北海道Tour15#2
2015/8/7 厚岸→開陽-1

厚岸→(道道123)火散布→(道道599)茶内
(以下#2-2) →(農道他)浜中→(町道・農道)円朱別西
→(道道123)上風連
(以下#2-3) →(新酪農道他)計根別→(道道13・505)養老牛
(以下#2-4) →(道道150)開陽
 152km   RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
港の早朝 厚岸愛冠YH裏手の眺め RICOH GR2 GR18.3mm1:2.8

 夜中にかなりの音量と密度の雨音で目が覚めた。しかし天気予報によると、明日の8時頃には雨が上がって曇りとなるはずである。出発予定の6時頃は小雨ぐらいは降っているかもしれないし、或いは大雨が7時半頃急にさっと上がるパターンかもしれない。天気予報と実態の間には、かなり幅を見込んでおく必要があるし、寝床でいろいろ悩んでも、結局はなるようにしかならない。

 再び4時に目覚めると、既に路面は大方乾いていた。あれほど降っても、湿度と風の力でこんなに乾いてしまうのだ。空には雲が厚めに拡がっているものの、昨日みたいな圧迫感は感じられない。或いは太平洋沿岸部から根釧台地に入ってしまえば、晴れ基調に変わってしまうパターンかもしれない。何にしても、最初から全く問題無く走れるだろう。

 

 厚岸愛冠YHの朝食は6:00から、のはずだった。実際には5:30にはほとんどできあがっていたのは、過去2回と同じ。このYHは旅館と併設なためか、昨日も工事の職人さんが泊まっていた。彼らの要求に合わせると、こういうことになってしまうのかもしれない。そもそもYHの朝食が8時とか7時半なのはちょっと遅すぎると毎回思っているが、実際にはそういうのを込みでYHもとほ宿も宿としての生業が成立している。何はともあれこのYHは、出発前に腹一杯食べることができる、数少ないYHのひとつであることには間違い無い。
 会計時には宿の女将さんであるお婆さんが「また来てね」と言ってくれた。多分1970年代から幾多の旅行者を優しく見送ってくれていると思われる。どうぞお元気で、また次回。

厚岸から火散布経由で茶内へ 赤は本日の経路
 

 6:10、厚岸愛冠YH発。昨日クロワッサンを仕入れておいたセイコーマートで缶コーヒーだけ飲んでおくが、更に町外れの厚岸湾沿いで何とセイコーマートを発見。というか、前回2011年に既に見つけていたような気もするが、とにかくあまり事前に期待していなかった場所のセイコーマート、つい嬉しく立ち寄っているうちにすぐ6:30に。

 道道123は厚岸湾を離れ、太平洋の岸壁上の森へ少しづつ高度を上げてゆく。

 人気というものが全く無く無く、何となく底の知れない深さが漂う森に続く道は、紛れもなく北太平洋シーサイドラインの表情そのものだ。昨日の道道142から苫多の町道区間と厚岸市街地を経て、道の番号は変わっていても、同じ太平洋岸の一続きの道なのである。それなら尚更昨苫多区間を、北太平洋シーサイドラインに加えて捉えるべきなのではないかとも思う。まああちらは完全な生活道だし、北太平洋シーサイドラインになって道が拡幅されると漁村として困ることは多いかもしれない。

 そんなことより、台地上には相変わらずの霧が漂っている方が、とりあえず今は重要だ。もともと道東太平洋海岸は霧が濃く、その霧は大まかに言って、海岸場の冷たい空気と陸地の暖かい空気がぶつかって発生するらしい。その通りに霧の中はけっこう寒い。登り途中だが、フリースを着込む。

 標高130mぐらいで登りは一段落。身体が適度に温まったので、ようやくフリースを脱ぐものの、今度は霧が濃くなって相変わらず寒く、レインジャケットを着込む。

 この感じだと、気温は10℃台前半ぐらいかもしれない。道東太平洋側では、ごく普通の気温だ。むしろ近年この道で遭遇する20℃ぐらいの気温は、暑すぎる状態だった。

 霧は深い森の中を進むと共にますます濃くなっていった。

 

 涙岩先では森が切れて、草原と岸壁、そして海が眼前に拡がる。これもまた北太平洋シーサイドラインっぽい風景だ。過去の訪問での晴天がつくづく思い出されるものの、この深い霧もまた間違い無く道東太平洋岸のの夏らしい天気である。そして拡がった景色の前方、行く手の岸壁が霧に覆われているのがよく見える。

涙岩 海上どんより RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 今日このまま先へ進み、琵琶瀬から霧多布へ降りて再び恵茶人まで何回かのアップダウンを繰り返しても、深い霧か重い灰色の空と海かどっちかが続くのだろう。昨夜曇りの予報を見て、この先火散布でどちらへ向かうか悩んでいたが、昨日造った未済経路含みの内陸コースで茶内へ向かうことに決めた。

陸地もどんより RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 台地から70mを一気に下り、藻散布でいつもの通り1986年に泊まった元「白鳥の宿」の番屋を眺め、トンネルを抜けて火散布の漁港へ。

火散布から姉別経由で上風連へ 赤は本日の経路

 藻散布と火散布の間には標高80mの台地が立ちはだかっていて、ここのトンネルは非常にその効果が大きい。

 恵茶人手前の幌戸や奔幌戸辺りにもいくつかトンネルを作っていただきたいものだと思いながら、再び台地へ登り返す。

 森の中に現れた分岐を、未済経路の道道599へ。いろいろ悩んだものの、ここで道道123とはあっけなくお別れだ。

 琵琶瀬湿原の北側台地上を通るこの道道599では、湿原の展望が見えそうでなかなか見えない。森の向こうを伺いながら進むうち、空が時々、そして次第に明るくなり始め、日差しや雲の切れ間まで現れ始めた。

 まさかこんなに早く青空を眺めることができると思わなかった。或いは霧が出やすい海岸部から内陸へ向かっているせいかもしれない。やはり海岸からこちらに来て良かったと思った。

 森を抜けると牧草地が拡がった。遂に今回も根釧台地の最南部に到着だ。

記 2015/10/25

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Last Update 2020/3/19
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