新得→(道道75)上佐幌→(町道)岩松
→(道道718)岩松橋→(道道593・国道274)瓜幕
→(町道瓜幕西24線)下鹿追→(道道133)村山
(以下#2-2)
160km
期待したほど涼しくない気温は一晩中続いた。一応熟睡はできたようで、ちゃんと自動的に宿泊ツーリング標準時刻、4時過ぎに目覚めることができた。
起きるとちょっと顔面や身体が火照っている。薄曇りだった昨日の日焼けのせいもあるが、それ以上に涼しくない。この時間だと例年少しは肌寒さを感じるはずなのに。
蒸し暑いのは夜の間に降った雨のせいもあるようで、路面に残った水溜まり表面には、まだぽつぽつ以上の雨が降っていた。そろそろ明るくなってくるはずの空も、いつまでもどんより。
雨は強くなったり弱くなったりして降り続いた。ひょっとして今年は雨続きか、という考えが頭をよぎる。でもあきらめてはいけない。
同宿のバイクの兄ちゃん(とはいえ2人とも大のおやじではある)がチェックする携帯天気予報をチェックしてみたり、ちょっとうとうとしたりするうち、7時過ぎに何と無く雲の中がが決定的に明るくなり始めた。
そううだうだしつづけるわけにはいかない。今だと思ってバッグを自転車に付ける内に雨は完全に上がった。
7:25、新得発。もともと6時発で考えていた十勝大回りコース、昨日に引き続き今日もどこかでショートカットが必要になる。その見極めは的確に行わないと、宿着が遅すぎても早すぎても今晩後悔することになる。
とりあえずしばらく予定通りのコース、道道75で東に向かい、上佐幌から台地の町道で北へ向かう。緩い傾斜の台地上に牧草地とカラマツ格子防風林が続き、いかにも十勝らしい景色が楽しい。
台地上に進んで間もなく、何と濡れていた路面は完全に乾いてしまった。どうも新得だけ雨っぽかったようなのだ。時々雲の切れ間に青空まで見える。いいぞいいぞ。
でも、こんなことなら早めに出発するんだったぞ。
一本道を山に向かってから、道は東の十勝川の谷間へ標高差100m程度を下り、8:30、岩松橋着。
いつか絶対訪れたいトムラウシ温泉は、直進方面。誘惑を振り切って、十勝川を渡って再び100m強登って道道593へ。
西上幌内の育成牧場辺りから雲が切れ、日差しが現れ始めた。途端にかっと鋭く強力な太陽光線が照りつけ始める。極端である。
その鋭い熱線が低い雲と地表で乱反射するためか、辺りはまぶしく明るくなってぐんぐん気温が上がり始める。
そうなると、高温で早くも眠たくなり始めた。全身から汗がぬらぬらっと嫌な感じで吹き出して止まらない。
士幌まで続く十勝平野の上っ縁、格子状防風林の中をてれてれと、ほんの少しだけ国道274を経由。9:25、瓜幕着。瓜幕は商店が数軒、かなり小さな町だが、道の駅がある。ソフトクリーム目当てで立ち寄ることにした。
道の駅自体は乗馬主体の施設を転用したもののようで、自転車ツーリング時に期待する機能はどちらかというと手薄なようではある。しかし、牛乳の味がするとても美味しいソフトクリームにはありつくことができた。さらに名物らしい肉じゃが饅もボリュームがあって美味しい。よく考えたら、これだけあれば休憩ポイントとしては十分だ。
ソフトで体が中から冷えたのか、頭も急にけろっとすっきりした。休憩がてら今後の予定を検討する。
出発が遅かったので当たり前だが、当初のイメージからだいぶ時間が遅れている。当初のコースはどこかで変更しないといけないとわかっちゃいたが、どこで考え直すかが問題だった。
しかし、コースの落としどころがはっきりしないということは、考察不足で今まで訪れた道のイメージをつないでいただけでもある。十勝を半時計周りで西・南・東側へ回るのが今日のコンセプトだが、何度か通ったことのあるコースをショートカットするより、通ったことが無い少し内側の道を通ればいいのだ。それに、山寄りじゃない方がより本来の十勝らしいだだっ広さを味わえるのかもしれない。
というわけであっという間に時は過ぎ、9:50、瓜幕を出発。だいぶ時間を食ってしまったが、今度は南下を開始する。
2001年は瓜幕の集落からそのまま南下したが、せっかくなので今回は1本西側の町道瓜幕西24線へ。
南の十勝川の谷へ下る下鹿追の台地に、一直線の道がしばらく続く。新得からしばらく登り基調だった標高貯金を一気にここで使い切るだけあり、足を軽く回すだけでもけっこうなハイペースで畑や格子状防風林が次々後ろに過ぎて行く。
そんなわけで今までののんびりペースが嘘みたいに10km以上を一気に終了、10:20、上然別で十勝川の谷間へ。
今まで下り貴重で調子に乗っていた分ペースが落ちる。と同時に、山際の涼しい空気から、帯広周辺の平野の熱気に入ったようで、再び暑さが襲ってきた。時間的にももう10時台。
前回もかなり暑かったこの辺り、記憶が飛んでいて地図から景色を思い出せなかったが、ちょっと埃っぽい鹿追橋で記憶が蘇ってきた。まあそれぐらい印象が薄い、少し慌ただしく埃っぽい道道133では、道が単調な分またもや眠気が襲ってきた。瓜幕で休憩したばかりだが、そろそろ分岐の村山で、商店とベンチを発見。
500mlのお茶をがぶ飲みしてそのまま少しうとうとしてみた。この時点で10:40。
多分時間的には5分ぐらい。頭がはっきりしてきたところで地図を確認すると、目の前が分岐ポイントの上然別橋なのだった。
記 2006/9/3