北海道Tour09 #7-1
2009/8/14 旭川→天塩

旭川→(国道12他)旭西橋→(旭川サイクリングロード)江神橋
→(道道98・715)共和→(道道72)下幌加内
(以下#7-2) →(町道)沼牛→(道道48)幌加内 →(国道275)添牛内→(国道239)霧立峠
(以下#7-3) →(国道239他)古丹別 →(道道437・町道他)興津→(国道232)羽幌
(以下#7-4) →(国道232)遠別→(農道他)天塩
  201km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 昨日は全行程輪行移動にしたお陰で、たっぷり休むことができた。今日は天塩までの長丁場、天気予報は晴れ。良いサイクリングになるだろう、こちらの調子さえよければ。
 荷造り中に気が付いた。帽子が無い。まだあと3日も行程が残っている。いくら道北とは言え、北海道の日本一厳しい直射日光に耐える自信は無い。どうする。どこかで仕入れないといけない。
 とはいえ旭川の町はまだ目覚め前。アウトドア系か洋品店か、どっちにしてもお店が開くのを待っていたらとても天塩なんか辿り着けない。途中では幌加内じゃ売ってないだろうから、昼過ぎ頃の羽幌で買えるかもしれない。でも、そこで気が付いた。コンビニで野球帽も売っているのだ。旭川で何とか帽子を仕入れれば、とりあえずそれで3日間は何とかなりそうだ。
 一安心すると、次は一体どこで無くしたのかが気になり始めた。まず一番あやしいのが昨夜の松尾ジンギスカン。ちょっとよっぱーで出てきたからだ。あるいは新得駅か。落ち着いて輪行作業できたものの、確か駅蕎麦を食べたときに帽子を脱いだような気もしないでもない。
 とにかく今はコンビニで帽子を入手し、できるときにどこかめぼしい所に電話しよう(結局幾寅のなんぷていだった)。

旭川から道道72経由で江丹別峠へ 赤は本日の経路

 5:40、旭川発。
 まずは早速街中のセイコーマートへ、おにぎりやらサラダやらと一緒に野球帽を入手。元の帽子より鍔はやや短いものの、ひとまずあと3日間安心である。安心して腹ごしらえをしているとすぐ時間が経ってしまう。いそいそと国道12やら何やらを経由して、旭西橋から旭川サイクリングロード へ。

 北海道の自転車道の中でも、支笏湖の自転車道と共に比較的昔から有名なこの旭川サイクリングロード、訪れるのは今回初めてである。ちなみに支笏湖の自転車道も訪れたことは無い。1/5万地形図の、旭川市街から石狩川沿いに描かれているこの道には興味があった。が、今まで旭川を経由する度になんとなく存在を忘れてしまっていたり、ルートが合わなかったりで、訪問しそびれてしまっていたのだ。

 そうだったのに、今回適当に石狩川へ向かうと、目の前に現れた旭西橋が自転車道の起点だった。偶然ながら、タイミングのいいときはいいものである。

 電化複線化前の旧函館本線跡の転用自転車道としても有名なこの道。元鉄道だけあってカーブは緩く坂は皆無、自転車でトレースするのに何の問題も無い。幅はいかにも道床と犬走り、道としてはタイトな空間感覚は、しかし元鉄の私には適度に慣れがある。現函館本線と時々近接する以外は適度に下界とも独立していて、生い茂った道ばたの茂みや森の中から熊が登場しないか心配になるぐらい、静かな道だ。

 目指す道道98には、地図通りに順当に石狩川の江神橋で合流。函館本線をオーバークロスするこの橋、過去何回か通っているが、函館本線のすぐ隣のこの旭川サイクリングロードの合流箇所に全く記憶が無かった。しかしこちらから来てみれば、何だ、こんなにシンプルに合流するだけだったのか、というぐらいに直接ぶつかっているのだった。

 その石狩川の江神橋で、道道98は旭川市街の外れを抜け出し、その先は一気に普通の田舎道道になる。

 狭目の谷間にやや屈曲気味に続く、やや狭めの一昔前風の道は、開けた景色もダイナミックな地形の変化も無く、あまり面白味が無い。そもそも今朝の天気は厚めの低い雲が空を覆っていて、昨日までの天気予報と話がかなり違っている。

 でも、これから幌加内へは江丹別峠、日本海沿岸へは霧立峠がある。旭川盆地の谷間で天気が冴えなくても、どこかで晴れてくれるだろう。むしろ晴れだと高温が心配な旭川盆地、曇りでも好都合と思わねば。

 などと考えていると、厚く低い雲の隙間、雲のすぐ上に確実に青空が見えている。これからそこそこ晴れてくれ。

 道なりに同じ谷間を進む道は、嵐山で道道98が別の谷に分岐して道道715に名前が変わり、共和で近文からやってきた道に合流、道道72となる。

 低い雲の間には、時々青空が現れたり、しかしこれだけ雲が低くて谷間だと、時々水滴がぱらついたり。結局江丹別で盆地が拡がっても、何と無く辺りが明るくなるぐらい止りで、天気が煮え切らないのは変わらない。

 江丹別は蕎麦の里。近年都内の蕎麦屋でも、「当店は江丹別産の蕎麦粉を使用しています」としてその名をよく見かける。その通りに、谷間に突如拡がった蕎麦畑には、一面とても優しい薄緑色の花が満開だ。これで晴れていれば。集落ほぼ中央の道道脇に建つ蕎麦屋「江丹別そば」にも寄りたいが、まだ7時過ぎ。

江丹別中央から江丹別峠経由で幌加内へ 赤は本日の経路

 江丹別中央の集落を抜けると、そのまま道は拓北のソバ畑脇から江丹別峠へ登り始める。

 のろのろと坂道を登る私の脇を、練習ロードが追い抜いていった。今年はこういう場面が多い。自転車ブームが確実に日本中に拡がっていることを感じさせる。

 山肌に続く道は広葉樹に囲まれているが、時々その間にちらちら拓北から山裾へ続くソバ畑と、ある高さから上が雲にとっぷり覆われた山が見下ろせる。

 雲は何か濃くこってりした感じで、これから峠に向かうに当たり、全く晴れる気がしない。

 その印象の通りに、道が東向き斜面から峠へ向かう西向き斜面に移った辺りで、遂に雨雲に捕まってしまった。けっこう強い雨である。晴れじゃなかったのか〜!と思っても、雨なものは雨なのだ。

江丹別峠を越えると幌加内盆地の展望が しかし盆地も雨雲の下 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 峠を越えて幌加内町へ入り、山肌に一直線に続く下りをスリップしないようにゆっくり下ると、幌加内盆地に下りきる直前でようやく、しかもぱたっと雨が止んでくれた。

記 2009/10/2

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Last Update 2019/8/1
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