塩山→(県道38・国道140)窪平
→(県道210)杣口→(杣口林道)柳平
(以上#1)
→(川上牧丘林道)大弛峠
(以下#3)
→(川上牧丘林道・村道)梓山
(以下#4)
→(県道68・林道梓山線)三国峠
(以下#5)
→(村道13)中津峡
(以下#6)
→(県道210)大黒→(林道金山志賀坂線)志賀坂峠
→(国道299)中寺尾→(県道72・国道299他)西武秩父 137km
川上牧丘林道入り口には細道林道お馴染みのゲートがあります。この道も5月一杯までは通行止めで、降水量が多い時にも閉鎖されるようですが、本日は至って問題無く川上牧丘林道突入。
琴川上流に沿って林道は谷間の奥へ。ここがこの峠の、いや、今日全体を通しての最急勾配区間です。
多分10%以上、脚にぐっと堪える重力の抵抗。途中沢渡りの橋でいったん平坦になり、沢の空気が冷やっと身体を冷やしてくれるのが助かります。
林道入り口から標高差で約100m。尾根を巻いて少し進んだところで、辺りの広葉樹がカラマツに変わり、道の斜度は突然ほぼ平坦と言えるぐらいに変わります。
標高は1700mぐらい、ひんやりした風に緑の木漏れ日、山鳥や時々鹿の声。この道のオアシス区間開始です。
▼動画3分20秒
湧水ポイントも数多く、こよなくオイシイ冷たい水を楽しんでいると、あまり見かけない山のタテハチョウ(キベリタテハ)なども登場。
カラマツ区間の途中では、周囲の展望が開け始めます。今日の絶好調の晴天で、手前の山々の向こうに甲府盆地、そして南アルプスが連なっているのも見渡せます。感動的です。
初夏〜夏はどうしても雲が出ることが多い甲府盆地のこの展望を、時々ハイカーらしき乗用車が停まっていて、声を上げて楽しんでいます。
標高1800mぐらいで天国のようなカラマツ区間は終了、桜沢をくるっと折り返し、林道は再び大弛峠へ登り始めます。
以前はこの辺りから先、峠まではほぼ全区間砂土ダートでした。個人的に1800mぐらいから始まる高山の影響と、ところどころ深くなる砂によるグリップ低下に、以前はずいぶん手を焼いたものです。
もう今は全区間舗装化されていて、前後左に開ける谷間の大空間、前方の朝日岳・国士岳に、遠く南アルプスを楽しみつつ粛々と登れますが、ここへ来るたびその頃を思い出します。
奥千丈岳の裾、荒川に落ち込む山肌を巻いていた道は、標高2100m過ぎから北側斜面に移行。
湧水ポイントなどもこなしつつ、やや閉鎖的な森の中をどんどん登っていきます。
朝日岳と国師ヶ岳の間、稜線の窪みが大弛峠。つづら折れで高度を上げて山肌を乗り換えると、もうあとは半円状に山肌をぐるっと巻くだけ。
峠まで最後の湧水ポイント(ここの水がまた冷たくてオイシイ)、道ばたの縦列駐車が現れ、山梨側ゲートをくぐると峠の休憩所が登場。
10:50、大弛峠到着。外界であれほど晴れていても、さすがに甲信国境標高2372m。空には雲が速いスピードでやってきては消えていきます。
今まで登り発汗で意識しませんでしたが、やはり標高なりにじっとしていると肌寒いぐらいの涼しさです。どんな空調機器でも得ることができないこの自然な風、優しい涼しさを少し味わって、この先のカラマツの森、鮮やかな緑に染まりに、粛々と脚を進めることにします。
記 2009/12/31