大井川鐵道井川線
(以上#1-1)
井川→(県道60)小河内→(井川雨畑林道)山伏峠
(以上#1-2)
山伏峠→(井川雨畑林道・県道810)雨畑
65km
16:10、山伏峠到着。峠はもう視界が殆ど無い濃霧の中。凍えるような冷たい強風を避けて風下の山陰に隠れつつ、誰ともなく「もう早めに下っちゃいましょう」という話になったのでした。
山梨側に下り始めると、しばらくは濃霧の中。視界は最低で50m程度まで落ち、霧の中からは残雪なども登場。低温と強風に耐えつつ、速度が上がりすぎないようにしばらくそろそろ下ります。
2002年の訪問では、峠着が17時。日の長い時期ではありましたが、夕暮れを気にしながらの下りで、景色をろくすっぽ楽しめていませんでした。「道から谷間を見下ろすのが怖いんですよー」とatsさんのお話しを聞きながら、断続するダートに戦慄しつつくだった、手強い印象を思い出しますが、いかんせん今日はその谷間も真っ白の濃い霧の中。
谷底急降下区間に入ってしばらくすると、ようやくカラマツ林の木漏れ日が当たり始めます。
と同時に谷間の景色が霧の中からちらほら登場。霧の中から幽玄と、しかしながら現れた新緑は生命感に溢れ、ちょっとどっきりさせられます。
そのあまりの生々しさに、時間を忘れてついつい足が停まります。
雨畑川の谷底に降りると、再び辺りはすっかり濃厚な新緑の世界、さっきまでの凍えるような寒さも一段落。
こうなるともうあとは下るだけ。でも、谷底へ向けて下っても下っても谷底は同じようにどんどん下っていきます。
気が付けば、山梨県側のかつてのダートは、度重なる災害復旧を経ていつの間にか全舗装済み。しかし、ここから先の荒れた舗装区間が、実は山梨県側の手強さであることを思い出します。
路面に細心の注意を払いつつ、谷間の先へ時々開ける景色や、今通ってきた後ろの山々の険しい表情にオドロキつつ、下っても下っても延々と谷底とのおっかけっこが続くのでした。
ダート区間の舗装と共に手強かった舗装の荒れもその殆どが補修されていましたが、下り途中では某幹事(いえ、ワタクシです)がこの頃のお約束パンク。
谷間が拡がると、ようやく雨畑の集落と雨畑湖が登場。景色が一段落して、宿までもう少し、安心します。
18:30、VILLA雨畑到着。
前回も悪い印象は無かったVILLA雨畑でしたが、リニューアルが完了して、特に自慢のお風呂は外湯で演出抜群。外部通路などフットライト照明で、町営施設というよりまるでリゾートホテルみたい。食事、宿泊室共、かなりのお得感がある宿に変わっていました。
記 2011/1/3