泥除け日曜大工 #2
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切断と後処理の終わったフォーク部と分割部 |
泥除け取り付け位置を決めたら、取付ねじや二次部材のための穴開けや各部整形を行います。
切断には金鋸やニッパー、端部処理にヤスリ、穴あけにはピンバイスにヤスリなど、接着剤は家庭用エポキシか合成ゴム系など、ホームセンターで入手できるレベルの簡単な道具を使っていますが、泥除け専用の穴開けもあるとか。より目的にあった高精度な道具は、とにかく面倒臭いこれらの加工を、少しでも楽にしてくれると思います。
本所泥除けの端部は丈夫な曲げ処理となっています。その分、いかにも「曲げました」という雰囲気が濃厚で、自転車の鼻先にそのまま使うにはちょっと露骨な気もします。そこで、好きな形に切って整形しようというのが趣旨です。
私の場合、前後端とも少し脇を切り、前はシャープに、後は元のカーブを活かしてスムーズな曲線を意図して整形しています。
製品そのままの泥除け先端部。縁の部分は、剛性確保のためか折り曲げられています。 |
鼻先に使う部分は金鋸でがりがり切断します。時々平べったい板などに当てたりして、左右の調整を取ります。 |
最後にやすって切断面を整えます。ここで先端折り曲げ部、側面リブの端部処理も忘れずに。 以前はアルミ板切断時に先端曲げ部分を残さなかったこともありました。しかし、これだと輪行中にぶつけて曲げやすい(写真下段右)ので、先端部に元の曲げ部分を少し残して少しは剛性を確保する(写真下段左)ようになりました。 |
位置決めしたら、その位置でなるべく垂直に切ります。切断加工全般に言えることですが、保護材としてガムテープなどを使えば、金鋸で間違って傷を付けてしまうのを避けることができます。
切断部付近はガムテープ等で保護しておくと、多少金鋸が暴れても、傷を付けずに済みます。荒れた切断面は、やはりヤスリで整形します。 切断面を整えたら、別稿のように分割部工作を施し、嵌合スポークをリブの穴に差し込んで、接着剤で固定しておきます。 |
これは実は私の自転車の特殊事情ですが、クラウンにロード系撫で肩タイプを使っているためフォークの間隔が狭く、泥除けに少し凹みを入れないとフォークの間に入らないのです。上記の本所工研の既製品ではここが見事にプレス成形されて凹んでいますが、素人が折り曲げてもキレイにできないのみならず、泥除け全体の曲率が変わってしまいます。そこで、当該部分に切り欠きを入れ、スポークとエポキシ系接着剤で補強しています。
切り欠きはフォーククラウン干渉部だけ、フォーク断面に近い形で台形の凹みを作るべく切り込みを入れます。切り込んだら泥よけ断面端部のリブを引っ張り出し、後で曲げてスポークを巻きやすくしておきます。 |
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一方、切り欠きに合わせて補強材としてスポークを曲げておき、両側のリブに突っ込んで先の切り欠きの耳を巻き込み、接着剤でこてこてにして固定。これで補強部が完成。 |
リブ穴に補強スポークを突っ込んで接着剤でこてこてにします。切り欠き部分も、アルミ板を余らせて切断、補強スポークを巻き込んで固定します。 |
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加工完了の状態。裏側の金物は本所工研前泥除け用、アルミ製だがこちらは分割しないせいか強度は大丈夫です。 |
取付けた状態。切り欠き部分とフォーク断面の関係は、なかなか思い通りになりません。前泥除け固定は我流の半隠し止めもどき。手前の赤いのはメーターセンサー。 フォーク断面通りに切り込んだつもりでも、実際には曲げは切り込んだ箇所から曲げるので、どうしても切り込みより出来上がりの切り欠きは浅くなってしまいます。泥よけの剛性を心配しつつ、多少大きめに切り込む必要があります。 |
記 2006.2/1