大村→(農道・町道他)東神楽→(道道37・町道・市道)日の出
→(道道140・市道他)愛別
(以上#7-1)
→(道道101)下川
(以上#7-2)
→(道道60)上幌内→(道道49)仁宇布
(以下#7-4)
→(道道120)辺毛内
198km
RIDE WITH GPS
12:25、下川発。
相変わらず雲は低く冴えない空模様、まだ空気中には水滴を感じる。路面は黒々ぬらぬら、さっき決断はしたものの、山間に入り込むのは憚られるような気もした。
おまけにサンルダム新道区間に入ると、雨までぱらつき始めた。
まあそれでも、戻るほどでもないような気もする。とりあえず成り行きに身を任せ、山間をどんどん先へ、いや、奧へ。
去年までの旧道入口は、新道全通によって今年は閉鎖されている。いい道だったのに、と思いながら突入した新開通区間では、山間を幅広の道が、ここまでの区間にも増して豪快に、直線やら大きなカーブを描き、築堤やら掘り割りでばんばん通り抜けてゆくのが痛快だ。
無駄に登って下る今までの部分開通区間と比べて、アップダウンが少なく、線形がスムーズなのもやや意外だ。それでいてサンル牧場の牧草地を間近に通過する辺りは、去年まで谷底の旧道から眺めていた以上にダイナミックな展開で、それでいて既知の景色を新しい角度で眺める発見がある。
また、ずっと楽しみにしていた、谷間と旧道を渡る大きな橋からの眺めは、遂にここからこの景色を眺める日が来たのだという感慨と、やはり広々とした谷間の眺め、大森林が迫力たっぷり。代わりになかなかの名所(私的だが)が登場したと思う。
山腹から谷底に降りてからも少し新道区間が続くのは意外だ。
ようやく旧道区間に復帰すると、独特の山深い開けた谷間の雰囲気は相変わらず以前のまま。ここまでの新開通区間には旧道ののんびりした山深い雰囲気は微塵も無く、無人細道のたっぷり感もやや薄れたものの、全体としてなかなかバラエティに富んだ良い道に変わったと思う。
今後はダムが完成し、湖に水が張られたところでまた新たな展開があるに違いない。
もう幌内越峠手前の最後の牧草地。この頃から路面が乾き始めた。しめた、こんなに山奥に来ていい傾向である。北上効果が勝っている。このまま今日は最後まで行けるかもしれない。行っていただきたい。
更に周囲は牧草地とカラマツ森林から、原生林に替わり、ゆるゆるっと幌内越峠手前の最後の直線へ。
その辺りから空に青い色が現れ始めた。気が付くと辺りもだいぶ明るくなっている。
しかし、上幌内へ下って道道49に分岐し、イキタライロンニエ川の谷間に入り込むと、流石に今日の道で一番深い森だけあって辺りはかなり薄暗い。
近年は早朝にびくびくしながら下りで一気に通過することが多いこの道だが、昼でも静かな茂みは何となくヒグマの雰囲気一杯で大変不気味だ。
美深松山峠へは登り初めで高度を上げ、途中のやや浅い谷間で斜度が一端落ち着き、峠手前できりきりっと最後の80mをまた一気に登る。
大鷲も毎度のように登場、今回はキタキツネも一杯出迎えてくれた。何でもいいから熊だけは出るな、頼む。
美深松山峠を越えてしまえばもう仁宇布までは下るだけ。
雨こそ降らなくなったものの、相変わらず雲は低く予断を許さない。
それだけに、仁宇布手前の白樺の森が見えてきたときは嬉しかった。希望を持って朝から着々と進んだ結果、終着地に近づいているのだ、という確信がそこにはある。
15:10、仁宇布着。
交差点の軽食店「コイブ」には今日は人気が無かったので、ここでさっき仕入れた補給食の一部を安心感とともにむしゃむしゃ腹に入れておく。食べ終わってから、そういえば少し向こうで賑わっている仁宇布トロッコの蕎麦店で蕎麦を食べることができた、と気が付いて少し後悔するが、いやいやここで気を緩めずに粛々と脚を進めよう。
もうここまで来たら、あと100mぐらい登って西尾峠を越えてしまうだけ。その先は天の川トンネル、大曲、最後の志美宇丹峠でちょっとだけアップダウンがあるものの、宿のある辺毛内までは基本的に下り基調である。
記 2014/1/28
#7-4へ進む #7-2へ戻る 北海道Tour13 indexへ 北海道Tour indexへ 自転車ツーリングの記録へ Topへ