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県道17は海岸際の1本道だが、入り組んだ手前の半島、遠くに細長く延びて曲がった志摩半島最先端部が英虜湾の向こうに重なって、海がとても海には見えない。
その景色は素晴らしいが、鵜方からの車か、しばらく車が多い。おまけにけっこう強めの向かい風が吹き始めていて、前に進むのに難儀するまでになっている。
この先まだ行程は長い。更に、進むにつれ、海岸から丘陵横断の連続アップダウンは次第に大きくなり、今日は最後までこのパターンが続くのである。ちょっと焦り始めていた。
そんなわけで浜島分岐の塩屋ではちょっと悩んだが、やはりショートカットの県道112・152より県道17経由の浜島回りへ。
英虜湾から外向きに位置する浜島には、どこか寂しいような普通の港町の雰囲気が漂っている。今までの南国のリアス式海岸線の明るさと違って、今日はその普通の雰囲気が目新しい。
浜島からは今後紀伊長島まで続く国道260へ進む。国道で拡幅済区間も多い道だが、先のショートカットから離れた大回りコースの道は、浜島までの県道17より余程交通量が少ない。
大回りのしすぎでそろそろ行程に巻きが入っているが、手持ち地図よりやや道の改良が進み、アップダウンをトンネルで抜ける区間が増えているのが、今日のところは非常にありがたい。
とはいえ、宿浦や木谷など、とても国道とは信じられない漁村民家軒先細道区間も残っている。
景色は今日の海岸沿いの例に漏れず、きらきらエメラルドグリーンの海に新緑、青空と岩が鮮やかで、小さな漁村のひとつひとつがまた何とも美しい。
その後も、美しい入り江と海岸の横断は、延々と目まぐるしく繰り返された。
五ヶ所湾を横断し終わると、アップダウンの一つ一つが次第に大きくなってきた。
気が付くと、今まで山側は低山か丘陵地だったのが、もうだいぶ大きな山が眼前に聳えるようになってきている。
それでも最後はトンネル一発で山を抜けてくれるのが、巻きの入った行程には助かる。
ひとつひとつトンネル越えをこなし、14:50、河内着。
記 2006.5/7