抜海→(道道106)富士→(道道254)稚内
→(国道238)宗谷岬
(以上#13-1)
→(国道238)浜鬼志別
(以下#13-3)
→(国道238)浜頓別→(国道275)敏音知
(以下#13-4)
→(国道275)咲来→(村道)天塩川温泉 188km
8:55、宗谷岬出発。
大岬の漁港はここまでの漁港の中では一番大きく、道ばたの住宅も大きい。この北海道最北の漁村の主体がここなのだろう。
大曲を過ぎると人気が無くなり、海と空と海岸から立ち上がる陸の斜面だけが少し続いた後、道は海岸から一面緑の台地上に乗り上げる。▼動画24秒
雲が低いので、台地に登り始めるとすぐ雨が降ってきたり、またその雲も粗密があるようで、すぐに雨が止んだりもしたが、基本的に遠景が問題無く眺められるぐらいの空気中の湿気である。森が少なく、笹原のなだらかな丘がひたすら内陸へ登って行く宗谷丘陵は、厚い灰色の雲の下ではあっても北の夏そのものの景色で、ここまでのやや重い景色の後では気分を変えてくれる。
その背中に林立する、宗谷岬ウインドファームの巨大な風車群は、風車の多い北海道でもあまり見られないほどの規模だ。空と大地の造形を彩る緑の中に聳え立つ人工物は、しかしながらその細さのためか、それともゆっくり力強い羽根の動きのためか、何とあまり違和感が無い。
それは牧場や農家、そして漁村などと同じく、景色として自然の中に溶け込めているということなのか。何にしても、実際の環境へのインパクトは知らないが、風景として自然に溶け込んだ巨大な人工物があまりに不思議な景色で、前回と同じように車がわざわざ停まって写真を撮るほどなのである。
峰岡からの登り返しは、一転して深い森の中。
久しぶりみたいな気がする内陸そのものの景色で、原生林の密度、深さ、そして木々の佇まいが力強い。
その森の登り基調が下り始めると、辺りは再び一気に開け、道は防波堤が物々しい東浦の漁港の中へ降りてゆく。
東浦から先、再びオホーツク海岸に道が張り付いて、彼方へ続いて行くのもよく見える。東浦から見上げる、行く手の海岸に立ちはだかる切り立った台地の森の中へ登ってゆく、何だか厳しそうで嫌な感じの登り道、それでも「行けるよ、行ける」等と呟いて、無理矢理テンションを上げた景色を思い出す。
その先は苗太路、知来別と至って平坦な海岸沿いの1本道が続く。
海岸からすぐに台地が立ち上がるので、砂浜と道の他には平地と呼べるような空間はあまり無い。そこに漁村、番屋が断続する景色が続く。
稚内や宗谷岬辺りの風もだいぶ収まって、途中漁協のホタテ工場でお土産を買ったり、浜鬼志別のセイコーマートで休憩したり、走ることそのものについてはもう至ってのんびりペースでてれてれ進む。
今日は何しろリハビリ日、こんな平地で無駄に疲れてはいけない。▼動画38秒
10:35、道の駅「さるふつ公園」着。浜鬼志別で休んだばかりだしお昼にもまだ早いような気はするが、猿払と言えば酪農かホタテが相場なので、ここでぜひ食事がしたい。いつも時間に余裕が無かったり、浜頓別早朝発や夕方到着のスケジュールだと、ここはお店の営業時間外だったりして、かつてここでホタテ料理を食べたことが無かったのだ。
一方、昔から有名な道の駅のソフトクリームは食べたことはあるが、かなり早くから有名だっただけあり、たしかにここのソフトは美味しい。雨の中の到着で多少身体が冷えていても、やはりこういうものは欠かせないのである。
記 2008/10/13
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