北海道Tour06 #1-2
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(以上#1-1) |
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10:30、新栄で新冠川の広い谷間に下りきると、今度は道道71の谷間の遡上が始まる。
谷間の牧草地、周囲の小山の緑を眺めつつ、断続する牧場を縫うように道道71は谷間を進んで行く。
この辺りの牧場では、さすがに日本一の産地だけあって、足がきゅっと細いサラブレッドが目立つ。牧草の明るい緑に輝くような栗毛の色が映えているが、良くあんな細い足であの大きな身体を支えているものだとも思う。
いかにもこの辺りらしい静かな明るい谷間、なかなか楽しく走りやすい道が続くのは記憶通りだ。途中、丘越え区間の道ばたの牧草地と、その向こうの山の形には見覚えがあった。確か99年に休憩して写真を撮った場所だ。あのときこの道は埃っぽいダートだったはず。その穴ぼこ気味のダートに手を焼いた丘は、舗装化であっけなく越えられるようになってしまっていた。
軽い丘越えの後、谷間の集落の太陽で町道へ。
再び丘越えがあり、里平・正和と丘のような低山の間を進む。
11:45、下りきった新和で再び谷方面を回ってきた道道71に合流、三和からまたもや丘越えへ。。
それにしても、けっこう厚く低い雲なのに、こんなに暑くなければ、とも思う。昨日までの高温がまだ地表に残っているのだろう。
丘越えの後は、しばらく超だらだら気味で次第に拡がる谷間を下る。低山、森、牧草地に畑、谷間の様々な緑を抜けて延々と道が続く。
12:50、旭の分岐で、芽生への丘越え町道へ。
地形図で細目の道で表現されているこの道、もしやダートではないかとちょっと心配していたが、どうも最後まで舗装のようだ。
森の丘越えから下りきってそう広くない谷間に再び緑が開け、芽生で道道845へ。道道も800番台ともなれば、かなり鄙びた雰囲気の道である。町営牧場の中をくねくねアップダウンで抜け、13:40、登りの森の向こうに突如開けた静かな集落、豊糠の小学校で水をもらう。
夏休みらしくひっそりとした小学校の事務室の窓は開いていて、中からラジオかテレビの音がしていた。コンビニも自販機も無い頃のツーリング水補給は、主に学校だったことをふと思い出す。「ごめん下さい」と中へはいると、日焼けした元気そうなお下げの女先生が出てきてくれた。
ここからは道道番号が変わって道道638、地形図通りに道もぐっと細くなり、桂峠への登りとなる。頻繁なアップダウンの代わりに最高高度はそう高くないこの道の例に漏れず、この峠も標高差は200m程度。途中ちょっとだけきりきりっと登る箇所はあるが、ほぼだらだらのつづら折れ主体峠だ。
しかし、細い峠道はその大部分が木陰で、非常に雰囲気がいい。小さな峠だが、道南の名峠と言えるかもしれない。交通量も少ないためかエゾミヤマクワガタの大型の雄がのっしのっし路面を歩いているのを見つけることができた。
桂峠を下ると、いよいよこのコースも終わりだ。
記 2006/8/27