紀伊半島Tour06 #2-4
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(以上#2-3) |
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国道425へ入り込むと、すぐにこれから進む県道738が分岐。
低山に挟まれてそう幅も広くない、ぱっと見には底の浅そうな谷間の山肌に張り付いて、新緑に覆われた道が続く。
時々周囲が開けると、谷底も周囲の山々も新緑で包まれていた。
少し登りが続くといつの間にか谷底が見えないくらいになっているので、登った量がわかりやすいと言えばわかりやすい道だ。しかし、その貯金も虚しく、またすぐに谷底の川が追いついてくる。
1/5万で見ると、谷と道が山中にかなりのたうち回っている。そののたうち回る谷に、地図上で地名のある場所の通りに道に張り付く集落が現れる。
殿井から先、その集落の民家もどんどん減っていった。
でも、自転車に出会って、その山奥の農家の方が挨拶をしてくれるのが嬉しい。民家の脇で写真を撮っていると、声を掛けてもくれる。
16:50、大桧曽を通過。国道425との分岐から引牛越まで地図では半分以上進めている。
これならまず明るいうちに龍神村中央部まで着けるだろう。もうこの時間なので気は抜けないが、とりあえず一安心できる気分にはなってきた。
ところが、その先は急に辺りの森が深くなり、登り斜度が一気に増した。山肌の形も更にくねくね入り組み、ペースが一気にダウン。
引牛越は去年通った国道425の牛廻越と同じく、切り立った斜面に張り付く道が、そこだけ急に落ち込んだ稜線をくるっと回って抜ける峠だ。急に落ち込む稜線は、なかなか迫力がある。この辺りの峠にはこういうのが多いのか。
結局、引牛越到着は18時ちょうどだった。
さあ、もう最後の峠を越えたところで18時を過ぎた。あとは日没までに下ってしまわないと。国道425合流、つまり龍神村市街まで20kmの標識も出た。標高差450mもあるのだ、登り返しだけ現れなければ行ける。
山腹区間はブラインドコーナー連続細道くねくねで、速度を抑える必要があったが、谷底に降りれば少しくねくね度は減った。落ち着いて粛々と、転倒しないように気をつけて夕方の谷間を下ると、下ると共に再び鬱蒼と生い茂った新緑が鮮やかだ。
この引牛越は峠で県境ではなく、しばらく下った河俣で奈良県から和歌山県に入る。何か歴史のいわれがあるのかも知れない。和歌山県に入ると、道沿いの集落は奈良県側より多いようでもある。
谷が拡がったところで、18:45、龍神村西到着。去年10分後のバスを見つけて即輪行開始、田辺行きのバスに乗ったのもここだ。龍神村龍神村というが、実は去年5月から田辺市に編入になっていて、龍神村は地名としてだけ残っている。
もう秒速で辺りが暗くなり始めていた。広い谷間の国道425を少し下るが、この辺りと聞いているだけで、実はもう宿を通過してしまったかもしれない。辺りが薄暗いので、こういうのがちょっと不安になる。
ちょうど外に出てきた近所のおばあさんに道を聞いて、18:55、安井のペンション「とおせんぼ」到着。自転車を停めて荷物を下ろし、部屋に荷物を運んだところで辺りは真っ暗になった。
夕食は、ここに来るまでずっと楽しみにしてきた猪肉の牡丹鍋。白味噌のたれが美味しい。
明日はずっと雨の予報だったが、天気予報では何と降水確率100%。その通りに、夜中になる前に、辺りは大雨になっていた。
記 2006.5/13