紀伊半島Tour06 #1-1 2006/5/5 松阪→須賀利

松阪→(県道756・37・428・市道他)伊勢
→(県道37・国道42)鳥羽→(県道750)国崎町
(以下#1-2)→(県道750・128)畔蛸町→(県道47他)小海
→(県道128)坂崎→(県道61他)浜田→(町道)立神→(町道)鵜方浜

(以下#1-3)→(県道17)浜島→(国道260)河内
(以下#1-4)→(国道260)孫太郎トンネル→(県道766他)紀伊長島
→(国道42)馬瀬→(県道734他)矢口浦→(県道202)須賀利
   208km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
延々続く県道750の密林ジャングル RICOH GR DIGITAL GR5.9mm1:2.4

 5時半過ぎに外へ出てみると、晴れの予報とは裏腹に高めの雲で空が覆われている。まあ雨の気遣いは無く、寒くもない。陽が昇ったら、これぐらいの雲はどこかへ行ってしまうのだろう。

11 松坂から伊勢市経由で鳥羽・志摩半島へ 赤は本日の経路
21

 5:50 松阪発。
 JRと近鉄の陸橋を越え、狙い定めて伊勢街道へ。宿が去年と同じなら、道も少しの間去年と同じで、細めの静かな道に昔ながらの家並みが続く楽しい道だ。

 去年曲がった伊賀町から先も、早朝のためか車も人通りもあまり無い。家並みはしばらく続くと田園風景になったり、また家並みが続いたり。絵に描いたような旧街道である。

 斎宮では、史跡斎宮跡の斎宮の森に建つ「いつきのみや歴史体験館」に立ち寄る。
 この建物は、以前から一度見たいと思っていた木造の体験学習施設である。入館自体は無料だが、まだ6時半前、中を見ることはできない。しかし外から眺めただけでも、作者の広瀬鎌二さんのシャープで骨太、伝統とモダンが一体となった研ぎ澄まされたプロポーションをたっぷり味わうことができた。

 ここ斎宮の森だけではなく、伊勢街道沿いには由緒ある寺社が数多く残っている。丁寧に回れば、1日伊勢街道で過ごすことができるだろう。

 明野で道の角度がちょいと振れ、宮川を渡ったり、伊勢市手前ででたらめに方角現状合わせの細道を辿って、伊勢市の街中で県道32に合流。

 間もなく、目の前に伊勢神宮の外宮、豊受大神宮が登場した。あの伊勢神宮である。もともと寄るつもりは無かったが、これだけばっちり遭遇してしまうと、斎宮様が「折角だから寄っていらっしゃい」と言っているような気もする。
 この際守衛の建物に自転車を停め、ここも寄ることにした。

 深い森の参道に「ちょっと時間が掛かるか」と覚悟したが、お目当ての御正殿まではいくらもなかった。写真撮影不可で、屋根の形がちらっと見えただけだが、そこにはあの独特の形と、この手の建物に漂う特有のテンションがあった。
 7:15、伊勢発。こうなるとちょっとだけ離れた伊勢神宮内宮、赤福本店や食物系テーマパークのはしりとして知られるおかげ横町なども見たくなるが、今日はまだ先が長い。次回の宿題にしよう。

 近鉄線沿いの軽い丘越え、県道37は意外にも静かな道だ。田圃に低山、一杯の新緑が嬉しい。この頃になると陽射しも少しづつ現れ始めていた。
 鳥羽手前から片側2車線の国道42に合流。エメラルドグリーンの海も見え始めた。少しの間広い道幅をぶっ飛ばす自動車を我慢し、7:50、鳥羽通過。リゾートホテルに観光施設で華やか極まり無い町を過ぎ、町外れから県道750へ。

 取付の安楽島辺りは、しばらくあまり落ち着きの無い県道だったのが、何度か海岸沿いのアップダウンを繰り返し、いつの間にか周囲の雰囲気はぐっと落ち着いてきた。

 緑の森の道、見下ろす紺碧の入り江。これこそ今日見たかった景色のイメージ通りだ。

 生浦湾では、ここまでの看板で見覚えのある形の麻生の浦大橋が登場した。有料道路の県道128、パールロードがここから始まるのだ。

 有料道路ではあるが、入口に料金所も何も無い緩めの有料道路のようで、何と無く橋を渡ってそのまま入り込んでしまった。
 でも、今日の目当てはパールロードではない。この先細道県道になって続く県道750である。

11 県道750から志摩半島経由で浜島へ 赤は本日の経路
21

 そこで、すぐにパールロードを降りて県道750へ入り直した。

 本浦、石鏡、国崎町と小さな港を結んで、切り立った崖の上の森に県道750のくねくね細道が続く。際限無いアップダウンが続くのはこの手の道にありがちだが、港から登ってしまえば斜度は比較的安定する。

 道を覆い尽くすような新緑は勢い良く、頭上から差し込む木漏れ陽が気持ちがいい。木々の間からはちらちら青い海が見えた。

 所々で開ける断崖絶壁の景色は荒々しく、濃紺の海、明るく深い新緑、ちょっと赤っぽい岩に青空、新緑と色鮮やかで、その岸や小島が遠くに霞んで続いてゆく。

 視界が開けたかと思うと周囲は森の中になる。どういうわけか路上に覆い被さる広葉樹からは、芋虫がぶらぶら垂れ下がっている。とても避けられないほどの密度で垂れ下がっている場所も多く、気が付くと体中芋虫と芋虫の糸だらけになってしまっていた。

記 2006.5/7

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Last Update 2006.6/18
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