厚岸→(道道123)火散布
(以上#2-1)
→(道道599)茶内→(農道他)浜中→(町道・農道)円朱別西
→(道道123)上風連
(以下#2-3)
→(新酪農道他)計根別→(道道13・505)養老牛
(以下#2-4)
→(道道150)開陽
152km
RIDE WITH GPS
茶内からは根室本線沿い(というには線路からかなり離れているが)の農道へ。
来たことがあるような無いような、いやそれは浜中から姉別の区間だったか、いかにも根釧台地風に同じような牧草地に屈曲して続くこの農道。
交通量はもちろん極少で、根室本線はあっちの防風林の中でその雰囲気すら伺えず、牧草地が広々と、走りにくくないぐらいに適度に起伏して景色に厭きない。なかなかいい道である。
そしてその風景は、過去に眺めた記憶が全く無い。やはり訪問したことが無いのだと思う。
浜中の手前では、あまり見かけないカラーリングの路線バスに追い抜かれた。基本的に真っ黒な車体にルパン一味が描かれている、ルパンバスなのだった。
浜中駅に立ち寄ると、そのルパンバスが駅前に停まっていた。そして、ルパンの浜中紹介看板を発見。確か2年前には無かったような気がする。根釧台地で見かける集落紹介の看板に描かれた原作漫画っぽいルパンとは違い、近年のアニメっぽい顔つきのルパンが描かれていて、浜中町全体が紹介されているのが大きな特徴である。
浜中は本来徹底的に酪農と漁業の里である。余程の乗り鉄だって途中下車する人は少なさそうなこの浜中駅で、ルパン濃度がかなり上がっていることが何だかとても楽しい。実はルパンの出身地は、北海道厚岸郡浜中町であるらしい。初期エンディングのイメージが琵琶瀬湿原だとか、実はその兆しは古くからあったとも思われる。個人的にはルパン一味が最終回に海に飛び込んで平泳ぎして、最後に辿り着いたのが浜中だといいなあと思っていたし、都市じゃないと成り立たないような生業のルパンながら、一方でなんだかほのぼのと浜中町で地元に溶け込んで暮らせているような気がする。
浜中から姉別への熊牛原野の農道も、その景色には全く記憶が無い。しかし、こちらは確かに通ったことあるはずだ。さっき青空まで見えたのに、その後浜中から空はかなり暗くなっている。風景があまり記憶に無いのは、霧が濃くて200mぐらい先が見えないせいかもしれない。
牧草地を時々曲がって進んでゆく道の途中、気温はどんどん下がり、霧は次第に濃くなって突然雨に替わった。やはり今日はこうなるのかと思って雨具を着込むと、10分ぐらいして突如雨が完全に止み、路面はすっかり乾いてしまった。しかし相変わらず霧は濃い。今日はこんなのばっかりだ。
牧草地では丹頂鶴を見かけた。丹頂鶴、もう釧路湿原以外でもすっかり普通に見かけるようになった。
GPSのトラックに従い、姉別で農道を北へ。国道44を越えて更に内陸へ、未済経路を経由しながら円朱別西で再び折り返して上風連へ向かうのだ。
厚岸から基本的にずっと東向きに進んできたが、この辺りで一旦折り返し、西へ向かってゆく。
昨日造った代替コースは、根釧台地の未済経路を右往左往しながら、元の恵茶人廻りコースより少し短いぐらいに仕上げてある。こういう微妙な距離調整に、ルートラボは持ってこいだ。
そしてこういう方法を使うために旅用PCが自分に必要になってきたことには、近年北海道の天気が明らかに変わってきたことが如実に影響している。
千代ヶ岡から後静、拓北から円朱別へ。牧草地の中、屈曲しながら進む道に現れる集落やアップダウンには、ところどころで見覚えがあった。
根釧台地の南北アクセスに便利なこの辺り、もう未済経路は細切れになっていて、コースを描きながら「この辺通ったよなあ」と思っていたのだ。
最後は道道123。牧草地の真ん中、道道813との合流点からは明日通る根釧台地202kmコースをしばし経由。民家も信号も無い合流点の看板には「上風連」とあるが、上風連の交差点まであと3km。
11:15、上風連着。1年振りの上風連の交差点で少々休憩、万屋の自販機でコーヒーを飲んでおくことにする。もう11時過ぎ。完全に曇り予報の時間帯まっただ中、雲は切れないものの天気はすっかり安定している。太平洋沿岸、根釧台地南部と走ってきて、今日の行程の第3段階ぐらいに入りつつあるこの場所で11時過ぎ。まあ順調な進捗だろう。この先はボリューム感たっぷりの根釧台地西部、粛々と着実に脚を進めよう。
記 2015/10/25
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