熊野市里 前回通った2002年から惹かれていた橋でニューサイ写真 細道に足を向ける RICOH GR1 GR28mm1:2.8 CTS200

紀伊半島Tour05
#2-1
2005.4/30 熊野市→龍神村

熊野市→(県道34・761)七色ダム→(国道169)大里トンネル
(以下#2)→(県道229)浦向→(国道425)白谷トンネル
(以下#3)→(国道425)蕨尾
(以下#4)→(国道425)西
  146km

赤は本日の経路 濃い灰色は過去の経路

 いつも通り5時にちゃんと目が覚めて、いつものように落ち着いてだらだらしないで準備すると、ちゃんといつものように6時過ぎに宿を出発できるのである。それでもコンビニが遠くにあったりすると、たちまちコンビニ発が20分ぐらいになってしまう。更に道ばたでメールチェックなどしてしまい、あっと言う間に6時半になってしまった。

朝の熊野市YH おにぎりを仕入れに国道42へ 帰り道は裏通りの旧道 県道34を遡る

 この時間にしてすでに空気が生暖かい。ほわんと明るいオレンジ色の空に、今日も暑くなるのだろうと思った。
 熊野市の町外れから始まった田圃では、今が田植えの真っ最中のようだ。ある田圃には糸みたいな稲がひょろひょろと植わっていて、ある田圃は泥水がたぷたぷに満水状態である。

急に山の中へ 宇井 斜面の集落 崩落改修工事中

 宇井から谷間が狭くなってぐいぐいっと10%級が少し続く。汗が噴き出して上着を脱ぐ必要を感じさせる辺りで、再び瀬戸の集落が拡がった。

熊野市から新大峪トンネル経由で神川町、七色貯水池へ 赤は本日の経路 瀬戸
集落の中でも川沿いにぐいぐい登る

 棚田や農家は野積みの石垣で水平面が作られている。苔生した石垣の間には所々小さな草花が咲いていて、いかにも手積みらしい不揃いな石垣と共に、生命とか田圃のエネルギーみたいな力強さが感じられる。

石垣の草花 丁寧に作られた田圃の石段 集落上手へ

 その間を、ほぼ直登状態で県道34の細道は登ってゆく。直登とはいえ、集落の中は斜度は緩く、きょろきょろ周囲の風景や農家の庭先を見物しながら進むことができる。

ツツジ 藤 藤アップ

 熊野市から続いた農村地帯は瀬戸で終わり、集落の上手から杉林と短いつづら折り返しで新大峪トンネルへの峠道が始まった。

再び登り区間 川には大きな石が転がる

 狭い谷底に杉や雑木林の森がしばらく続いた。途中では、新大峪トンネルより更に200mぐらい登った位置で、トンネルを抜ける旧道が分岐してゆく。その旧道は細道ながら、普通に車が通っている跡が認められる。ううむ、たかだか200m登れば旧道トンネルを抜けられるのだ。
 でもさっき出発時にもたついて時間を食ってしまった。この後、今日のメインイベントはボリュームが読めないくねくね細道の国道425である。それにこの辺りの旧道トンネルは廃道化していることが多いのである。旧道の車の跡は何だか大型車っぽいので、ひょっとしたら林業関係の車が途中まで登っているだけかもしれない。

杉林を登り続ける 旧道の分岐 新大峪トンネル

 などとうじうじ考えていると、間もなく地図通りに道が拡がって、7:55、新大峪トンネル着。
 トンネルの向こう側には、独特の力強さを感じさせる、丸みを帯びた熊野の山々が拡がっていた。周囲には1000mの山なんて無いのだが、何か海側とは明らかに違う山の空気に少し緊張する。
 トンネル出口の脇には、「公園」と称する狭い平場にベンチが置かれていた。これだけで「公園」は虫が良いんじゃないの、と一瞬思うが、ベンチの横には湧き水の泉が設けられていた。ここぞとばかりに飛びついて、朝YHで半分ぐらい入れてきた水を全部交換する。

トンネルの向こうで景色が拡がる 細道くねくね

 トンネルのすぐ先で旧道に合流。細道で森の中をくねくね下ってゆくと、杉林の下の方に長原の集落と水が張られた田圃が透けて見えてきた。

木漏れ日の杉林 その向こうに長原の集落 棚田と集落の細道 下りも一段落

 そのまま一気に周囲が開け、田圃の中を進み、ほんの少し太くなって分岐する道と更に細くなってまっすぐ集落の中へ進む道を、地図で集落の方を選ぶ。山間の平場にはさっきと同じく野積み石垣が印象的な集落が続いた。

田植え間近の田圃の中をゆく 軒の低い集落は独特の山深い景色 ちょっと道を間違うが雰囲気良好

 途中で少し道を間違ったのが怪我の功名で、湾曲する北山川と、巨大に聳える七色ダムを少し眺めることができた。

展望ポイントで地図を見直す 山間の北山川と七色ダム

 あのダムの上を渡る国道169は3年前に通っている。今回もその国道169の、あの七色ダムから先を遡るのだ。

道間違いポイントへ戻る 神川町から七色貯水池、国道425経由で白谷トンネルへ 赤は本日の経路
七色ダムを渡る 渡ってしまえば普通の道

 七色ダムから国道169に合流、しばらくダムに堰き止められた北山川の幅が拡がっただけの七色貯水池に沿って進む。

七色貯水池沿い 蕩々と静かで豊かな湖水 大井谷で再び少し登り

 基本的に水と山の緑と道しか無く、道の交通量も非常に少ない場所だが、そのどろんと緑色の湖水に浮かんだ釣り人の船が、景色の中で人気を感じさせてくれる。

トンネルで桃谷へ 桃谷 前回興味津々だった郷の細道へ 川沿いの良い道が続く 正解だった 川から周囲は畑に もうすぐ国道169

 七色貯水池の脇道からトンネルを抜け、向こうの谷間に集落が拡がると桃崎である。ここで、国道169は国道309と合流し、「熊野街道」として道幅も交通量もが2倍以上になって北上を始める。

再びトンネルを抜けて七色貯水池沿い そう広くないトン得るが断続 山間をのたうつ

 道の番号は変わらないが、要するに全然別の道になってしまうのだ。ところが、周囲の入り組んだ狭い谷間にはさっきの七色貯水池がぐるっと回り込んで続いているので、相変わらず山と緑色の水面と道の景色が続くことになる。この辺はちょっとややこしい。

七色貯水池、新緑の山

記 2005.5/6

#2-2へ進む    #1-3へ戻る    indexへ    自転車ツーリングの記録へ    Topへ

Last Update 2006.1/2
ご意見などございましたら、E-Mailにてお寄せ下さい。
Copyright(c) 2002-5 Daisuke Takachi All rights reserved.