下幌呂→(道道243)阿寒→(道道222)上舌辛
→(道東2期林道・道道242)縫別
(以下#7-2) 172km
朝、お勘定を済ませおにぎりを受け取ると、おばさんが「シチュー食べていきませんか」とのこと。せっかくなのでちょっとご馳走になるが、これがまた期待以上に美味しい。ほんとにこの辺りの豚肉は風味豊かだ。何でも出荷を始めてから10年ぐらいでここまでに到達したとのこと。道東と豚肉というとあまり頭の中では結びつかないが、帯広の豚丼の例もある。
6:15、下幌呂「宿坊まきごや」発。何と無く明るい程度の薄曇りだ。釧路の天気予報は9時ぐらいから晴れるとのことだが、今日は十勝に向かうので、あまり関係は無い。
阿寒まで続く丘陵地は、仁々志別川、オリョマップ川、ヌカマンベツ川の谷間を挟んで丘越えが大まかに3回。
森と牧草地、緑の丘と谷、相変わらず昨日の標茶からの丘陵と似た表情で、淡々と取り付く島が無い。
明るい薄曇りだった天気は、途中陽が射したり雨がぱらついたり。まあしばらくこんなもんだろう。
最後の丘を越えると、今までより拡がった谷間に今までより開けた雰囲気の農村が拡がった。牧草地や牧場農家、看板など、そこかしこに人の生活を感じる。
7:45、阿寒着。そう狭くない程度の谷間に拡がる町並みに、人里に帰ってきた気分だ。
ちょっと休憩し、8:00、阿寒発。周囲の低山に白い雲が何だかどかっとまとわりついているが、予定通り道東2期林道へ足を進める。
去年通った道東スーパー林道の第2期なのか、似たような名前ではあるが、道東スーパー林道とは国道242の数kmを挟んで完全に分断されている。今回は去年宿題になったこっちの道だけを片づける。
阿寒の町を出て、ぐっと静かな道道222を地図で狙い定めて進むと、すぐに道東2期林道の看板が現れた。その分岐から、高い茂みに挟まれたちょっと細目のダートが、牧草地の奥で低山の狭い谷間に分け入って行くのが見えた。
低山の谷間には、湿った雲がこってり溜まっている。路面には真新しそうな水溜まりも見えた。
チロップ川の狭い谷間は茂みが高く、森も密で、緑のトンネルによく締まった良好なダートが続く。
緩急のある登りが次第に厳しくなり、やがて谷底から高度を上げてひょいと峠を越えるのは、本家の道東スーパー林道でもみられたパターンだ。
下りも密な森の中に締まったダートが続く。もともと標高も低く、あまり展望が楽しいような箇所は少ないのも、道東スーパー林道と似ている。思えば同じような場所の同じような線形の道なので、こういうのも当たり前かもしれない。
ただ、整備状態はこちらの方が圧倒的に良い。通行止めの道東スーパー林道と違い、国道274・392と阿寒方面のショートカットの役目がある道なのだろう。まあそれも、阿寒の北側を通る国道274全通までかもしれない。
庶路川の谷に降りると、最初の10kmの区間が終わって上庶路到着。ここで一度ダート区間が分断され、牧草地の中の舗装道道242を少し挟んで、またもや牧草地の看板から似たようなダート登りが開始。ちなみにここの看板には、「庶路本流林道」とある。
薄暗く狭い谷間は雨っぽく、途中で雨具を着込んで黙々とダートを登る。
それでも何とか、峠付近から向こうは雨が上がってくれた。
下りは下りで相変わらず見通しが悪い。標高が低そうな割には、時々森が開けて周囲の密林の低山を見下ろしたりする。
こちらも森は密林だが、砂利はそう多くなく穴も無く、路面状態は比較的良好だ。意外に長い下りが続いた後、やがてほいっと森から投げ出されるように、周囲が開けて牧草地になった。
記 2005.9/19