★行程★
北海道Tour18#11 2018/10/6(土)再び中標津へ |
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区間1
(以上#11-1)
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2018年夏の道東は雨続きだった。しかし、まだ夏のツーリング中には、今年も秋に道東に行くとは考えていなかった。北海道Tour#17秋が素晴らしすぎたせいだ。あの余韻がまだ残っていた。もっと言えば、台風も怖かった。そしてどうせ秋に行くんなら、十勝や女満別、或いは旭川でもいいとは妄想のつもりで考えてはいた。
しかし東京に帰ってみると、マイルは再び嘘のように貯まってしまっていた。というより、そもそも夏の切符を買ったのが6月初旬。航空券を買うためにマイルを使ったというのに、その段階で既に9000マイルぐらいの残高があった。これに本来夏の切符に使いたかったメトロポイント変換マイルが目論見より遅れて加算され、9月の頭には20000マイル(航空券¥26000分相当)が貯まってしまっていたのだった。手持ちの株優との合わせ技では、中標津空港往復(株優適用で往復約\46000)でも約\20000で行けるのだ。
それなら航空券はいつ予約してもいい。去年みたいに台風で帰れなくなりそうな事態は避けたいので、前の週に天気予報を見て、晴れそうな場所を予約すればいい。
と思っていたら、9月5日は台風が来た。6日には胆振で地震、トラベルチャンスと思われる年間晴天特異日の9/22~24をダメ元で調べてみると、その時点でやはり早々に予約が埋まってしまっていた。しかしダメ元で、というよりほんの気分で更にマイル特典航空券を調べてみたら、10月頭の3連休の中標津往復が、何と空いていた。他空港の便は行きか帰りか或いは両方ともダメなのに。そもそも特典航空券は、私が見るときはいつも常に埋まっているというのに。それに羽田・中標津の特典航空券は、たったの15000マイル。キャンセルは5000マイルも取られるし便の変更も利かないものの、約¥20000相当で中標津往復できてしまうということになる。
こいつは運がいい。タダで北海道、しかも中標津に行けるぞ。中標津便は1日1本なので、欠航したらアウトだが、それ以外には全く困ることは無いだろう。
というわけで、日程10/6~8、目的地中標津が一気に決まったのであった。
ところが出発の前の週、台風25号が急に発生しやがった。去年もこんな感じだった。いや、速度はゆっくりだし。と思ってたら、コースはどうも北海道直撃である。通過時期は7~8日っぽい。何だか去年と似た感じになってきた。
出発の週になって、通過時期はもう少し早まりそうな雰囲気になってきた。悩んで解決するもんじゃないんだから、大切なのは適切な判断だ。とは思いつつ私なりにいろいろ思い悩んで時は過ぎ、結局出発直前5日金曜夜の段階で天気予報は、
・6日晴れ時々曇り
・7日午前中に青森か秋田の日本海上で温帯低気圧に変わった台風が北海道通過、天気予報は午前中雨で15時には曇り
・8日は曇りのち晴れ
ということになった。最悪でも、これなら帰りに去年のように欠航になることは無いだろうと思うことはできた。
天気予報通りなら、7日は民宿地平線で籠城になるだろう。ならば籠城のネタが必要だ。こういう時にノートPCのRZ6が滅茶苦茶に頼りになる。つくづく旅に役立つ「使える」ノートPCを買ってよかった。できることが拡がるもんね。
6日の出発は地元駅朝8時発、京急で羽田空港駅着9時20分過ぎ、荷物を預け終わって9時40分。中標津便の出発は12:15なので、あと1時間出発が遅くても大丈夫だったかもしれない。いやいや、この安心感が大切なのだ。
ゲートは去年の北ウイングじゃなくて、バスゲートの507番。まあ、バス好きだよ。慣れてるし。
13:50、中標津空港着。
中標津の天気は、薄日一歩手前ぐらいの曇りだ。雲の中にぼんやり太陽の形は見えてはいる、その程度。青空とか日差しぐらい見えると嬉しかったとは思うもの、気が滅入る程でもない。
