浜頓別→(道道84)本流
(以上#8-1)
→(道道785・645)上問寒→(道道583)中問寒
→(道道785)上駒→(国道275)中頓別
(以下#8-3)
→(道道120)歌登
(以下#8-4)
→(道道120)仁宇布
176km
RIDE WITH GPS
道道785へ入り込むと、やはり登り始めると雨っぽく、雨具を着込んで登ることに。谷間の奥だからか、少しでも標高が上がって低い雲の中に入ったからか。まあ何を考察しても、雨具以上に対処できるものではない。
しかし雨もそう深刻な雰囲気じゃない。どんどん開ける鬱蒼とした谷間の景色はなかなか見応えがあり、去年崩落復旧したっぽい大規模な法面補強もなかなか見応えがある。念願の道なので、気分は良好なのだ。
峠部分はトンネルで、豊幌トンネルという名前だった。そう標高を上げずにトンネルで抜けてしまうこのトンネル、この次に登場する知駒峠とは対照的だ。そもそも道北のこの辺り、もうあまり山々の標高が高くない。
トンネルの向こう側では雨は上がっていたが、やはり密林に道だけが続く。薄暗い空の下、単調で圧迫感のある景色が気持ち的に重く、早く通り過ぎてしまいたい分長く感じる。しかし、もうあと少しで稚内から旭川への私的内陸縦貫道道が完成するのである。
森以外に何も無い上問寒で道道785は道道645に合流。
「雄信内」「幌延市街」の人の営みの気配に背を向け、反対方向の「中問寒」「問寒別」方面へ向かい、薄暗い空の下、更に密林を心細い気持ちで下り続ける。
やがて問寒別から遡る平野が開け、北緯45°通過点等も登場し、9:10、中問寒を通過。いよいよ知駒峠だ。
真っ平らな平野を横断すると、おもむろに知駒峠への登りが始まった。登り始めると牧草地、森を離陸し、どんどん視界が開けてゆく。これも地図通りだが、それにしても平地があまりに真っ平らで、ストレートな見晴らしの良さが凄い。
晴れていれば利尻富士も一望にできるらしい。つくづく天気が残念だが、いや、雲が低い分、丘や陸地の拡がりとの対比が鮮明になっているかもしれない。
▼展望180° 道道785 知駒峠の登り始め
しかし、本当はもう少し低いところで向こうに抜けられそうなのに、わざわざ知駒岳のすぐ下手まで登るこの道らしく、何のひねりもない登りではある。疲れが出ているのか寒さで身体が冷えてしまっているのか、何だか登りがしんどくて仕方が無い。たかだか6%程度ぐらいの登りなのに。3年前、抜海までのタイムリミットを完全に過ぎた状態で、焦って下って来た長い下りを思い出す。100mぐらい登った所で足を停め、平野の見晴らしをたっぷり味わってみる。
一方すぐ上には、もう雲が山肌を飲み込んでいるのが見えていた。雲の中の雨対策ではなく、防寒着でウインドブレーカを着込んで再出発。
標高200mぐらいから下界が見えなくなり、標高300m以上でもうすっかり周囲も霧の中、視界が50m以下に下がってしまった。
おまけに標高400mぐらいから斜度は一段落したものの、霧が霧雨に変わってしまった。ウインドブレーカーを着ておいて良かった。
知駒峠の展望についてはあまり聞いたことが無い。でも、中頓別側の道道785の入口に、道北や利尻島を一望するイラストが描かれているのが印象的だ。真っ平らな道北の平地から、460mも一気に立ち上がるこの道。想像しただけでも絶景であろうことは納得できる。その道北の地形故の展望は、前回も今回も道北の夏故の冷たい曇り空に阻まれている。まあそういうものかもしれない。等と無理矢理納得しつつ、知駒峠を通過。
身体が冷えないように、タイヤが滑らないように、雨の中ゆっくりと下り続けると、さっきの登りと同じように、標高400m以下で雨は止み、標高300mで霧は晴れ始め、標高200mぐらいで下界が見え始めた。
標高200mといえども、道北の鬱蒼とした森の展望は、圧倒的で見事である。
▼動画24秒 標高200mでようやく霧が晴れてきた
中頓別と中問寒を結ぶだけなら、本来こんなに登らなくてももっと低い位置で道を作れたのではないかとも思うが、それでも知駒峠、道北の名峠として覚えておきたい。
下ったら中頓別まですぐだと思っていると、下ってからが意外に馬鹿にならないのは、いい加減なコースイメージのせいだ。谷間が拡がって牧草地になり、国道275に合流してもう3km。11:25、中頓別着。
記 2011/12/4
#8-3へ進む #8-1へ戻る 北海道Tour11 indexへ 北海道Tour indexへ 自転車ツーリングの記録へ Topへ