仁宇布→(農道・道道49他)美深→(国道275)美深峠
(以上#9-1)
→(国道275)政和
(以上#9-2)
→(国道275)幌加内→(道道48他)下幌加内
→(道道72)江丹別
(以下#9-4)
→(道道72)共和→(道道915)嵐山
→(道道98)江神橋→(市道他)西御料→(国道237)西聖和
→(国道452)五陵→(農道)大村
169km
RIDE WITH GPS
道の駅「森と湖の里ほろかない」で政和の盆地は終わり、再び幌加内盆地が開ける上幌加内まで、辺りはやや狭い谷間となる。
狭い谷間の常で、雨竜川は幌加内へ向かって下っているのに、あまり意義を感じない軽い登り返しまで現れる。毎回このアップダウンのお陰で、朱鞠内からここまでの順調ペースがやや崩れる区間でもある。
いつも天気がやや不安定な印象があるこの谷間、今日は曇りのままで持ってくれているのが有り難い。
上幌加内で幌加内盆地に出ると、広々とした盆地が、一面ソバ畑と田んぼだ。明らかにもう道北とは違う風景だ。
向かい風が更に厳しくなり、毎回甘く見る上幌加内から幌加内の距離が、大変長くつらく感じられる。
12:35、幌加内着。
お昼まっただ中。タイムリミットではなく、できればこの時間に通過できるとこの後が楽になる希望通過時刻の13時に対してかなり余裕がある。そして、目の前の幌加内バスターミナル1階には、香り高く歯切れ抜群の蕎麦屋「せい一」があることがわかっている。ここまで蕎麦屋をいくつも見送ってきたが、いい加減にお昼を食べねばならない大義名分ができた。ここは満を持して立ち寄らねばならない局面だが、「せい一」はお盆休みなのだった。大変残念だが、旅程をこなすには都合がいい。先へ進もう。
とはいえ幌加内から沼牛を経由して江丹別峠下までは、幌加内屈指の風景が続く。山裾に近づき地形が波打ち始め、一面にソバ畑や田んぼが拡がるのだ。
更にこの辺りの大きな特徴は、点在する小山や集落が、里の親しみやすい雰囲気を加えていること。雄大で広々とはしていても、やはりどこか厳しい表情の北海道の風景としては、やや異色の魅力が感じられる。
ここで立ち止まらないと、何のためにこちら方面に来ているかわからない。幌加内での蕎麦屋先送りは、この観点からは好都合だった。
しかし、沼牛辺りで一度青空が見え始めたものの、さっきまでの幌加内以北と同じように低い雲が空の中を次々動き、あまり綺麗にすかっと晴れてくれない。
▼動画46秒 沼牛〜下幌加内の細道
▼動画1分37秒 下幌加内 細道が続く 私的に幌加内盆地ソバ畑のハイライト
やはり脚を停める必然性はあまり見いだせない。粛々と江丹別峠へ向かうことにしよう。引き続き江丹別峠の登り区間では、あまり気温を上げずに推移してほしいと思いつつ。
▼動画40秒 下幌加内 江丹別峠への道道72に向かう
下幌加内で道道72に合流し、江丹別峠の登りが始まった。
標高478mのこの峠、意外にもさっきの美深峠より高い。下界からの標高差は300m程度だが、基本斜度は7%。毎回登れてしまうものの、ボリューム感はそれなりにある峠だ。
しかしここを越えれば、もう旭川市。峠の「旭川市」の看板に、いよいよ道北から道央に戻ってきた気にさせてくれる、道北と道央の境界なのだ。
14:00、江丹別峠通過。
峠手前辺りから、雲が切れてからっと明るく濃い青空が見え始めていた。これこそ夏の北海道の色、道北から帰ってきて何だかほっとした気になれた。
晴れの中を走れそうで嬉しい。一方でこれから暑い旭川盆地なのに、暑さが多少心配でもある。
まあもう14時を過ぎた。これからの涼しくなる時間帯に期待だ。
西里、拓北と山の南北に拡がるソバ畑を見下ろして、森の中をどんどん下る。
下りきる手前辺りで、かなり盛大な拡幅ルート変更工事現場を発見。おそらく数年後には切り替わるのだろう。江丹別峠の寂れた静けさと、美しい拓北のソバ畑が少し失われるような気がして、ちょっと残念。
下りきった拓北の農場スタンドで、ソフト休憩とする。
以前はひっそりしていたここも、近年は訪れる度に必ず営業していて、お客さんが増えている。だってここのソフトはとても美味しいし、江丹別の景色はいい。旭川からのプチドライブに都合がいいのだろう。
14:25、江丹別中央着。
2003年に訪れた「そばの里 江丹別」が営業中だった。幌加内に引き続き30分以上行程の余裕もある。生産量は幌加内に譲るものの、最近では都内の蕎麦屋でも江丹別産の文字を見かけることが多い程のソバ処江丹別。そして江丹別を通る度に毎回再訪のチャンスをうかがっていたこの店、実際にはいつも時間に追われていた。そして今を逃すと、旭川市街まで昼食に寄りたいような場所は思い浮かばない。申し分無い相手に対しタイミングと大義名分が揃った。これ以上のチャンスは無い。
幸い店内は先客が1組。あまり待たずに出てきた蕎麦は、きりっと冷たく香り高く、しっかりした舌触りがとても美味しい。それにしても、蕎麦の冷たさに改めて旭川の暑さを感じてしまう。そして、前回の訪問から11年経ってしまったのだとつくづく思う。次はいつになるのだろうか。
記 2015/3/21
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