2004.9/18 清水峠 #5

赤は今回経路

(前夜水上泊#1)
土合→(国道291)新道分岐→(新道)新道分岐(以上#2)
→(国道291)白樺尾根→(国道291)鉄砲尾根(以上#3)
→(国道291)井坪坂分岐→(井坪坂新道)本谷沢(以上#4)
→(中部北陸歩道)追分→(国道291)六日町   44km

延々続くジャングルに茂みに川原登り下り

 15:20、本谷沢発。
 川原近くの森に、しばらく乗って少し降りて押したり担いだり、と言う程度の下りが続く。周囲の密林は細かい広葉樹と高い下草で、両脇と上から低木が道に迫るように覆い被さる。

上下左右に生い茂る木々 まさに密林 虎でも出そう でも意外に乗れるのでそろそろ進む

 そろそろ乗れると思って乗車で進んでいると、倒れかけた木が道の前方を塞いでいる。その木の幹に、大きく深い熊の爪痕を見つけ、まだまだ油断できないとも思う。

正面の木に熊の深い爪痕発見 心細いジャングルが続く 周囲が開けると川の崖の上

 道は時々森を抜け、川原に近い草原や、川原際に立ち上がる岩の上を通る。下草は時々頭上を越えるほど高く、足下が全く見えないほど道に張り出して生い茂っている。

再びジャングル これでもかつては茶屋があったらしい クリックで拡大表示します 落ち込んで崩壊寸前の沢 上にちらっと見えるのは子連れさん

 谷全体が際限無くどんどん下り続けるようで、道も下る一方だが、この期に及んでたちの悪い道が続く。全く一筋縄では行かない峠道である。

木々の向こうにヒノキクラ沢が登場 前回はここで道をロスト、1時間さまよったとのこと 後半最大の山場

 途中の大きなヒノキクラ沢では、案内の布きれの通り、迷うことなく道を辿ることができた。

川原へ降りるのに一苦労 手をついた土が変な臭い 獣の糞か…(笑) 下流方面 でかい石がごろごろ 上流方面 実際は結構急勾配 赤いリボン通りに進み、今回はあっさり通過 川原から再び岸の茂みへ 道すら見えない茂み とりあえずすぐ前の道の方向だけはわかる程度

 しかし、その先にはまたもや質の悪い道が更にしばらく続いた。

突如林道の工事現場登場 安全策をとって再び従前通りの山道へ 再び山道 草むらも路面が見えないので押しで進む 本谷が見えてきた 川原へ降りる 段差があって結構堪える

 いずれ国道291となって合流するはずの林道延伸工事現場、砂防ダム工事による通行止め、標高差約80mの担ぎ登りの後、16:30、ついに国道291に合流。いよいよ舗装区間に戻ってきたのだ。しかし、国道とは言え、まだその実態は単なるコンクリート舗装の林道である。

再び草むらによじ登るが… またまた川原へ この頃になるといい加減うんざり 再び岸によじ登ると安定した道が いよいよ国道291と合流か ゴージャスな案内看板も出現 クリックで拡大表示します 工事のため途中で80m担ぎ登りで迂回 やっと国道291に合流 コンクリート舗装の超激下り

 ブレーキが心配なほどのコンクリート舗装下り、橋桁の変わりに鉄板が敷かれているウォッシュボードの沢などを過ぎ、山肌をくねくねと川沿いに下り続ける道を進む。森の中の林道は、葉が透けた緑色の光が何とも気分がいい。その光にはもはやごまかせないほど、夕方の、それも秋の夕方の赤い色が混じっていた。

ダイナミックに自転車を肩から下ろす子連れさん しばらく激下り 工事で迂回の追分を通過 ウォッシュボードの沢を過ぎ下り基調のダートが続く 荒れた舗装が始まる ちょっとしたアップダウンあり

 ふと振り返ると、登川の川原の向こう、上越国境の山々が、逆光の中に壁のように立ちはだかっている。ついさっきまで、あんな上の方にいたのだ、と思った。

木々の中の穏やかな下り 振り返ると夕方の光の中に上越国境の山々が

 森から畑と田圃の中に抜けると、いよいよ清水の集落だ。写真を撮っている間に先行してもらった子連れさんと清水の外れで合流、すっかり幅の広がった直線主体の国道291を、魚野川の谷めがけて一目散に下る。

森の道になる 突然田圃が始まる 清水の集落通過 道もようやく国道らしく 杉林の中をどんどん下る 辺りは田圃に どこまでも田圃が続く

 杉林、真っ黄色になって重そうに頭を垂れた魚沼コシヒカリの田圃、農村がびゅんびゅん過ぎ、魚野川対岸の魚沼丘陵が見えはじめた。去年はあの上の魚沼スカイラインから、清水峠から下る日を想像しつつ、こっちの谷を眺めていたのである。

ようやく下りが落ち着く 正面には魚沼丘陵のシルエット  子連れさん激走中

 青空の中の雲は高いにも係わらず、魚野川の谷では雨が降ったばかりのようで、道が濡れていた。のみならず、まだ水がどぼどぼ落ちている樋もある。間違い無くついさっき、通り雨が降ったばかりなのだ。子連れさんと
「今日は最後まで1時間ずれたらだめな、ばっちりの天気でしたねー」
とおしゃべりしながら、漸近線のように国道17に近づく国道291をのんびりと進み、17:25、六日町着。

平野の農村をのんびり進む 六日町 国道17との交差点 正面にはもう六日町の駅が見える

 のんびり進んだだけあって、水上行きの終電車は3分後出発だった。いくら子連れさんでも、3分で輪行して切符を買ってホームに降りては不可能である。
 大人しく次の越後湯沢直通ほくほく線で越後湯沢に向かい、子連れさんは上毛高原から後閑行きのバスに乗ることになった。

記 2004.9/20

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Last Update 2004.10/10
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