#11-2 上鴻之舞にて 門別奥の廃鉱山が続く静かな山間 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

北海道Tour08 #11-1 2008/
8/12 浜佐呂間→五味温泉

佐呂間湖畔YH→(道道442)浜佐呂間→(道道103)若佐
→(国道333・町道・242)学田
(以下#11-2) →(道道137)濁川→(国道273)滝上
(以下#11-3) →(道道61)岩尾内湖
(以下#11-4)
→(道道61)登和里
→(道道101)上パンケ
→(町道他)五味温泉

190km


 さあ夜が明けた。サロマ湖上に朝日が昇っているのが、寝室の窓から正面に見えた。

  目覚めた窓の外にはサロマ湖から昇る朝陽 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4

 今日は遠軽〜滝上〜下川と200km弱、上紋峠に行くとすれば峠6連発。今回の長い旅程中でも一番ハードな日である。しかし、一昨日、昨日の疲れは残っていないようだし、天気は上々、いい1日になるだろう。
 こうなればもう早めに出発するしか無い。
 かつて2001年、今日と似たコースを走ったことがある。その時は出発地点は今日と同じく佐呂間湖畔YH、終着は今日の終着下川より50km以上先のびふか温泉。距離は251km、何と21時前の到着だった。こんなの単純に計画ミスなだけで、本来は絶対に避けたい事態である。今日はこのときの通過時刻を参考に、終着を常識的な距離の下川としてある。経路もその時とほぼ同じ予定だが、遠軽・滝上間の道道137の、未開通区間だった山間の区間が開通しているはずだ。つまりかつて上渚滑まで谷間を大回りしてた距離がかなり減る代わりに、遠軽・滝上で2つ峠が増えることになる。
 まあしかし、途中の通過時刻は前回を参考にできるだろう。

 5:35、佐呂間湖畔YH発。

浜佐呂間から佐呂間経由で遠軽へ 赤は本日の経路

 いつもより出発が20分ぐらい早いだけだが、光の赤さ、明るさ、影の青さが全然違う。低山に囲まれて農地が拡がる佐呂間川の谷間が、畑、森の緑は赤みの混じった光で鮮やかだ。おまけにきりっと涼しい空気の爽やかさ。

 この雰囲気、夕方と何と無く似ているが、決定的に違うのは辺りが何だか静かなことと、赤い景色がどんどん明るくなっていくことだ。

朝陽で緑鮮やか RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4

 浜佐呂間から若佐へ向かう道道103。仁倉、知来と谷間を遡るとともに時が過ぎていった。

まだ静かな道 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4

 早朝の光と冷気がいつも通りの夏の朝に変わったころ、前方の谷間が狭くなり、緩い斜面に展開する佐呂間の町が現れた。この景色、浜佐呂間方面から訪れないと見ることができないが、行く手のなだらかな斜面に程良く可愛らしい規模の町が拡がる楽しい景色である。

 6:40、佐呂間着。すっかり明るくなった光の中、町外れのセイコーマートで朝の物資を短時間で腹に詰め込む。前回もここで休憩した記憶があるが、程良く町外れののどかな朝の風景が、ツーリングの朝らしく、記憶に残っていた。

 7:10、佐呂間発。真っ青な空の下、明るい畑と低山の中を更に進む。

 佐呂間で一度狭くなった谷間は再び拡がって、若佐から先は国道333に合流。遠軽から北見方面に向かうのにしょっちゅう通っている既知の道である。国道333の若佐手前では、ルクシ峠の新道を建設していたが、2006年10月の竜巻で大きな被害を被ったことも記憶に新しい。まだ工事は完成していないようだったが、その後順調に進捗しているのだろうか。

  栄から旭隧道経由で遠軽へ 赤は本日の経路

 既知の道で国道だと、いくら交通量少な目とは言え、さっきまでの明るく鮮やかな谷間の静かな道に比べてやはり全然面白くない。いつもこの谷で悩まされる強めの向かい風も吹きはじめた。道が谷間から逸れて遠軽への旭峠に向かう栄まで8km。狭い谷間に入れば風も弱まるし、そもそも道の向き自体が変わる。ここは黙々と進もう。

 案の定、栄から入り込むルベシベ川の谷間では、風はすっかり止んだ。

 谷間は狭くなったが、畑、牧草地の続く景色がのんびりと静かで、やや登り基調となった道は交通量も少なく快適である。

 その少ない交通量も、大成の先の遠軽北見道路、旭野トンネルへの分岐でことごとく遠軽北見道路方面へ流れてしまい、こちらの国道333旧道はほぼ貸し切り状態となった。

 国道333旧道にはまだ国道333の標識が建っているが、実際には町道に移管されているらしい。しかし交通量がほとんど無いその路面は、丁寧に清掃されていて通りやすい。歩行者、自転車でここを通る人がどれだけいるかは別として、あっちは自動車とバイクしか通れないのだ。こちらもちゃんと維持管理を続けて欲しいものだ。林業でも使うだろうし。

 などと考えているうちに道は谷間から山肌へ、そして峠換算で今日一発目の旭隧道に到着。丼勘定のスケジュールで峠連発の国道333を通るときには煩わしいこの峠、実は標高差たった150mしか無いのだ。今日みたいに時間があって、落ち着いてこなせば何と言うことは無い。しかも意外に楽ちんで、昨日の疲れが順調に取れているのも確認できた。

 旭隧道を下って安国の谷間へ。安国辺りでは石北本線を挟んでしばらく国道242と漸近線のように併走するのが珍しい。

 その国道242とも安国駅先の水穂で合流、一気に交通量が増えるが、もう遠軽への分岐も間近、知ったこっちゃない。

 等と思っていると、その豊里の分岐から遠軽の町方面まで意外に距離がある。なかなかじれったい。

 8:50、遠軽着。この先は上原峠、道道137新開通区間の峠、そして札中トンネルと峠が3連発。上原峠の峠区間から札中トンネル手前の上古丹までほぼ無人区間となり、お昼過ぎ到着予定の滝上までコンビニも無い。というわけで、ややたっぷりめに補給を行っておく必要がある。

 

 遠軽の町はそのまま通過、道道137への分岐の学田近くのセイコーマートで少し休憩とする。まだ9時前、気温は20℃台前半。町中ではあっても朝の風は爽やかで、30℃の高温や雨に悩まされた近年から較べると面白いぐらいに好条件だ。このままどんどん行こう。

記 2008/10/10

#11-2へ進む    #10-4へ戻る    北海道Tour08 indexへ    北海道Tour indexへ    自転車ツーリングの記録へ    Topへ

Last Update 2019/7/26
ご意見などございましたら、E-Mailにてお寄せ下さい。
Copyright(c) 2002-8 Daisuke Takachi All rights reserved.