北海道Tour09 #3-1 2009/8/10 厚岸→上里

厚岸→(道道123・955)宮園町→(道道14)太田
→(道道1128・ 農道・町道他)東阿歴内→(道道221)塘路
(以下#3-2) →(国道391・道道1060)下久著呂
→(道道1052)中久著呂→(国道274)ヌマオロ
(以下#3-3) →(道道53)弟子屈→(道道717)札友内
→(国道243)ウランコシ→(道道588)津別峠
→(ふるさと林道上里線)津別峠展望台
(以下#3-4) →(ふるさと林道上里線)津別峠
→(道道588・町道)上里
   138km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 昨夜の天気予報では、道東方面は晴れ時々曇り。お昼に眠気が抜けなかった昨日の反省を活かし、好天予報に万全を期すべく昨夜は21時前から就寝。おかげで今朝は4時からすっきり目が覚めた。もう完全に体内時計がツーリング時間に慣れている、いいぞ。
 しかし、明るくなってきた窓の外を伺うと、何と路面が黒々と濡れていた。というか、目を凝らすと雨脚が見えて、耳を澄ますと雨音が聞こえる。というか雨じゃん。焦るな、夜明けに降っていて明るくなったら嘘みたいに晴れるのは当たり前のことじゃないか。焦るな。粛々と出発準備は続けねば。

 

 ゴージャスな夕食に度肝を抜かれた昨夜だったが、今朝の朝食は何と5時から。早起きしようとしまいと、5時にはもうすでに全員の朝食の準備が済んでいるのであった。自転車乗りにとって最高のYHである。その朝食は、生卵に味噌汁にカレイの煮付けに味噌汁。絵に描いたような日本の正しい朝食だ。毎日ツーリングをやっているとつくづく思うが、出発前のこういう由緒正しい朝食が、一番その日の力になるのである。

 雨上がりを期待してバッグを取り付けていると、期待通りにとりあえず一応雨は完全に上がった。しかしさすがに霧の町厚岸、濃い霧は全く晴れる気配は無い。今日の宿は、津別峠を越えた向こう側の上里「ホテルフォレスター」。しかしこの天気が続くとすると、津別峠はちょっと無理そうだ。輪行とすると、鉄道にしてもバスにしてもかなり無理のある大回りになる。それに網走地方は、多分予報通り晴れているだろう。あっちで走れるとしたら、なおさら輪行の判断は早めの方がいい。
 走れるとしても、宿に19時前には着きたい。とすると、津別峠展望台は18時頃に出発したい。また、展望台滞在には余裕を持って1時間ぐらいいたい。過去の所要時間を考慮すると、展望台に17時に着くためには、ウランコシ15時、弟子屈発14時ぐらい、できれば弟子屈発は13時ぐらいだとありがたい。まあそれぐらいの目安で、余裕を持って行こう。
 6:20、厚岸愛冠YH発。

 濃い霧の中を市街地から厚岸大橋、そして厚岸駅前を過ぎ、まずは海岸沿いに西へ。途中のセイコーマートで、宿で食べられなかった純正ヨーグルトにオレンジジュースを補給、これでとりあえず栄養バランスは一安心。

厚岸から太田経由で阿歴内へ 赤は本日の経路

 7:00、宮園町発。道道14で厚岸内陸の住宅地から郊外、そして根釧台地への登りへ。

 その登りが、いつの間にか新ルートに切り替わっていた。回り込むように台地の縁を登っていた旧ルート、その短辺の下と上を、新ルートは橋と法面補強で一気にすっ飛ばしている。それでも新しい方が昔の道より斜度が緩くなっているのだろう。

 坂の上は太田の集落、ここから再び根釧台地だ。

 集落グリッドの平行移動含みで道道1128へ、阿歴内、そして釧路湿原方面を目指す。

 まだ辺りは霧の中、時々雨がぱらつくぐらいでここまで来た。しかし路面はもう完全に乾いていた。集落から道道1128に入り込むと、相変わらず空は薄暗いものの、牧草地の丘の谷間に靄が残っているぐらい。霧も次第に晴れているのだった。

