旭川→(国道12他)旭西橋→(旭川サイクリングロード)江神橋
→(道道98・715)共和→(道道72)下幌加内
(以上#7-1)
→(町道)沼牛→(道道48)幌加内
→(国道275)添牛内→(国道239)霧立峠
(以上#7-2)
→(国道239他)古丹別→(道道437・町道他)興津
→(国道232)羽幌
(以上#7-3)
→(国道232)遠別→(農道他)天塩 201km
相変わらず低く厚い雲の下、国道232は海岸際の丘陵を通過してゆく。
台地上の牧草地から、30〜60mぐらいのバウンドのようなアップダウンで、汐見、築別、有明と谷間の集落、畑や田んぼの中へ下ってまた台地の牧草地に登り返す。
この辺り、さっきの古丹別川の谷間と同じく、道北日本海側沿岸のイメージからは意外な稲作地帯なのだ。
丘の上の牧草地では、時々日本海が遠望できる。付かず離れずで道に併走する旧羽幌線の遺構が、海と草と森と道、要素の単純な景色に変化を付けてくれる。海岸沿いなので山岳路線というイメージが無い羽幌線だが、こうしてみると連続アップダウンで当時の気動車にはなかなか手強そうな路線だったのだ。
アップダウンもさることながら、交通量は2007年の訪問時より明らかに多い。
更に、古丹別辺りから進行方向が90°ぐらい変わっているのに、さっきの内陸での向かい風が、海岸部に出て少し向きが変わり、結果的に似たような向かい風になってしまっていた。落ち着かなく、ややつらい日本海沿岸北上である。
栄の辺りではアップダウンの周期がやや大きくなり、勢い沿道も牧草地より手つかずの茂みが増え、人気が少なくなってくる。
▼栄にて 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
周期が大きいアップダウン自体は、2007年の逆方向からの訪問時に比べ、意外にも何だか楽な印象だ。
▼栄にて 展望280°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
海岸からの上り下りなので、どちらが特に登り総量が多いというわけでは決してないのに不思議な道である。 ▼動画38秒
等と思っていると、やはり体感上&当社比で意外に早く、15:40、初山別着。辺りが少し日なたっぽく明るくなってきた。ようやく北上効果が出てきたのかもしれない。
明るくなり始めた海岸の岸壁、そして相変わらず併行する羽幌線の遺構を眺めつつ、丘陵地帯のアップダウンを概略3回で歌越へ。 ▼動画1分11秒
丘陵地帯の谷部分に集中する港町、初山別も歌越も、国道沿いにぎゅっと寄り集まった町並みが表情豊かで、少し漁港でも眺めたくなってしまう。
歌越でアップダウン区間は終了、次の町の遠別手前まで、海岸の台地上に国道232は続く。
東側の山裾は近いが、辺りはすっかり平坦な牧草地。まっすぐに続いてゆく海岸沿いの一直線の道は、もう道北そのものの広がり、物寂しさを感じてしまう。
雲の中は明るくはなってきたものの、未だに低い雲がまだびっしり垂れ込めていて、夕方らしく景色全体としては薄暗くなってきた。
海岸上にはそろそろ利尻が見え始めても良い頃だが、水平線と接しているのは雲ばかり。
16:55、富士見「道の駅富士見」着。ぎりぎりでまだ空いていた売店でソフト休憩とする。もう遠別の外れ、今日の宿がある天塩まであと20km弱しかない。
遠別からはNUTSさんに開発していただいた、国道232に平行する「開拓農道町道浜更岸線」へ。
日本海沿岸の道ではあるものの、山沿いの平地が拡がるとともに海の見えない内陸に入り込む国道232と離れ、ひたすら海岸沿いに北上するこの道、私の手持ちの平成7年版1/5万「遠別」では途中浜更岸の手前が開通していない。それだけではなく、以前は交通量が少なかった国道232でも十分楽しめたので、遠別から天塩の間この道を通るという発想は、2年前の訪問時にすら全く無かった。
▼開拓農道町道浜更岸線にて 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
薄暗い空の下、牧草地の中に狭く静かな道がどこまでも延びてゆく。 ▼動画1分22秒
道ばたには高い茂みが続き、西の海岸や東の山々はあまりよく見えないものの、遠くの海ぐらいはよく見えるのがウレシイ。
海上の雲の中には薄明るい部分も見え、そこから光が差して海上を眩しく照らしていた。一方反対側には、遠くの国道232を行き交う車がが時々見える。風力発電の風車も後ろに過ぎていった。 ▼動画1分11秒
周りが茂みで閉鎖的で、向かい風なのもあって、あまり開けた雰囲気は無く、進んでも進んでもあまり進んだ気がしない不思議な道だ。
が、しばらく進んで唐突にダートが開始、続いて川をクランクで渡って「開拓農道」の看板が登場。急に近づいてきた交通量の多い道の線形は、地図によれば浜更岸の辺りそのものだ。ということは、もう天塩の外れである。
18:10、天塩着。出発前はチャレンジコースかなと思っていたが、終わってみればショートカットはあったが201km、昼食込みで比較的余裕の到着だ。
ようやく開けてきた海上の空を少し眺めてから、18:25、町中の西澤旅館着。
夕食はオプション無しだったが、海沿いらしく地魚中心。メンツはやや地味な気もしたものの、食べると十分過ぎるほど新鮮でオイシイ。さすがは道北日本海沿岸である。
食後は町外れのセイコーマートまでビールの買い出しへ。道道106沿いに続く町並みはナトリウムランプが寂しげで、一直線の道がやたらと見通しが良い。風が吹くとすっかり肌寒く、改めてかなり北まで来てしまったことを実感する。これはこれで楽しい旅のひとときではあったが、旅館に着く前に自転車で偵察してあったそのセイコーマートまで、自転車ではほんの少しなのに、徒歩だと何と片道15分ぐらいかかってしまったのだった。
記 2009/10/2
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