北海道Tour10 #3-3 2010/8/8 塘路→海岸町

塘路→(道道221他)阿歴内→(農道・道道1128他)太田 (以上#3-1)
→(道道813他・123)上風連
(以上#3-2)
→(123・国道243)別海→(道道364・根室東部広域
農道・道道363)尾岱沼→(国道244)標津
(以下#3-4) →(国道244)伊茶仁→(国道335)羅臼
→(道道87)海岸町
  188km

道道123 上風連 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 上風連から別海経由で尾岱沼へ 赤は本日の経路

 丘陵の牧草地、森、低地は湿地帯。

 アップダウンは根釧台地をバウンドしながらしばらく続き、直線主体の道は谷間や丘の向こうで時々曲がり、少しずつ着実に北へ進んでいった。
▼動画41秒 道道123 上風連→別海

典型的な別海内陸の風景 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9

 最後に国道243にぶつかって、国道243を少し通って別海の市街地が登場。12:45、別海着。

 いつものセイコーマートで集中的に補給しておく。何と朝塘路を出発してから、初めてのまともな食事なのだった。
 少し時間のかかった休憩後、出発しようとして、またもや眠気を感じ始めているのに気が付いた。やはり疲れているのだ。確か2004年に利用したバスターミナルで、建物の中で座れたはず。行ってみると、何と絨毯のお座敷コーナーがあった。遠慮無く少し寝かせて頂く。絨毯なので下の床が少しごつっとしているような気がするが、身体の置き方次第でとりあえず横になるには何の問題も無い。と、はっと気が付いたのは10分後だった。急速に昼寝に落ちてしまったのだった。やはりけっこう疲れている。

別海から尾岱沼経由で標津へ 赤は本日の経路

 というわけで折角お昼過ぎに別海に着いたのに、別海で約1時間、予想外に時間を喰ってしまった。
 13:40、別海発。

 またもや丘陵とは言え、もはやこの先は海岸へ続く低地。たかだか20mぐらいのアップダウンが続く丘陵の表情は、別海までの内陸の景色とは少しニュアンスが違い、平べったい牧草地に密で背の低い森に、海岸へ続く拡がりが漂っている。

 起伏の絶対量が少ない分やや単調な印象で、今日は頭上の雲の灰色が緑の彩度を弱めて、その印象を助長している。

 ▼動画51秒 根室東部広域農道 清丸別川→床丹川 ▼動画32秒 根室東部広域農道 床丹川辺り
 別海→標津というコースは道のグリッドに対して対角線なので、経路はどうしても分節的になる。道道364・根室東部広域農道・道道363という経路は、なるべく未済経路を消化するようにしているので、勢い距離感覚が無い。

 やや単調な景色に距離感覚の無さが、なんだか気持ち的にしんどい。いや、しんどいのはやはり疲れが原因かもしれない。

 もうあまり無理に内陸を経由せず、既知の海岸沿いの国道244に出てしまうことにした。アップダウンも少なくなることだし。

 

 14:05、尾岱沼着。記憶にあったセイコーマートがGPS画面に現れ、実際の道道363と国道244の分岐にもやはりセイコーマートが登場。こういうときはとりあえず休憩するに限る。
 とはいえさっき別海で食べているので、あまり食べたいものは無い。無駄な休憩なのかもしれない。この分だと標津到着は15時か15時半だろう。前提となる尾岱沼から標津までの距離は何とも言えないが、確か20km弱だったような気はした。2008年には、ほぼ似たような時刻で標津発、途中雨宿り込みののんびりペースで今日と同じ宿に18時半過ぎに着けている。今日も夕食までに宿に到着するのには問題無いだろう。しかし、もし余裕があれば行きたいと思っていた相泊温泉へ、往復する余裕が無くなってしまったのが残念だ。

 と考えていると、身体が変に落ち着かないのに気が付いた。というより、涼しいのを通り越して寒いのだ。思えば東京〜十勝でも逃げられなかった猛暑で、寒いという感覚を忘れていたのだ。ここで遂に上シャツを着ることにしたが、もう暑さからは完全に逃げ切れたのである。予定の行程に乗っているかいないかという状態ではあるが、懸案事項の一つは目出度く解決だ。これでようやく名実共に北海道に来ている気になった。

 14:20、尾岱沼発。すぐに標津までの標識が登場、標津まで14kmである。しめた。
 標津の少し南から、北東海上へ糸のように細長く延びた野付半島に囲まれた内湾の尾岱沼は、この辺りでは大きな漁港である。

 道沿いの漁港には、漁業関係、民家、商店など建物が並び、海の中にうっすら浮かぶ野付半島の線と共に、今日通ってきた緑の景色からは新鮮に感じられる景色だ。今日はこれから終着の羅臼まで、もうずっと海岸沿いの道なのだ。

 海上に浮かぶ薄い糸のようなシルエットの野付半島が見える。陸上に生えた松の木の大きさからも、シルエットが薄いのは遠いからではなく、異常にその形が細長いということがわかる。野付半島には1986年に訪れたことはあるのだが、それっきりになっている。基本的に10数km行って10数km帰ってくるだけの道だということと、ほぼ海岸上の道のため行きも帰りも横風がかなり強力だったこと、そしてそのせいか終端部のトドワラの景色にあまり感動できなかった記憶だけが残っていて、他の記憶が全て飛んでしまっているのが残念だ。

 野付半島を眺める度にその残念さは感じるが、なかなか再訪に至っていない。

 海岸部から少し内陸に入って森のアップダウンへ。

 海岸だけだと思っているとしんどいこのアップダウン区間、高低差はたかだか20m前後。わかっていれば徒然なるままに通過するだけだ。

 15:00、標津着。さっき尾岱沼で休憩したばかりだが、宿到着への安全圏に入って安心すると、またもや眠気を感じ始めた。とうわけで、2008年休憩に寄ったセイコーマートへ。休憩も居眠りも、なるべく安心感がある場所の方が良い。

記 2010/9/11

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Last Update 2019/8/1
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