北海道Tour16 #1
釧路空港→塘路-2

釧路空港→(道道66・952)山花
→(道道835他)阿寒町仲町
(以上#1-1)
→(道道222)雄別→(道道667)徹別
(以下#1-3) →(農道)上徹別→(国道274)上幌呂
→(道道1093他)鶴居
(以下#1-4) →(農道他)下久著呂→(道道1052他)塘路

91km  ルートラボ

草の香りが漂う釧路阿寒自転車道 PENTAX K-1 smcPENTAX FA31mm1:1.8AL Limited 阿寒町仲町から布伏内経由で徹別へ 赤は本日の経路

 道道835は下辛川沿いに、山裾を遡ってゆく。両側の山は低いが、谷間が狭くなったためか山裾沿いの道は木陰が増え、所々で冷やっとした涼しさが感じられる。前回阿寒から布伏内へ向かった時は、下辛川対岸の林道みたいな市道みたいな茂みダートを使った。

 道道835を阿寒から北上するのは、2005年の道東2期林道訪問以来となる。前回は低く薄暗い雲の下、阿寒から林道入口を探しながらここまで遡ってきたのだ。時々ぱらぱらっと雨が降り始めて、その割には何だか蒸し暑かったのを思い出す。現に道東2期林道を抜けた後、縫別から一度国道392を釧勝峠へ向かい、早々に雨で断念し、その後南十勝の晩成まで雨か霧だったのだ。

しばし牧草地が続く舌辛川の谷間 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 きらきらと明るい木漏れ日を浴びながら、天気でだいぶ印象が違うのが愉快になるが、あの時から何ともう12年経ってしまっているのにも驚かされる。

道東二期林道入口 いや、今日の所は(笑)。 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 途中、大きな樹が立つ谷間の森への入口が登場。道東2期林道である。風格ある樹の木陰は涼しげで、「またおいでよ」と誘ってくれているように思えた。いや、今日の所は。

 道の先の森が切れ、唐突に民家が見え始めた。12:20、布伏内着。

布伏内から雄別経由で徹別へ 赤は本日の経路

 周囲の森が茂みに変わり、畑となった。静かな落ち着いた集落の中、商店、学校跡と、友人に聞いていた各ポイントをチェックしながら通過してゆく。

  布伏内マップ 炭鉱の遺構や渓谷見所一杯 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8
 
 
 

 布伏内には、商店が数軒、飲食店まである。静かな落ち着いた表情ではあるものの、阿寒、鶴居など以外の市街地では自販機を探すのも一苦労するこの山間にしちゃあ、意外な人里だ。
 その布伏内にはラーメン屋さんもあることを、とある友人から聞いていた。えっ、鶴居でも阿寒でもないのにこの辺に飲食店があるのかと思ってWebでググると、釧路からわざわざこの店を訪れるファンの文章が読めた。けっこう人気がある店のようなのである。
 布伏内には以前訪れたことがあったのに、ラーメン屋さんなど見かけた記憶が無い。完全に見落としていたのだ。再訪のチャンスがあれば、必ずラーメンを食べねばと思っていた。きっと美味しい店に違いない。そして今日は天気がいい。布伏内再訪、真澄訪問、雄別経由と、課題をまとめてこなすチャンスである。
 しかし万難を排してせっかく訪れたこの布伏内で、そのラーメン屋さん「真澄」を探すのにはやや難儀した。てっきり集落のまっただ中にあると思っていたのだ。結局集落を過ぎ、国道274の交差点から更に北上した道道885沿いに、真澄をみつけることができた。

 

 そう広くないお店には、お客さんが何人かいた。そして私が食べている間にお客さんは入れ替わり、むしろ人数は増えた。さすがはお昼時の人気店である。肝心の味は、この寒い釧路の山奥なのだからこってり系かと思っていたら、意外にもすっきりと正当派。すっきりしてはいるが豊かな味わいに、ついスープを飲む。麺もごく普通なようでいて、固くない程度にしっかりしていて舌触りから喉越しまでしっかり美味しい。全般的にあっさりと思いきやしっかり美味しくて、いくらでも食べたくなる味だ。さすがは釧路から食べに来る人がいる人気店、と思った。