 少し先で、ちょっとだけ外回りの農道へ分岐してみることにした。道道1128だと基本的に丘の上の草原の道、直線基調だが景色はなかなか素晴らしく、毎回輝くような緑の牧草地と涼しい風が印象に残っている。一方、対抗案の農道南片無去線は、3回の谷間によるアップダウン含みで道道1128とほぼ同じ距離、10km先の南片無去の外れで最終的に道道1128と再合流する。

 結局この際、初めての農道片無去線へ向かってみたのだが、こちらも大当たりの道だった。丘の縁の牧草地の間を抜ける道は、ほぼ平坦に近い道道1128とは表情が異なる、程よく続くアップダウンで上下水平の変化ある景色が続く。▼農道片無去線にて 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください

農道片無去線 程良いアップダウンの丘が続く RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 丘の牧草地から谷間の森への下り登りで辺りの牧草地、丘の上からは周囲の丘の展望もある。

 いつもの道道1128は平坦な地形の幹線道路だが、こちらはその道道1128の裏道というだけで、何度か訪れてわかったような気になっていても、まだまだ見ていない景色があることを痛感した。▼動画2分37秒

 農道の終わり近くで、東片無去へのショートカットが分岐。しかしその前に、まだ朝で時間にも気持ちも余裕があるので、一応500mぐらい先の道道1128との合流地点まで往復しておく。これで農道南片無去線は完走、ということになった。

 完走に拘るつもりはないはずだった。それなのに、せっかくなのでという理由でこ うなってしまう。趣味というのも厄介なものではある。 ▼動画3分9秒

南片無去から阿歴内経由で塘路、釧路湿原へ 赤は本日の経路

 東阿歴内で少し国道272をスライド、国道272はかつての「黒百合国道」という愛称より、「宗男道路」という徒名の方が有名になってしまった。釧路から中標津、標津への最短ルートのこの道、以前は釧路市を抜けると交通量も少なく大型車は自転車を大きく迂回してくれ、まあサイクリング許容範囲内の道だった。しかしいつの間にか、車が次から次へとやってくる、スリルと排気ガス満点の道になってしまっていた。

 東阿歴内からは農道東阿歴内線。道道221との合流点、阿歴内を目指す。

 牧草地の狭間に緩いアップダウンが続くのは今まで通り、国道1本渡ってもそう景色が変わるものではない。しかし、全体的に薄暗かった空の雲が、俄然部分的に薄くなり、時々青空が見え始めた。こいつはいいぞ。 ▼阿歴内にて 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください

東阿歴内 牧草地の丘の狭間を縫って続く道 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 丘から谷間へだだっと下ると阿歴内に到着。道道221は釧路湿原岸辺の塘路から塘路湖岸を通って根釧台地へ登る道なので、根釧台地からだとどこかで一気に谷底に下ることになる。つまり、阿歴内で根釧台地とはお別れということになる。
 その阿歴内の集落では農協は閉まっていたが、自販機は問題無く使えたので、ここでコーヒーでも飲んでおくことにする。と、突如地元兄ちゃんが車で登場。自販機利用者つながりで少しの間話し込む。兄ちゃんは酪農家とのこと、あちらもサイクリストのこちらに興味を持ってくれているのだが、こういう地元兄ちゃんお姉ちゃんとのお話が毎回意外に楽しいのである。

 道道221は2001年に通ったきりの道だ。

 悪い印象は無かったが、塘路湖岸の他にあまり印象が残っていなかった。再び通ってみると、谷間の牧草地から塘路湖の湿原帯、湖岸の森のショートカット緩アップダウンへと、地図通りに道が続く。

 まあ谷間の森という通りに展望は無く、目立った山も谷も無い。

 しかし、青空は急速に拡がりつつあり、現れた直射日光で身体が熱せられ、周囲が照り返しで急に暑くなってくると、時々木陰のある森の中であることがありがたい。

 9:00、塘路着。釧路からやってくる国道391との交差点には万屋があった。まあ今のところこちらは万屋本体より店先の自販機に用があるのだが、この店、店の前にプレハブ公衆便所があるので車が途切れないようだ。こちらもいろいろこなして自転車に戻ると、雲が更に急速に移動しつつあり、青空と雲の割合が逆転していた。のみならず、一気にどんどん晴れつつある。

記 2009/9/9

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Last Update 2019/8/1
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