仁宇布→(道道49)上幌内→(道道60)幌内越峠
(以上#9-1)
→(道道60)下川→(道道101)十和里
(以上#9-2)
→(道道101)愛別→(町道・農道・道道140)当麻
(以上#9-3)
→(道道140・295)日の出→(町道・農道・道道37)東神楽
→(町道)千代ヶ岡→(町道)大村
156km
RIDE WITH GPS
15:10、当麻発。
桜丘、東山と台地裾を抜けると、東神楽まで数km、平地の横断が続く。この区間では、水田に何本も並行する道から、できるだけ途切れず連続している可能な限り細い道を選んでいる。
平地なので旭川盆地が遮る物無くよく見渡せる反面、景色の変化にはやや乏しい。その分細道の表情で、何とか東神楽まで保たせる区間であり、15時を過ぎ次第に赤くなってきた日差しを意識し始める。
目新しい物を探し、辺りを見回しながら走っていると、旭川の市街地方面上空が真っ黒な雲に覆われているのがよく見えた。
また、別の方向の結構近くに、変に雲みたいな、壁状の淀んだ霞みが見えた。あれがここ数日道内ニュースで見かける、旭川の強烈ゲリラ豪雨なのだと気が付いた。霞の不透明度で、雨の激しさがよく理解できた。
東神楽を過ぎて旭川空港の台地に登り始める辺りで急に空がまっ暗に変わり、登り切ったところでぱらぱら大粒の雨が降ってきた。今日も遂に雨雲に捕まったのであった。
雨は大粒ながら激しい降り方ではないが、南からも真っ黒な雲がかなり迫りつつある。もう少し雲が進んでくると、さっきのゲリラ豪雨の雰囲気から言ってかなりまずいと思われる。
はらはらしながら更に美瑛の丘に登るまで、雲は急に進みを止めているようだった。しかし、道の加減で少し南に向かうだけで雨の量が増えた。少しでも南に向かったらいけないようで、首の皮一枚で土砂降りから逃れることができているのだった。
結局、西神楽から美瑛の丘に登る手前で急に雨が止んだ。
空の暗さは相変わらずだったが、路面まで乾いてしまい、しかも前方の美瑛の丘の上は多少空が明るい。最後の最後で逃げ切れたようだった。
▼動画52秒 美瑛の丘
丘の上を効率良く登る道を辿り、大村まで向かう。夕方になって、美瑛の丘には今日も一騒ぎ終わったような静かな雰囲気が漂っている。或いはこちらの思い込みかもしれない。よく見ると、まだ路上に車は多い。所々の展望台では、相変わらず観光客が売店にうじゃうじゃしている。観光バスもあちこちに目立つ。
しかしそれでも仁宇布から走ってきて、そして大雨から何とか逃げ切れて、しかも何とまだ17時前。安心感と共に広々とした美瑛の丘を眺めてのんびり走ることができ、とてもいい気分だ。
17:10、大村「美瑛ポテトの丘YH」。
走行距離は155km。美深峠・朱鞠内・幌加内経由よりこちらの方が峠が多いが、20kmぐらい距離が短いのだった。なるほど。まあ休憩込みで、今日もまずますのペースで走ることができた。
屋根付き自転車置場はヘルパーさんの詰所?脇。荷物を下ろして自転車を入れたら、人間の受付を済ませて速攻でお風呂へ。
明日の天気予報は何と美瑛、富良野市(麓郷)、南富良野で9時と15時が雨、6時と12時は曇り。地域中央部でこれだから、山間はもう少し確率が上がるだろう。ということは、明日はコースの大部分で雨。自転車行程としては無理しないなら、ここ大村で、今年の北海道は終わってしまうことになる。そんな殺生な。最終的には明日の天気で判断しようとは思うが。
美瑛ポテトの丘YHの夕食は、毎回とても美味しく、ボリュームたっぷり。食事前のペアレントさんのスピーチとともに、毎回楽しみにしている。食事だけではなく、内装とか宿全体の雰囲気が居心地が良い、いい宿なのだ。自分にとってこういう宿の居心地の良さと宿泊料金は、あまり関係がないものなのだと思う。
ペアレントさんのスピーチは、主に夕食の説明と美瑛の説明を手短に5分程度。いわゆるミーティング的な機能が凝縮されているものと思われる。その説明の一番最後に、明日の天気の説明があった。
やはり明日の予報は曇りのち雨、降水確率は午前中30%午後50%で最高27℃最低17℃。北海道は梅雨は無いと言われているが、実は10年に1度ぐらい長梅雨の年があり、今年はそれに当たってしまったとのこと。雨は明日まで明日までと言われながら、もう数日長引いているのは、ここまでの行程で眺めてきたとおり。さっき旭川盆地で見かけた、ゲリラ豪雨上空らしきただならぬ霞や、どんどん押し寄せてくる黒雲が思い出される。2015年の北海道が大変な年だったことを、今、ようやく理解できたのだった。
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