 食べている間、店のおばさんやお客さんが親しげに話しかけてくれた。こういう場合にサイクリストは人気者だ。会話の内容は毎度の通りだが、せっかく地元の方と話せる機会なので、この先の雄別の道の状況を聞いてみた。友人によると親戚の方が「熊に出会ってびっくりした」とのことだったし、さっき上空から見た感じでも茂みの雰囲気がいかにもそれっぽい。おまけにツーリングマップルだとダートと言うことになっていて、細い道に×印まで付いていた。この辺りの道としては、長年気に掛かっている道ではあるが、これらの情報通りならあまり踏み込みたくない。踏み込まないなら踏み込まないで、現地情報の裏付けは必要だ。でないと後で後悔することもある。
 しかしお客さんによると、 「徹別への道は、10年以上前に舗装されてるねー。熊は…昼は出ないよ」 とのこと。舗装だって、話が違う。それなら行けるね。天気も時間も全く申し分無い。さっき飛行機から見下ろした丘陵のダートが気になるが、それなら行ってみるか。きっと道が呼んでくれているのだ。でも熊は怖いが。

 13:00、布伏内発。

 北上するとすぐに友人に聞いていた喫茶店があった。もうだいぶ集落から離れた森の中みたいな場所なのに。布伏内、やはりこの辺りでは知る人ぞ知る穴場なのかもしれない。それはそうと既に一気に谷間が狭くなり、次第に斜度が感じられていた。

 このまま谷閧遡ると、道は行き止まりとなる。道道222としての区間はもうすぐ徹別の外れで終わり、番号を変えて道道667として東側の丘を越えた徹別で国道238に突き当たる。

 その道道222終点、道道667の登り始めまであと2kmぐらいの所で、道はおもむろにダートに変わった。驚くことは無い。これだとツーリングマップルの情報通りである。おやじ、ふかしやがったな。

 道を囲む茂みは結構高く、熊が潜んでいるかどうか知らないが、ブキミで不安な雰囲気が漂っている。その茂みの中に、風化しつつある炭鉱の遺構が現れ始めた。存在するとわかっていないと気付かない程度だが、かつての集落らしき土地の拡がりも認められた。この賑わいがあったからこそ、阿寒から釧路までかつて鉄道が走っていて、布伏内の賑わいがあったのだと思った。さっき布伏内でラーメンを食べ、地元の人とお話しできた後で、この遺構を眺めることができて良かった。

 少し遡った辺りで、道道885は谷間から分岐して徹別への丘越え区間に突入。手前から見えていた法面の赤い岩とその高度に、ややワイルドな雰囲気が漂っていて少々びびっていた。が、谷底の分岐点からは、何と舗装路面が始まっていた。おそらくこのまま徹別まで舗装で行ってしまうのだろう。ガードレールやら法面補強などの経年は、一見15〜20年というようにも見える。これならさっきのおじさんの話も、辻褄は合っていると言える。

道道885から雄別の谷間を眺める RICOH GRU GR18.3mm1:2.8
  布伏内から雄別経由で徹別へ 赤は本日の経路

 登りはたかだか100mも無いぐらい。取付で厳しかった斜度は途中から7%ぐらいに安定した。さっきまでのダートに比べて、何と言っても舗装路面には安心感がある。

 しかし、登り始めると途端に日差しの暑さが堪え始め、木陰と速い雲に助けられる状態だった。それに周囲はもはや森と茂みだけ、やはり熊が出そうな気がしてならない。

 峠部分を越えると、徹別側は意外に早く森が切れた。それは地図でわかっていたが、開けた牧草地と木立と牧場がやや起伏のある緩斜面に展開する風景は変化に富み、その風景が地図からすると意外に長い間続いた。

 阿寒から同じぐらい北上している場所なのに、やはりさっきまでの道道885に比べ、こちらの国道238の谷間は人里なのである。或いはさっきの道道885で、こちらの谷間に比べて高度を上げていたのかもしれない。

 2008年、2010年に阿寒側から下って来た時のことも思い出す。阿寒湖から延々大森林を下って来て、徹別手前の飽別からやっと拡がり始めた谷間は、こんなにステキな風景だったのだ。毎度心に余裕が無い自分の旅を後悔する。

記 2016/11/25

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Last Update 2017/3/10
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