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14:10、県境発。次は尾瀬登山口の御池までの登りです。
砂子平、小沢平と、しばらく開けた山間にほぼ平坦な道が続きますが、こういうのが少し続いてからおもむろになし崩し的に斜度が上がっていったような記憶もあります。
辺りが森になるとその記憶通り、次第に脚に重力の抵抗を感じ始めるようになります。しかし、もうここまでの坂続きで、視覚は全く坂というものを検出できず、感覚的には何だか足だけがやたらとどんどん重くなるのでした。
それはそれとして、見事なぶな林の中を国道352は次第に高度を上げていきます。
辺りには、下草が少なく梢が高いぶなの巨木が続きます。
登るとともに気温が下がるのみならず、次第に空は暗くなってきました。
寒くなるだけではなく、周囲の森の隙間に見える風景は、近場の森から周囲の山肌に。
時々展望も開け始めてきました。しばらく坂が続いただけあり、やはり結構高度が上がってきています。
最後は鞍部に取り付いてから、1回下って登り返しのだまし峠。これも毎度のこと、知ってりゃあ何も難儀なことはありません。
行く手の木々の中に青の標識が見え、15:55、御池着。麓の気候に合わせ半袖基調で登ってきましたが、だいぶ気温が下がっています。ビジターセンターでいつも通り缶コーヒーを腹に入れねば。
それと、去年はこのコースに来そびれてしまったので、今年は何が何でもTシャツを買わないと。いつもより約1時間遅い到着で、売店がやってるか心配でしたが、良かった、やってました。
16:10、御池発。もうあとは檜枝岐までは一下り。
まずは欅平へ。標高差200mの斜面にぶなが生い茂るこの辺り。さっきまでの登り区間に劣らず、ぶなの巨木がにょきにょき生えています。もの凄いぶなの原生林です。
欅平が終わると、突如檜枝岐の谷間に放り出されるように、つづら折れ区間に突入。
檜枝岐川の谷間を見下ろしたり、「欅坂の清水」に立ち寄ったりしつつ、標高差300mを一気に下ってしまいます。
キリンテで檜枝岐川沿いに着いてからも、もう一息下りが続きます。
いつもの会津高原終着だと、この先まだ600m下って400m登り返しが残っているので、この後すぐ檜枝岐で行程終了なのは、なんだかとても気楽でのんびり、平和な良い気分です。
町中に入って上手のはずの宿の看板を探していると、やはりすぐ登場しました。16:30、檜枝岐「民宿 開山」着。
とりあえず宿で割引券をもらって温泉施設へ。宿に温泉があれば朝も入れていいんですが、まあ10分弱歩いて村営の「燧の湯」へ。
新しめ施設ではありますが、檜主体の内装になかなかいいお湯の落ち着ける温泉で、ゆっくり浸かって半分居眠りするうち日が暮れ、薄暗い中を涼しい風に吹かれてまたまた良い気分。
夕食は蕎麦と山のもの主体。蕎麦のすいとん、山菜の和え物、イワナの塩焼きに刺身、天ぷらにかじか。檜枝岐名物のサンショウウオは出ませんでしたが、なかなか美味しく、お代わりせずに腹一杯になれる程量もたっぷり。
満腹になって、部屋で明日の地図を見ているうちに横になったが運の尽き。
記 2010/1/1