北海道Tour07 #3-1 2007/8/10 壮瞥→幾寅

壮瞥→(道道2)滝之町→(国道453)美笛峠
(以下#3-2) →(国道453)丸山→(道道16他)千歳
→(市道)駒里→(道道258)富岡→(道道10)早来
  116km
(以下#3-3) トマム→(道道136)串内→(道道1117)ルーマ
→(国道38)幾寅
  27km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 荷積みのため外に出ると、さすが「昭和新山YH」、振り返った山方面の間近に煙を吐く昭和新山が見えた。実は昭和新山をこの距離から眺めるのは初めてだ。最近NHKの新日本紀行で横目に見たこの昭和新山。実際に近くで眺めると、そのどこか小さなボリューム、赤茶けた岩に改めて「新山」を感じさせる。これもまた北海道の景色の一つなのだろう。
 そんなことを考えていると、ぱらぱらっと雨が降り始めた。天気予報では午後から雨のはずだが、と思って少し待機する。が、ぱらぱらっと来ただけみたいに思えた雨は、いつまでも意外にしつこい。仕方無い。3日連続の雨具出動だ。

洞爺湖から国道453経由で支笏湖へ 赤は本日の経路

 6:05、壮瞥「昭和新山YH」発。

 昨日一瞬見下ろした洞爺湖縁の向こうの滝之町の町へ、するするっと降りてしまう。

 外輪山に囲まれて丸く大きな洞爺湖だが、水が出て行く川はここ壮瞥川1ヶ所だけ。しかも外周40km弱はあろう洞爺湖にしちゃ、その川は恐ろしく細い。その壮瞥川に沿って降りた滝之町には、やはりしとしと雨が降っていた。

 滝之町から先、そう高くない山に挟まれたそう広くない長流川の谷間には、畑、田んぼ、農村が断続する。農村はそこそこ人口密度があり、あまり北海道らしくない。

 国道453には時々乳業・畜産関係の大型車が通り過ぎる程度で、国道にしちゃ静かな雰囲気ではあるが、緩いながらも意外にしつこい登りでペースは全く上がらない。昨夜洞爺湖の後こちらに向かったら、もともと甘い見込みより更に時間が掛かっていただろう
 それにしても、雨は強くなったり弱くなったりでしつこい。晴れていれば谷間や山の緑が美しいのだと思うが。

 久保内、南久保内と登りは相変わらずだらだらしつこく、時々地図を確認しても全く行程が稼げていない。実際にはそんなに登っていないのに。それでも谷を遡るうち次第に両側の山々が近づいて順当に谷は狭まり、蟠渓手前で急に渓谷の道となった。

蟠渓から国道453経由で支笏湖へ 赤は本日の経路

 7:10、蟠渓着。寂れた温泉宿が何軒か、山間でもう狭くなった谷間の狭い国道453に張り付いている。雨の中、公営らしき温泉施設の排水溝からは湯気が漂い、いかにも温泉っぽい。集落には蟠渓駅などというバス停もある。あるいはかつて鉄道なども走っていたのかもしれない。

 蟠渓から先、国道453は方向を変え、登り基調のアップダウンとなる。豪快にぐわーっと登って下るタイプのアップダウンで、またもやペースは下がる傾向だ。

 森の間の谷間と長流川の谷間が少し拡がると、再び民家や旅館が登場。7:25、北湯沢温泉着。さっきの蟠渓温泉に較べだいぶ小綺麗で、こんな山間の谷間にしちゃかなり大きな印象のホテルなども建っている。道南の隠れたリゾート地なのかもしれない。
 昨夜はここまで1時間で着くつもりだったが、1時間半掛かってしまっている。やはり昨夜のチョイスは正解だったのだろう。雨は次第に強くなっているが、せっかく北湯沢までやってきたので、昨日泊まる予定だった宿でキャンセル料を支払ってから出発。

 温泉街もそろそろ外れの辺り、国道脇の茂みから国道沿いに森の中を走っていく道を発見した。そこはかとなく漂う道路とは少し違う空間感覚、カーブや斜度の感じから言ってぴんときた。間違いなく元鉄道である。さっきの蟠渓駅のバス停とも話が合う。それならいっそ国道ではなくそちらの道を辿ってみたい気もするが、その元鉄道で遊歩道らしい道、順当に伸びていればどこかで川と交差しているはずだ。ところが、その橋を見た記憶が無い。あるいは中途半端な整備状態なのかもしれない。一体どういう路線だったのか、とも思う。
 もう少し先で地図を交換したら、20年ぐらい前の古い地形図により、路線の素性が判明した。旧国鉄胆振線だった。そうか、のんびりした風景で人気があった胆振線だが、倶知安からこんな所へ向かっていたのだ。結構な登坂路線だったのである。

 相変わらず雨は止まなかったが、北湯沢温泉、やや辺りが開けた優徳、そのまま進んで本郷の先で国道276と合流、国道2つの併用区間となった。もうすっかり山間の道だが、雨は弱くなったかと思うと強くなったり、相変わらず止むことが無さそうだ。

大滝村から国道453で支笏湖へ 赤は本日の経路

 8:20、道の駅「フォレスター276大滝」到着。だだっ広い駐車場、「日本一大きなログハウス」とか「1億円のトイレ」とか、売り口上がけたたましい。今はまだ9時前、施設の営業は始まっていないので、少し安心して足を停めることができる。

 道の駅を出発すると、有り難いことに先に進むに連れ雨が弱くなってきた。美笛峠までもうあと少し、峠の向こうの支笏湖は雨は止んでいるに違いない。

 9:20、美笛峠着。何か北海道のだらだら峠には勿体ないような立派な抽象オブジェが建っているが、雨がもう少しで止みそうなので、気にせずそのまま通過する。

記 2007/9/3

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Last Update 2007/10/14
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