今里郷→神ノ浦
(以下#7中通島5・若松島3-2)
→尾之上峠
(以下#7中通島5・若松島3-3)
→白魚→若松郷
41km
RIDE WITH GPS
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辺りが明るくなってきた。宿の前、一見川に見える静かな水辺は今里湾の海面である。谷間一杯の入り江も向こう側の山も未だ濃紺の影の中だが、空は明るく晴れていて、春らしく淡いオレンジ色で一杯だ。
気温はひんやりと肌寒い。これだと防寒着が必要だ。出発までにもう少し気温が上がっていて欲しい。
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朝食には鯛のお茶漬けが出た。ご飯に鯛の醤油漬けを乗せて海苔とごまをまぶしてお茶を掛けたもので、鯛もお茶も五島産とのこと。干物も美味しく、朝からご飯をがっつりいただけた。これで昼まで大丈夫である。
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7:00、今里郷「農家民宿かたやま」発。国道386を経由、対岸の三日ノ浦から中通島を横断し、東岸の神ノ浦へ向かう町道っぽい道へ。
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今里湾の入り江は、国道384の三日ノ浦橋を境に佐野原川となる。しかし三日ノ浦の集落が続く間、干潟っぽい洲が続いていた。水はすぐ淡水には替わらないのかもしれない。
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苔生した石が続く州では、サギが石をつついて朝食を摂っていた。サギは白くほっそりした姿だけ見れば一見優雅なようだが、実態は大変貪欲な生物で、水辺の生物を根こそぎ喰い尽くしてしまうという。大きな嘴で空からつつかれて人生終了、洲の生き物にとってサギの襲来は天災以外の何物でもないだろう。それが自然界の弱肉強食という奴である。そんな自然界を前に、私は10連休を使って今日も自転車ツーリングができている。
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集落が終わると共に谷間が狭くなり、両側の山、森が迫り、谷底は佐野原川と道だけになった。
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ここまでの五島列島では大変珍しく、普段のツーリングではごく普通の、山影の中の谷間遡上の風景だ。
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しかしまだ目立った登りは始まらない。
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間もなく辺りが拡がって、佐野原の集落が現れた。
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やはり中通島では大変珍しい、ごく普通の山間の里である。
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佐野原のもう少し上手でどう考えてもあと60mぐらいは登って、標高100mぐらいの中通島の稜線を越えるはずなのだが、一向に峠区間が始まらない。と思っていると、集落一番奥の家の手前から、いきなり唐突に15%位の登りが始まった。
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まあ、いつもの通りではある。
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峠では岩場の隙間をくるっと向こう側に回り込んで中通島東岸へ。
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峠から少し下ると唐突に、そしてこれも想像してはいたが、一気に山に囲まれた狭い谷間が見通せた。そう高くはないものの、中通島南部の稜線が険しく聳え、東岸に落ち込んでいた。
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道は濃密にもこもこと木々が生い茂った、彫りの深い谷間を急降下してゆく。すぐに神ノ浦の漁港が眼下、いや、谷の正面に見え始めた。
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港に自転車を停め、とりあえず見つけた自販機で缶コーヒー休憩とする。高く上がった朝日に照らされた、静かな漁村に、東岸に来ることにして良かったと思う。一方で、あまりこういう風景に見入っていると10時半の若松港フェリーオーシャンには確実に遅れるだろうな、とは思う。まあそれも仕方無い。景色がいいのは望むところだし、せっかく晴れているのに、こういう風景を見逃しては本末転倒である。今日の夕食前に風呂に入れないというだけのことだ。
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バスが港をぐるっと通り過ぎていった。奈良尾行きの西肥バスだった。青方の西肥バスターミナルを思い出す。いざとなったら奈良尾港の時間を調べて、バス輪行してしまっても悪くないな。しかし奈良尾港発の福江港行きは、確か自転車が載せられない九州汽船の高速船だったっけ。
記 2019/6/15
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