北海道Tour09 #8-2 2009/8/15 天塩→辺毛内

天塩→(道道106)抜海 (以上#8-1)
→(道道510)兜沼→(道道1118・国道40)開源
→(道道138)浜鬼志別
(以下#8-3) →(国道238他)神威岬トンネル
(以下#8-4) →(国道238他)下幌別→(道道12)歌登
→(道道120)辺毛内
   208km

抜海までの道道106 広々とした北の空を感じる道 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 抜海から兜沼経由で沼川へ 赤は本日の経路

 抜海から先は、まず道道510へ。期待通り内陸に入って少し向かい風は収まってきた。助かった。

 すぐに宗谷本線抜海駅が登場。いにしえの撮り鉄の猛者達は、日本海を見下ろす最北の丘陵と夜通し札幌から走り抜いてきた急行宗谷の組み合わせを1枚撮るためだけに、この抜海駅で一夜を明かし、夜明けに線路沿いを数km歩いて撮影ポイントへ向かったのである。夏の緑の丘陵も凍てつく冬の銀世界も、両方いける超有名撮影地と両方行ってしまう強者鉄ちゃん。そういう壮絶な印象の漂うこの抜海駅と抜海の地名だが、今や駅舎は貨車改造。撮り鉄の移動手段も自動車に変わって久しい。

 内陸部は牧草地に森、緑生い茂る丘陵地帯だ。その表情は生き生きと色鮮やかで、さっきまでの日本海海岸の広々と寂しい印象とはだいぶ異なる。これは宗谷本線を乗車している時の景色の印象と同じだ。列車乗車時と違うのは、森から牧草地をアップダウンでつないでいること。宗谷本線に付かず離れずの勇知へ向かうこの道、その着かずの部分で線路から微妙に離れた途端に、道だけが丘の高い方へ向かっていくのであった。

 大した丘じゃないと言えばその通り。でも去年、夕方16時過ぎから日本海側の道道106か、国道40経由&この兜沼・勇知ルートか、どちらで抜海まで辿り着くかで大いに迷って結局一見回り道に見える日本海岸ルートを選んだのだが、もしこちらを選んだとすると、日没後の真っ暗なこの丘は越えるのは、きっとかなりしんどかったことだろう、心身ともに。

 牧草地帯の行く手に集落が登場し、兜沼に到着。

 集落外れで道道1118へ、またもや小さな丘のアップダウンの後、10:15、開源で国道40に合流。

 国道40を少しスライドし、次は沼川へ向かう道道138へ。分岐には確か前回の2003年にはセイコーマートがあったはずで、それを期待していたが、何故か今回は跡形も無くなっている。もっとも、分岐そのものに前回を思い出させてくれるものが全く無い。豊富バイパス開通で分岐周辺が拡幅されたためか、あるいは分岐場所自体が動いてしまっているのかもしれない。とにかく、あてにしていたセイコーマートが無く、補給できない状況には変わり無い。この先沼川にはAコープがあったはず。そっちにすべての期待をかけるしかなさそうだ。

 国道40から道道138へ入り込むと、道北内陸中央部というのか低丘陵地帯の横断というか、丘陵に乗り上げた状態でのアップダウンが続く。

 曙、川西と、広々と続く牧草地の丘は、ところどころで見晴らしがいい。▼曙にて 展望240°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください

内陸部のアップダウン 見晴らし良好 RICOH GR DIGITAL 3 GR6.0mm1:1.9 パノラマ合成

 しかし、連続アップダウンは量的にはそう大したことは無いが、入り組んだ内陸の等高線が読み取りにくいので、気持ちがやや疲れるような気がする。まあこれも、どんどん進んでしまえばいい。

 丘陵から降りると稚内方面、宗谷湾へ続く声問川の低地である。

 11:00、沼川着。こじんまりした道道沿いの集落には、記憶通りにAコープが…あった!ありがたい。総菜コーナーにおにぎりは無かったのが少し残念だが、そんなもの無くてもとりあえずケーキで補給ができる。おにぎりはこの際浜鬼志別のセイコーマートまで我慢すればいい。
 集落のバス停で少々休憩する。7月下旬にここを訪れたNUTSさんのレポートだと、ここ沼川訪問の日は雨と低温でかなり悲惨だったようだ。今日の沼川は緑生い茂り、日差しも薄曇りで程良く明るいサイクリング日和。至って平和な夏の道北内陸部の風景だ。

沼川地点から道道138経由で浜鬼志別地点へ 赤は本日の経路

 沼川から先は、猿払村へ小峠越え。日本海側からオホーツク海側へと移ることになる。ここでがらっと気候が変わる日もあるのだが、今日の空模様ならあまり劇的な変化は無いだろう。

 登り区間手前の曲淵では、道路に沿って細長く、軒の低い集落が続く。

 地図では天北線の遺構らしい築堤が谷間をくねくねと件の小峠まで続いている。この曲淵の集落に天北線の駅があった頃を想像してしまうというものだ。その峠部分では道道138と天北線がそう遠くない場所で越えているが、ここ曲淵から峠まで、両者の経路は全然違うのが珍しい。

 牧草地から樹海の丘陵へ登りは標高差100mちょっと。距離はけっこう長いものの、斜度は非常にだらだら。まあ道北の毎度のパターンだ。

 おまけに稜線に取り付くと、峠部分の手前でだまし峠まである。

 その峠から、地図通りの方向に、旧天北線が登ってきて、トンネルらしい山肌に当たっているのが見えた。

 下りもすぐに谷底へ降りきって、丘の間の狭くも広くもない谷間に煮え切らない下りが続く。

 最初の集落は小石という名前で、名前からして何となく寂しい雰囲気が漂っている。

 実態も沼川以来久しぶりに自販機が登場するぐらいの集落で、集落を過ぎるとまた丘陵裾谷間の牧草地が続く。

 下りはじめても天気はあまり変わっていなかったが、風は顕著に向かい風となっていた。オホーツク海岸に近づくほど、目に見えて次第に風が強くなってゆく。

 丘陵の谷間から抜けて辺りが開けた鬼志別では、前に進むのにギヤを落とす必要があるほど。

 風向きは微妙に横向きで、海岸に出れば何とか追い風方向になりそうな気もする。しかし、内陸部と海岸部で風向きが全く変わってしまうのは、別に珍しくない現象だ。海岸に出てみるまで何とも言えない。

記 2009/10/8

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Last Update 2019/8/1
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