北海道Tour07 #12-3 2007/8/20 羽幌→深川

羽幌→(国道232)上平→(国道239)霧立峠 (以上#12-1)
→(国道239)添牛内→(国道275)幌加内
(以上#12-2)
→(国道275)平和→(道道72)幌加内峠下
→(国道275)多度志→(道道281)あけぼの町→(国道233)深川
143km

平和 幌加内の盆地も一面のソバ畑 RICOH GR1 GR28mm1:2.8 SP100 幌加内から平和経由で幌加内峠へ 赤は本日の経路

 12:35、幌加内発。ほんの少しだけ交通量が増え始めた国道275を避け、平和から道道72へ。

 道道72は静かなのも魅力的だが、何と言っても山裾際でなだらかに起伏が始まるソバ畑の眺めが素晴らしい。そのまま進むと江丹別峠だが、峠の登りっぱなで離脱して再び国道275に合流すれば、最初から国道275で来るのと比べてもほとんど大回りにならずに済む。

ほんとに盆地一面ソバ畑 RICOH GR1 GR28mm1:2.8 SP100

 少し足を停めて辺りを見回してみると、一面のソバ畑の一面の白い花はここまでと同じく満開で、幌加内盆地を取り巻く山々を遠くに望み、またもやうっとりするように静かな風景だ。遠くではセミの声が聞こえ、お昼らしくしんと静かな農村の小学校の前で子どもが3人遊んでいるのも、夏休みらしい。
 もうあと幌加内峠を越えれば、道北から道央に入ってしまうのだ。見渡す限り一面のソバの花が、「また来るんだよ」と言ってくれているように思えた。

 旭川への江丹別峠へ登り始める道道72から逸れ、ソバ畑の中をスライドしながら再び国道275に合流、そのまま幌加内峠へ向かう。

 木々の中、山肌を巻いて少しの間続く登りは、今までの広々とした幌加内盆地からは嘘みたいにせせこましく狭い。まあ標高差110m程度、峠と言うにはややあっけない。

幌加内峠から多度志経由で深川へ 赤は本日の経路

 下りは幌加内側登りより標高差があり、眼前に拡がる谷間にすとんと落ちてゆく印象がある。まあそれでも標高差190m程度。

 下りきったところで幌加内で別れた雨竜川と再び合流。どうせなら雨竜川沿いに道を造ればこんなしょぼい峠も無いのだが、実態としてはあちらは狭い谷で道が無い。もしくは、ずっと畑の盆地の一番奥で、ひょいと縁を越えるこちらのルートが国道となったのかもしれない。

 鷹泊、下幌内、宇摩と、雨竜川沿いの谷間に畑が続く。のんびりした田舎道ではあるが、何となくもはや道北の景色ではない。

 それに幌加内峠辺りから空はまたもや雲で覆われ始めていて、谷間の美しい緑がやや鈍重な表情に変わっていた。

 14:30、多度志着。「深川」の分岐に従い、道道281へ。

 多度志から中山峠越えは、まるでかつての深名線のルートである。標高差たかだか70mのちょい坂、速度が落ちて寄ってくるゴマフアブも、もうすぐお別れなのである。

 標高が無い上に一度下って再び登るタイプのどこだかわからない峠ではあったが、その下りで目の前に一気に平野が拡がった。真っ平らな平地に一面の田んぼ、その向こうの町、遠くの山々。遂に石狩平野到着だ。

羽幌から幌加内経由で深川へ 赤は本日の経路

 町中のAコープでお土産など物色していたら時間が掛かってしまい、15:25、深川着。ここで自転車を畳むのは2回目だ。

 深川と言えば以前から「ウロコダンゴ」である。「ウロコダンゴ」とは奇妙で強烈な名前だが、深川のお菓子である。今回初めてその姿を、駅の売店のケース越しではあったがまじまじと目の当たりに眺めることができた。なんだかういろうみたいな餡みたいなのが屋根瓦状に箱の中に成型されている。これが鱗の実態か。その下に団子が入っているのかどうかは見えない。
 まあそのウロコダンゴとは別に、深川は特急停車駅だし留萌本線が分岐する駅だ。町自体もそこそこ大きい。でも駅は比較的のんびりした雰囲気だ。旅の終わりに自転車を畳むのはこんな駅ぐらいがいい。こんなことをのんびり考えていられるのも、次のスーパーホワイトアローが16:18発、輪行作業を終えて程良い余裕があるからである。その前のライラックだと15:49、これはこの際諦めだ。

 札幌では去年と同様、すがたにさん・こあきさん夫妻、Isoさんと待ち合わせて飲むことができた。長い旅の終わりで旅先の友人達に会えるのは、何とも嬉しく幸せなものである。
 その晩はすがたに邸にお世話になり、翌朝は盆休み後の初出勤に備えるすがたにさんを横目に、自転車と荷物を抱えて新千歳空港へ。

 東京着は9時過ぎ。全国の最高気温を更新した今年の関東地方、昨日までの涼しい朝が何もかも夢だったかのように暑い。いや、身体全体に溜まった疲れは夢ではありえない。これから東京で暮らしていけるのか不安になるほどの挫けそうな暑さだが、明日からまた頑張ろう。

記 2007/10/1

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Last Update 2007/11/23
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