北海道Tour01 #2 2001.8/10 新得→厚内

新得→(町道)屈足
→(道道718)岩松橋
→(道道593)瓜幕
→(町道)下鹿追
→(道道133・54)祥栄
→(町道)十勝橋
→(道道734)御影
→(道道54)旭山
→(道道859・町道)上美生
→(道道55)清川
→(道道240)上札内

→(道道54)下芽武
→(国道336)十勝太
→(町道)昆布刈石
→(道道1038)厚内
213km

厚内

昆布刈石

十勝河口橋

晩成

下芽武

大樹

清川

中札内

上美生

御影

鹿追

瓜幕

岩松橋

新得


 5時過ぎに目が覚めると、空が明るい。今日は気持ちよく走れそうだ。

 セイコーマートで朝食を済ませ、7:05、新得発。空は明るい曇りだが、どうやら最悪でも雨は降らなさそうな雰囲気だ。そこで「とにかく十勝の風景の中を走る」ことにした。新得から十勝平野の一番北の山沿いを瓜幕へ、そこから南下、鹿追の外れをかすめ、御影から99年春に通った十勝平野の山沿い経由で、大樹・ナウマン国道、というコースだ。

 まずは新得の町外れから、屈足の台地上のグリッドを斜めに突っ切る町道で北に向かう。道は森の中の静かな走りやすいダートで、朝のひんやりとした空気に木漏れ陽、鳥の声が気持ちいい。時々頭上の木々が切れて空や狭い畑が拡がる。
 やがてダートは牧場の中を突っ切る町道に合流した。
 そのまま町道で北上し、十勝川の谷をえっちらおっちら越え、十勝平野の高台に出る。新得で雲の切れ間に見えた青空は、いつの間にか空全体に拡がっていた。

 カラマツやヒマラヤスギの列が直行する防風林のグリッドがどこまでも続く。そのグリッドの中にはジャガイモ・ソバ・テンサイなどの様々な畑やら牧草地やらが次々現れる。その奥には十勝を囲む山々、大雪・旭岳・日高山脈がそびえていた。山の裾野へと続く左側の牧草地には、防風林のグリッドが緩やかな傾斜地に続く。右側には畑が緩やかな傾斜で十勝平野方面へ下ってゆく。昨日とはうって変わって、明るい光に包まれ、開けた風景の中を走る快適なツーリングになった。最高の気分だ。

 瓜幕の外れから今度は下鹿追へ向けて、防風林と畑の十勝らしい風景の中、傾斜なりに緩やかな下りを一直線に、今度は一気に南下する。足を回すと30km/h台前半ぐらいの緩やかな下りが続き、いいペースで次から次へと防風林のグリッドが過ぎて行く。が、防風林は絶えることがない。
 それでもそのうち目の前に丘陵地が立ちはだかり、間もなく一直線の道はグリッドを斜めに遮る道道133号に合流。
 少し下ったところで、今度は道道54号に乗り換える。

 十勝平野の整然としたグリッドから外れ、道道54号は十勝川とその支流のいくつもの河岸段丘を強引にイレギュラーなカーブで横断する。比較的密な等高線にいくつもの川、なかなかしつこいアップダウンが続いた。低地の涼しい湿地帯に傾斜地の広葉樹林、台地上のまぶしい光の牧草地と、広々とした十勝の風景からは意外な印象があった。
 最後の河岸段丘を登って下ると、再び広々とした十勝平野の風景が目の前に現れた。道央自動車道の芽室インター脇を抜けた祥栄から一度西へ向かい、十勝川を渡って御影を抜け、十勝平野の一番西の道を目指す。

 10:35、御影発。道道55号で南下し、上美生へと向かう町道に出た。このルートはなかなかオキニで、前述のように99年春にも通った。清川までなら、98年に逆走した。
 左に見下ろす十勝平野、右側に間近に見える芽室岳の風景は広々とそれでいて力強く、何とも十勝らしさを感じさせ、たまらない。明るい太陽の光の中、牧草地の緑がまぶしい。
 上美生から少し十勝平野の内側に入る。いくつかの谷を越えて山から遠ざかり、風景が次第に平野の風景らしくなり、12:15、清川着。この時間に清川に着いたら「白樺」に行かないと。まあ予定通りの行動ではあるが。それよりも、「白樺」は以前にも増して繁盛しているようで、清川に近づくと、後ろから抜かしてゆく車が急に増えだしたのには驚いた。みんな向こうの遠くの「白樺」らしき場所で同じように左折する。
 結局、「白樺」では混雑で20分位待ってから、ジンギスカン(ラム肉160gとタマネギ)2つを食べた。満足して店を出ると、たった40分ほどの間に、晴れていた空が雲に覆われていた。

 山裾から平野の中に降りて大樹川の脇を一直線に下る間、雲はどんどん厚くなっていた。
 15:00、大樹発。ここから国道336・通称ナウマン国道へと道道55号でショートカットする。空の雲はますます厚く低くなり、ナウマン国道に入って晩成を過ぎるころに遂に雨が降り出した。
 生花・湧洞と太平洋近くの鬱蒼とした丘陵の緩いアップダウンを、ただ進む。乾いた路面が現れることがないくらいに、雨は強くなったりほとんど止んだりの繰り返しだ。湿地帯や大地の森林・牧草地も、何と無く湿った空気が重たい印象だ。
 しかし、ちょっと高台に登ると、雲の下に周囲の大地から日高の山の方まで展望が拡がる。

 降ったり止んだりの雨の中をひたすら進み、17:30、十勝河口橋通過。
 民家がまばらに建つ十勝太の集落から、国道336号の1本道の行く手が直登の坂になっているのが見えた。あの先が去年のはいかいさんのレポートでも出てきた有名な海岸ダートか。
 坂を登ったところに「国道管理区間ここで終了」という看板が立っており、その脇の狭い舗装道路を少し行くと、乗用車程度なら余裕ですれ違えそうな幅の広いダートが始まった。手前の方ではすぐ隣に平行して新しい道路工事を行っている。

 高台のダートは、短いがけっこうキツ目のアップダウンとともに海沿いに進む。海との標高差は100mまではいかなさそうだが、太平洋を見渡しながら走る、景色の良い道だ。雲はどす黒いが、海は空の中のどこかの光を反射して、妙に明るい。
 強くなってきた雨と共に、風まで吹き出してきた。完全にお手上げである。しかし手を上げてもとりあえず前向きな進展があるわけではない。距離的にはもうあと10km強ぐらい、あと少し。

 ほとんど夜になる直前の最後の海岸際の舗装道路を進み、18:50、厚内のとほ宿「待ちぼうけ」着。

記 2001.8/13

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Last Update 2003.12/31
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