大村→(農道・町道他)東神楽→(道道37・町道・市道)日の出
→(道道140・市道他)愛別
(以上#7-1)
→(道道101)下川
(以下#7-3)
→(道道60)上幌内→(道道49)仁宇布
(以下#7-4)
→(道道120)辺毛内
198km
RIDE WITH GPS
8:20、愛別発。
僅かに登り基調の谷間にしばらく続く農村風景は、両側には山が次第に迫り、もう旭川盆地の風景じゃない。
次第にその山々が高く、谷間が狭くなって、愛別湖畔へ一気に登る。
ダムから先、道は湖畔から一気に山中の森へ突入。上流側最後の農家から先は完全に無人区間、軽いアップダウン後に於鬼登トンネルまで約200mのの登りとなる。
於鬼登トンネルへは直線気味に緩めの斜度で狭い谷間の森を遡って、進むに従って地形なりに斜度を上げ、旧道峠の100mぐらい下でトンネルで向こうに出る、北海道でありがちなパターンの峠道である。
登りが始まると、身体から一気に汗が出始めた。今日ももう9時、曇りとは言え温度が上がっているのだ。しかしそれでいてやはり山間、時々ぱらぱらっと雨が降りはじめ、雨具を着ると止む。大丈夫、まだ本降りじゃない。
9:30、於鬼登トンネル通過。
トンネルを抜け、山腹から谷底へ下りきると茂志利の集落だ。
かつて向こう側から2回来た時に、開けた平地のように見えた農村と畑の広がりは、こちらから来ると意外にどんどん下っている。脚を止めてもブレーキをかけないとかなり快調に進んでくれる。
まあいつかまた逆から来てこの貯金を返すことになるのかもしれない。下りで楽だと想像は取り留めない。
しかし、伸びやかな谷間の広がりも、今日は雲が低く何だか遠くの山姿が霞んでいる。空は旭川側より明るく、時に陽差しっぽい明るさが辺りを照らしたりもするものの、のんびりと静かな田舎道も既知の風景。特に脚を停めて見入るに至らず、気が急く方が勝ってしまう。
雨具だけ脱いでしまい込み、今日は粛々と脚を進めることにする。
岩尾内湖畔で、道道101は上紋峠からやってきた道道61に合流。十和里まで少しの間重複区間となる。
上紋峠、茂背牛山方面を眺めると、やはり何だか全体的に山の姿は霞の中だ。上紋峠へは2008年に勢いで訪れてから、行程や天気の都合で行けていない。旭川盆地から一つ峠を越えただけなのだが、なかなかの山中に入ってきたことを実感できた。
湖岸区間には一気に通過できないぐらいのアップダウンがあり、所々でちょっと人里離れた雰囲気が漂う巨大な岩尾内湖の展望、湖岸の森のキャンプ場の眺めが楽しめる。
ぱらつく雨に、さっき茂志利でしまった雨具を再び着込み、ダムから谷間を見下ろしつつ一気に十和里の谷間へ。
少し先で道道61と分岐、再び単独道道となってこちらは糸魚トンネル越えへ登り返し開始。
糸魚トンネル越えは、下川から登ると距離は長く標高差は260mだが、こちらから登ると標高差140mのほぼ一発登り。
途中の集落で少し斜度が一段落して、なかなか登りやすい。
糸魚トンネルは「出る」らしいとどこかで聞いたことがあるが、基本的には短いトンネルだ。
その下川側は少しだけぐいっと高度を下げてから、延々と森の谷間にだらだらと緩い下りが続く。遂に下川側、もう道北南部まっただ中にやってきたのだ。
とは思うものの、同じような深い森が浅い谷に延々と続く。長い下りだ、わかってはいたが。長い長い下りの途中、雷が鳴り始めて雲色が限界まで濃くなったと思ったら、一気に雨が降ってきた。しかも大粒の大雨である。やっぱり降られたか。
森が切れて谷間が拡がった段階で、下川市街までまだ8kmもあるが。いや、ここまで降りてきたらもう大雨でも何でも下川に着かねば。いつの間にか、もうお昼前である。名寄から輪行するかどうか、下川で考えよう。
大雨の中、11:50、下川着。
いつものセイコーマートに逃げ込むと、お昼どきのHotChefで、豚丼が私を出迎えてくれた。今回は狙い定めているせいか、豚丼との遭遇率が高い。意識して物事に当たることは重要なのである。今日はこの先もうセイコーマートも他のコンビニも無い。豚丼、カット野菜、ヨーグルト、オレンジジュースと軒下で集中的に昼食を食べているうちにいつの間にか大雨はとりあえず上がった。
ここ下川が今日の最終撤退場所である。この先終着の辺毛内まで、輪行の可能性は断たれるのだ。もう何があろうと前に進むしか無い。
一方、いろいろ買い込んで店から外に出ると、意外にも空は再び明るくなってきた。いや、今まで通ってきた南側の空が更にどす黒くなっているが、こちら側は明るいのだった。しかも雨がかなり弱くなっていて、いろいろ食べているうちに止んでしまった。しかも、天気予報をチェックすると、この先美深、枝幸とも降水確率は10%。朝の愛別での判断時とは条件が全く違う。これならこの後はもうあまりたいしたことにはならないだろう、と思える。例えさっきのあんな大雨の後でも。
というわけで、この後も予定通り進むことに決定した。しかしちょっとどきどきではある。
記 2014/1/28
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