手荷物受取所では荷物受け取りに思ったより時間が掛かって、やっと荷物が出てきたのが14:20。これだと自転車を組んで荷物を積むと、14:45ぐらいにはなるだろう。去年より早く出発したいと思っていたのに。これぐらいにはなってしまう、ということなのかもしれない。
14:50、中標津空港発。ジェットエンジンの音が高く鳴り始めていた。乗ってきたANA便が、羽田へ戻るために滑走路を動き始めていたところだった。
羽田便の離陸を見送り撮影ぐらいはしたいと思っていたが、道道から見上げると、目論見とは逆の、私とは別の方向へ飛んでいってしまった。去年は確かにこっち方向だと思ったのだが。もしかして毎回出発方向は違うのか。後で民宿地平線の石川さんに伺うと、風向きによって離陸する向きは変わる、とのことだった。
北上する道道150から西へ向かう農道で俣落へ。地形図で解ってはいた、少しづつ高度が上がる様子が、脚の重さでわかる。
日差しが出ていないためか、空気にはきりっとした涼しさがある。防風林やミズナラの森が、何となくそろそろ黄色みを帯びていて、茂みや低木のところどころ色づいた葉が目立つ。去年の秋よりより2週間ぐらい時期が遅いと、秋はこれだけ進行中まっただ中であることを実感。
俣落から共和の東端を経由して、道道897で開陽台へ。曇りではあるが、夏に130kmコースを走ったときより、山裾の風景が明らかに澄んでいて、空気が落ちついている。開陽台に行っても損は無いだろう。
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町道北19の最高地点から少し根釧台地を見渡してみる。空が曇ってはいても期待通りに空気はなかなか澄んでいて、森や牧草地がかなり明瞭に見える。東頸城の深坂峠でも、晴れの日より曇りの日の方がむしろ遠景が済んでいることは珍しくない。
東の空は東側なのに夕焼けになりつつある。空の中に、北方領土がの青いシルエットがかなりくっきり見えている。その手前にはオホーツク海が、陸地のシルエットと対照的に輝くように白い。北方領土もオホーツク海も、冬の朝夕の雲のように明るく、いかにもどこか知らない国の風景らしく見える。
ただでさえ冷たくなり始めた夕方の風がますます薄ら寒い。早く開陽台に登らねば。陽がどんどん傾いている。
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16:00、開陽台着。自転車を駐車場の私的定位置に停め、とにかく展望台へ。
期待していた国後島もオホーツク海も、標高が上がったなりに期待通りに見える。尾岱沼の向こう、トドワラの陸地部分までくっきり明瞭に見えるのにはびっくり。こういう形でトドワラと手前の湾を意識できた記憶は無い。更に遠く、風蓮湖辺りまで、風蓮湖の海側とわかるぐらいに見渡すことができる。夏の訪問では、こういう見え方はしない。
手前の森も、まだ葉は落ちている雰囲気ではないものの全体的に緑の濃さは薄れていて、黄色い色が目立つ。さすが10月の開陽台。そしてやはり流石の開陽台、四季折々にいいこと、何度でも訪れる価値があることが改めて実感できた。たとえ明日の天気がどうだろうと、これで何となく満足できてしまった。
16時半に近づき、辺りはどんどん暗くなり始め、流石に寒くなってきた。売店へ向かうと、営業は16時半までだがドッグ類は16時までとのこと。ローストビーフドッグを食べたかったのに、と少し残念。ソフトは流石に寒いし。
まあ、また温泉で何か乳製品系のネタはあるだろう。何もここで食べ急がないでもいいのだ。それにその気なら、最低限明後日、中標津空港で中標津っぽいものが食べられるだろうし。
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17:00、「民宿地平線着」。やはり葉は落ちているのか、宿周囲の森が明るい。またもや秋を感じる。
温泉、夕食後、20時就寝。夜はやはり寒い。もう8~10℃まで下がっているらしい。晴れた日の明け方は、3℃ぐらいまで下がるとのこと。それなら木々も色づき始めて然るべきだ。内地の1500mぐらいと同じ感覚とのことで、そういえば2週間前に行った福島県檜枝岐の御池辺りと似た感覚なのかもしれない。
記 2019/3/5
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