい。
記 2009/10/9
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