えりも→(国道336)歌別→(道道34)庶野
(以上#4-1)
→(国道336)広尾→(道道1037・農道)豊似
(以上#4-2)
→(国道336)湧洞→(道道318)二宮→(道道210)駒畠
(以下#4-4)
→(道道716・農道)中札内
→(道道55・十勝中部広域農道他)八千代 183km
11:00、豊似着、再び国道336へ。黄金道路が今度はナウマン国道と通称が変わるだけあって、もはや全然別の表情の道である。まあどっちの道も楽しい道だ。
下芽武、美成までは典型的な十勝の田舎道。牧草地、畑の中を一直線に道が続き、次から次へとカラマツの格子状防風林がやってきては後ろに過ぎて行く。▼動画29秒
交通量は極小、乗用車より農業用の大型トラックや運搬車、農耕用機械の方が多いのんびりした道だ。
牧草地の明るい緑はお昼近くの日差しでますます明るく鮮やかで、こういう十勝の典型的な風景がこの端っこの海岸寄りでも見られるのが面白い。そうかと思うと、紋別川、歴船川と大きな川を大きな橋で渡るのも、適度に景色の変化があって厭きない。
このナウマン国道、区間ごとの細切れで何回か通っているが、やはり晴れると緑が鮮やかで、道の印象が全然違う。
道がいきなり丘陵へ突入、ぐいっと登ったところで晩成を通過。正統派自転車ツーリストの女将さんが頑張っているセキレイ館と、太平洋を望む茶色のお湯が特徴的な晩成温泉、このナウマン国道沿いで唯一宿泊施設のある集落だ。
国道沿いには商店がある。まだ休憩には早いのでそのまま通過するが、これが原因で後で補給不足で苦労することになった。
晩成から次の集落、成花までは、アップダウンが2回。ややしんどい区間だという記憶があった区間だが、まあそれもまだお昼。のんびりした気分でのんびり進めば、単調な植林の森も楽しい緑の道だ。おまけに途中では牧草地や谷間の景色が開けたり、日高山脈がまたも見えたりする。やはり余裕のある行程はいい。
やや広めの谷間の集落、生花には、ホクレンのスタンドとAコープらしき店舗があったが、追い風気味で快調なペースだったのと、国道から多少離れていたのでそのまま通過。。▼動画1分26秒
生花の谷間から先は、やはり丘陵へ。
登って下っての後はキモントウ沼へ続く湿地の横断となる。はじめて通った1998年春には、まだ湿地の高い草の中をのたうち回ったり、アップダウンの途中で笹原の中から合流してくる旧道ダートの痕跡がよく見えたものだが、夏で草が高いのか、いや、それ以上に路盤が風化しつつあるのか、もう旧道を目で追うことは難しい。
最後の丘を越えると、道がするするっと下って谷間が開け、丘の谷間の湿地帯と牧草地がちょっと寂しい表情を醸す湧洞に到着だ。
時間は12:55、もう少し早いとこの後安心なのだが、とりあえず想定内のペースである。すぐ近くの太平洋岸の沼、湧洞沼も、もう20年以上前から興味があるのだが、今日もやはりその余裕が無い。思えば最初からそういう予定にしていないので、行程の余裕が無いのは当たり前である。それを欲張るから話がおかしくなるのだ。次回はもう少し細かい行程計画で、後悔の無い行程計画にしたい。
湧洞で十勝川の河口を目指す国道336から逸れ、道道318で更に内陸の二宮へ、そう狭くも広くもない湧洞川の谷間をだらだら遡る。
そう高くない丘陵が幾つも太平洋へ向かって概略平行に並ぶ、この辺りの地形を如実に反映した谷間の道だ。この丘陵を真っ向から横断すると、さっきまでのナウマン国道みたいなアップダウン連続の道になるのである。
最後の丘越え部分もたかだか30mぐらいの坂が勿体ぶって続き、下るとすぐそう広くない谷間の畑が延々と続く。煮え切らない地形である。
そんな道なので時間が掛かり、折り返しの二宮には14:05着。
さあ、14時台、宿到着予定まであと4時間。粛々と進めば楽勝なはずだが、この先中札内までの丘陵をどれぐらいの時間でこなせるかは未知数だ。それにいくら片田舎とはいえ、ここまで何も無い交差点だと思っていなかった。というのは、ふと気付けば広尾から先、一度も補給休憩をしていなかったのである。水の残量はあと500ml強程。今後なるべく早く自販機で何か冷たい物を飲んでおきたい。いや、まだ最悪近くの牧場へ水をお願いするという手は残っている。
二宮から先は道道210。方向を120°ぐらい変え、牛首別川の谷間から丘陵の縁を越え、十勝平野端の丘陵の駒畠へ。地図をチェックすると、標高200m近くまで登るようで、たったの標高200mだが今日の道の中では最大の山場ではある
方向がほぼ逆に変わっただけあり、さっきの湧洞まで追い風で、二宮まででもまあ追い風と言えた弱い風は、ほぼ向かい風となって吹き始めていた。牧草地の道が延々とだらだらと意外につらい。14時までの1日の一番暑い時間帯は過ぎていたが、そんなに急に涼しくなるわけも無く、しかも道ばたには牧場農家あれど、一台の自販機も現れない。というわけで、やや焦りつつペースは上がらない、気持ち的につらい行程となった。
牧草地が延々と続いた後、谷間の森へ。最後の登りは標高差100m以上、ここ2日間に無かった規模をさすがに実感。しかも、斜度が時々瞬間で10%を越えそうなのがつらい。
まあしかし所詮は丘陵地帯。縁を越えて台地上へ乗ると、すぐに森が開けて、十勝らしい広々とした畑と格子状防風林が現れた。
15:10、駒畠着。交差点が見えてきたところで、前回の記憶からあてにしていたAコープが、自販機が、やはりあった!Aコープ偉い!と大喜びで水分を補給。
身体にどんどん浸みる冷たい水分。ここまで暑かった。確か前回の2004年も、灼熱の日差しと30℃を越える高温の中、ふらふらだったのをここの自販機に助けられたのを思い出した。オアシスのような自販機である。
記 2008/9/19
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