北海道Tour19#7
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道道1187まで、かなり彫りの深い起伏の地形が延々と果てしなく続いた。
2014年にはこの道を逆方向から訪れているので知っちゃあいたが、オホーツク海沿岸から少し内陸の位置だというのに風景は底知れない密林と笹の茂み、空、その中に直線や大きく整った曲線を描いて続いてゆく広めの道とフェンス、白線だけ。道の外に畑や牧草地など、一見自然っぽくあっても実は人の手が入っているようなものは何一つ無い。
やや薄暗い空の下、生命力を迸らせながら生存競争を続けてゆく自然と、自然に睨み付けられながらやや頼りなげに、それでもびしっとまっただ中を貫いてゆく道は、それだけで心強く感じられた。
当たり前のように熊の看板が所々でみられたものの、不安になる頃に車が廻りの空気を突いて通過して周囲に人間の営みを主張してくれる、という位の交通量が続いた。
道を南下する間、宗谷湾沿いで予想していたとおり風向きは正反対に変わっていて、終始向かい風だった。
この辺、手持ちの1/5万地形図にこの道道889は描かれていない。際限無く感じられるアップダウンを数えたり、GPS画面の地形と手持ち地形図の等高線や川の形、形を比べて、進行状況を確認するのがいい加減じれったい。
道道1187に合流したときは嬉しかった。
オホーツク海岸まで10km強、やはり熊か何か出てきそうな雰囲気が漂う深い森が長く続いた。道北は標高は低いものの、基本的に山深いということを思い知った。
苗太路で国道238に合流。
北海道Tour19#7 2019/8/14(水)中川→浜鬼志別 北海道稚内市宗谷村苗太路 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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毎度の事だが、オホーツク海岸は更に向かい風が強い。曇り空で鈍い灰色の海を眺めつつ、えっちらおっちらのろのろと、身体を削られるような気すらする。そして風は冷たい。
北海道Tour19#7 2019/8/14(水)中川→浜鬼志別 北海道宗谷郡猿払村東浦 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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北海道Tour19#7 2019/8/14(水)中川→浜鬼志別 北海道宗谷郡猿払村知来別 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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北海道Tour19#7 2019/8/14(水)中川→浜鬼志別 北海道宗谷郡猿払村知来別 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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合流してすぐ、もう数km先の知来別が見え始めたのが心の救いだった。そして知来別を過ぎると、やはり数km先の浜鬼志別がもう見え始めていた。見えてもすぐ着く訳じゃないんだけどね。
17:15、浜鬼志別セイコーマート着。明日の朝食物資を仕入れ、宿までもうあと2km。
北海道Tour19#7 2019/8/14(水)中川→浜鬼志別 北海道宗谷郡猿払村浜鬼志別 国道238 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA |
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漁港を見下ろして丘の上へ登り、17:30、ホテルさるふつ着。寒かった。そして意外にに時間が掛かってしまった。
すぐ暖かいお風呂に入れるのが大変有り難い、と思うほど身体が冷えている。これで8月中旬なのである。
夕食は宿泊セットにホタテ塩焼きを追加。火が入ったせいなのかかやや小さめではあり、これぐらいだと、漁協売店の屋外でいっぱい戴けた気がする。
しばらく南の海上でうろちょろしていた台風10号が、いよいよやって来ているとのことだった。明後日9日目の16日が晴れのち雨、17日の午前中に北海道を通過するようだ。18日はもうオホーツク海上の彼方遠くに消え去ってしまっているようで、その日も天気予報も至って絶好調だ。少なくとも旭川空港から帰るのにはあまり問題無さそうである。その代わり、10日目は美瑛籠城でほぼ決定だ。
問題は16日がどうなるかだ。何とか旭川盆地まで全自走で辿り着けると、ツーリングとして綺麗に収まるのだが。
記 2019/12/25
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