2010/5/1 頸城の春10 #1-4 まつだい→田麦

まつだい→(県道350他)小屋丸→(市道)松代下山 (以上#1-1)
→(林道下山田沢線)田沢→(国道253他)犬伏 (以上#1-2)
→(国道403)中仙田
(以上#1-3)
→(国道252)高柳町岡野町→(県道219他)高柳町高雄
→(県道12)高柳町田代→(県道275)高柳町石黒
(以下#1-5) →(県道78)田麦   53km

#1-3の中子 渋海川の谷間を見下ろす RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 中仙田から岡野町経由で田代、石黒へ 赤は本日の経路

 12:30、中仙田発。

 山中トンネルを抜け、国道252を岡野町までどんどん下る。確か件のラーメン屋は岡野町辺りだったはずだ。HiSさんの話によると、その店はやたらと小さくて目立たなくて、という印象がある。とりあえず最初の集落の塩沢で、情報収集を抜かりなく開始するべく、何人か道ばたに出ていた人に声をかけようと思ったその時。
 落ち着いた緑ののれんと見逃しそうな小さな看板に気が付いた。まさにそこがそのラーメン屋、「春季」だったのだ。

 店の奥に家族客用の座敷もあるようだったが、基本的に店内は4席。まとまって座りたい団体客に先を譲っていただき、少し待って着席、醤油ラーメン大盛り肉増量を注文。ラーメンはちょっと油ーメン気味、魚介系だしのお汁に、味わい豊かでやや太めの麺がとても美味しかった。増量した肉は正当派チャーシュー、かなりお汁が脂っ濃いものの、頸城の坂の後なら問題無い。結論を言えばなかなか美味しく、この頸城の山奥でこのラーメンに出会えたことが何かお得感がある。

 13:20、塩沢「春希」発。

 すぐに岡野町へ降り、今度は「道の駅じょんのび」へ。昼食を食べたばかりで、もはやこの期に及んで何か食べようとは思わないが、さっき蕎麦が食べたかったこともあり、何となく引っ込みが着かずに立ち寄ることにした。
 少し高台にある「道の駅じょんのび」は今日も温泉が賑わっていた。さっきのラーメンが効いているのか、到着したら何故か急に昼寝したくなってしまったので、仮設テントみたいな帳の下の長ベンチへ。日差しはぽかぽかで気温的には快適そのものだし、この季節、まだアブがいないのが安心だ。

 目覚めるとせいぜい20分ぐらい経っていただけだが、私の昼寝にしちゃかなり時間は経っている方だ。横になれるとこんなものかもしれないという気はする。
 14:05、道の駅じょんのび発。

 もう残り時間も少ない。この先は県道12でしばし南下、鯖石川ダムから県道275・78の最短コースで、大人しく宿へ向かうことにする。

 県道78は海岸部の柏崎から松代へ直接入る道だ。頸城の県道にしちゃ車はやや多い。もちろん頸城の県道としてはだが、1本西の国道353、東の国道403より余程街道っぽい雰囲気の漂う道だ。それはこの辺では比較的纏まりのある広さで、田圃と集落が絶えず続くこの谷の道の表情として、当然の印象かもしれない。

 途中の荻ノ島で、2001年の秋に泊まった荻ノ島かやぶきの里へ立ち寄ってみた。どうせ時間はたっぷりあるのだ。
▼展望360° 荻ノ島環状集落 画像上でマウスをドラッグしてください

荻ノ島環状集落 ここも田んぼに水が入ったばかり RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 河岸段丘のそう広くない高台に、周回道と田んぼと民家が並ぶこの荻ノ島。民家は萱葺のままで残され、「荻ノ島環状集落」として旧高柳町、現柏崎市の観光スポットの一つとなっている。

 萱葺民家も好ましいが、個人的にはむしろこの集落のサイズと佇まい、生活感覚の親しみに溢れるスケール感に魅力を感じる。

 環状集落をぐるっとてれてれ自転車で流していると、花一杯の農家の玄関で、もうだいぶお歳の老夫婦が記念写真を撮っていた。あまりにほのぼのしたお姿に写真を撮らせていただく。特に今年一杯でこの地を離れる、ということでは無さそうで、単に花一杯の写真を撮っているようで、他人事ながら一安心。

▼動画3分5秒 県道12から門出の裏道へちょっと寄り道
 鯖石川ダムがある田代で県道275へ、進行方向は概略南下から概略西へ。
 今まで谷間の遡上だった道は丘陵の横断に変わり、取り付きの谷間から登り斜度はぐっと増し、丘陵越えへ向かってゆく。落ち込んだ谷間をすり鉢のように囲む周囲の山々へ、森と棚田と新緑と残雪が駆け上がっている。

 丘陵のすぐ向こうには、更に米山が姿を現していた。信越国境の山々から丘陵が海岸の柏崎に下ってゆく中間のこの辺、いくつか山がある中、ひときわ大きいこの山も、山腹は新緑に覆われ始めていた。

 手前の新緑も遠くの新緑も、西日に照らされるのと、ところどころの残雪が照り返すのとで、鮮やかになり始めている。こういう景色を安心感とともに眺められるのが、今日の行程のいいところだ。

 向こう側の下りは、すぐに寄合の集落の中。少し下ってまた登りと、この辺り地形の彫りが深く、もう東頚城丘陵まっただ中ではある。
▼動画2分1秒 県道78 下石黒

記 2010/5/22

#1-5へ進む    #1-3へ戻る    頸城の春10 indexへ    頸城 indexへ    自転車ツーリングの記録へ    Topへ

Last Update 2010/11/30
ご意見などございましたら、E-Mailにてお寄せ下さい。
Copyright(c) 2002-10 Daisuke Takachi All rights reserved.