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国崎町の漁村へ降りると、県道750は防波堤の中の細道になった。漁村の外れを過ぎると、再び入り江を結ぶアップダウンが続く。
遠目に見るとエメラルドグリーンの海が、近くで見るとその透明度はあまり他で見た記憶がない程だ。
そんな美しい海、強い陽射し、青空、新緑が続き、相差町、千賀町、的矢と次第にアップダウンは小規模になった。
県道の番号は750から47に変わり、多少拡幅区間は増えたが、相変わらず密林の細道が小さな漁港をつないで続く。
地図でちょっと不安だった堅子町から的矢への破線道含み区間も、綱渡りのように細道ダートでつなぐことができた。
小海のリゾートホテルの脇で、県道47はパールラインに合流。今までの細道からは建物と道の雰囲気があまりに違うが、高台のパールロードからは入り組んだ的矢湾が一望である。
湾を渡る的矢湾大橋の手前に展望所を見つけ、しばしその眺めに見入るとする。
緑の島、青い海の眺めが重なって、遠くの山に続いてゆく。その入り組み方は、地図無しではどっちが湾の出口方向かさっぱりわからないほどだ。写真でしか見たことがなかった志摩半島の眺めが、そのまま目の前にあった。そういえば辺りにはリゾートホテルや保養所が多い。
便宜上そのままパールロードを少し進んだところに料金所があり、軽車両\50を徴収されることになった。ほんとはほとんどパールロードは使っていないのだがという気にはなった。が、ここを通ればお金を取られることになっているのだ。地図を眺めると、さっきの的矢の港から橋の向こうの三ヶ所まで渡し船が出ている。さっき気づかなかったので当然船の時間もわからないが、そっちの方が余程楽しかったのに、と思った。それにこっちだと、料金所を通らないだけでなく、車の多いパールロードを全く使わずに先に進める。
まあそんなことは胸にしまって名高い志摩スペイン村の脇を通過、坂崎で再びパールロードを離れ、細道の県道61へ。
森の中を通って太平洋岸の阿児白浜沿いへ。
久しく漁村か密林の細道、またはリゾート臭い場所しか通ってこなかったが、パールロードやさっきの的矢湾から一山越えたこの辺り、のどかで鄙びたいい感じの海岸平地が拡がっていた。
しばらく平地をくねくね進んで、防波堤の中の集落、浜田に到着。
そろそろ昼前、タイムリミットだ。先端部は諦めないといけないが、まあこの辺りの景色はかなりたっぷり楽しめた。残りは次回以降、ここだけの目的で来るときに取っておこう。
とにかくこの辺で西に向かわないといけない。目を付けていたショートカットコースを探して地図を眺めていると、近くの商店のおじさんが声を掛けてくれた。
11:00、浜田発。
先のおじさんに聞いたとおり、漁村の細道から丘陵の畑を横断、丘陵上の集落立神から鵜方を迂回して、12:00、鵜方浜発。
この先南勢、南島、紀伊長島と、今日宿泊の尾鷲市須賀利までまだまだ先は長い。
記 2006.5/7