北海道Tour05 #6-2
2005.8/18 養老牛温泉→下幌呂

中春別から上春別経由で西春別へ 赤は今回の経路

養老牛温泉→(道道505)旭新→(道道150)開陽→(町道北19)武佐
→(道道775)上武佐→(農道・道道994)中春別
(以上#6-1)
→(道道362・農道)上春別→(道道311)大成
→(道道957)上西春別→(道道830・農道)萩野
→(道道13)標茶→(国道274)支雪裡第三→(道道53)下幌呂 176km

萩野の高台 今回の根釧台地もこれで終わりだが、天気はイマイチ盛り上がりに欠ける RICOH GR1 GR28mm1:2.8 CTS200

漠々とした牧草地が続く 牧草地が切れると森 谷も丘も基本的にこればかり 中春別到着

 10:30、中春別着。交差点のセイコーマートでちょっと休憩、根釧台地ポタのつもりではっきり決めなかった、今後の経路を検討する。
 今夜の宿は、去年泊まって気に入った鶴居の「宿坊まきごや」だ。このまま別海から上風連へ、鬱蒼と閑かな別寒辺牛湿原、塘路を経由、釧路湿原のダートから丘陵を抜けると鶴居に到着だ。それだとここ数年のルートとあまり変わり映えしないので、何らかプラスαの寄り道ができると目新しい。
 ところが10時半でまだ中春別。見込みが甘かったか、疲れが出ているのか、まあとにかくあまり余裕は無さそうだ。おまけに別海方面の雲が何だかどす黒い。現にこの中春別に来るまでにも、強い向かい風の中にぱらっとした水滴を何度か感じていた。
 うだうだ悩んでも、結局は楽しくないと意味がないのだ。今日はあまり無理せず、別海・計根別方面の走ったことの無い道へ行ってみよう。これなら、順調に進めば多和平へ寄る余裕もあるかもしれない。
 休憩している内にあっと言う間に30分が過ぎた。こんな所にも疲れ具合がよく現れている。11:00、中春別発。

再び曇り空の下漠々と続く景色 僅かに登り基調 広々と拡がる景色は安定

 中春別から標茶方面は、道があまり谷間を横断せず丘の上を通るので、比較的他のエリアよりアップダウンは少ない。それに地形自体、根釧台地の中でも比較的安定している。そのためか、牧草地が連続し、根釧台地の中でも平らな印象がある景色が続く。

やや人っ気のある牧草地が続く 森も断続

 しかし向かい風は相変わらずで、空は曇りのまま。その雲は高くなって薄曇り気味になったり、逆に低くなって雨がぱらついたり。

上春別出発 再び緑の海 なかなか雰囲気は良い

 上春別では農協から両親と弟にチーズを送った。これでまたあっと言う間に25分が過ぎてしまい、出発は13:00。早くも多和平への寄り道が危ぶまれてきた。

しかし雲は重い

 上春別からも、曇り空の下牧草地が淡々と延々と続いた。そのアップダウンの向こう、急に西春別の集落が登場。昔標津線からなんとなく眺めた記憶があるような町だ。

相変わらずひたすら牧草地 アップダウンの向こうに西春別登場 西春別出発

 さっき休憩したばかりだが、厳しい向かい風に早くも疲れが目立ち始めている。こういうときに国道243との交差点にセイコーマートを発見、つい自動的に立ち寄ってしまう。
 14:00、西春別発。

曇りで暑くないので牛は楽そう 一生懸命お食事中 僅かに登りが続く 登り基調だがアップダウンが続く

 またもや続く牧草地と低木の森の中、泉川で再び方向が変わり、この辺りの最高地点の萩野へ向かう僅かな登りが続く。

馬もいる 西春別から萩野経由で標茶へ 赤は本日の経路
相変わらずのまっすぐな道

 登りは決して厳しくはないが、こういうときに限って台地の表面を吹いてくる向かい風が堪える。また、今まで比較的安定していた地形上で地上の空気とバランスが取れていた雲が地表に近づいたのか、時々雨もぱらついてきた。

どこの牧場でも牛は目を合わせて来る ずっと首を回して目を合わせ続けてくれる アカツメクサ 牧草地で多々見かける 広々牧草地

 何となく進みの悪い道だが、やがて丘の上に見覚えのある防風林が登場、何度か通った標茶への道道13に合流である。

やはり牧草地の花 次第に斜度が増す 萩野の交差点へ

 ぱっとしない天気に報われない向かい風、似たような風景が続いた今回の根釧台地だった。でも、萩野の交差点からぐるっと見渡せる牧草地は、記憶通りになかなか壮観だ。晴れていれば、たしかこの辺りで地平線が見渡せたはず。そう言えば、昨日弟子屈からの国道243で通ったばかりの虹別、根釧台地の地平線が見渡せる高台もこのすぐ近くだ。

萩野 晴れていれば地平線ポイントなのだが…

 結局多和平にも寄らず、根釧台地から河岸段丘を下り、16:15、標茶着。

根釧台地から標茶へ 標茶からヌマオロ、支雪裡第三経由で鶴居へ 赤は本日の経路
標茶の低地に降りてきた

 町中の既知のセイコーマートで再び今後の経路を確認する。結局多和平にも寄らずにこの時間になってしまった。厚い雲の下の16時過ぎ、辺りは次第に薄暗くなり始めている。この先鶴居までは見た感じ40kmはある。おまけに際限無い低丘陵地帯が鶴居まで待ちかまえている。
 まあ雰囲気はわからないエリアではないので、地道にノルマをこなして、何とか明るい内に着けるように努力するしかない。

標茶の町でちょっと休憩 鶴居へ向けて出発 町はずれの台地から丘陵地帯へ

 町中の交差点から国道274へ。鶴居45kmの看板に少し挫けそうになるが、まあぐじゃぐじゃ悩んでももう鶴居へ向かうしかないのだ。
 次第に暗くなる空の下、丘と谷間、森と牧草地と湿地帯、時々小さな集落。掴み所の無い等高線通り、大きなアップダウンとイレギュラーな線形が何度も何度も繰り返された。森と茂みと草、道路と電線が延々と続き、そのうち緑の丘の風景は単調にすら思えてくる。これも灰色の空のせいだろう。

アップダウンでいくつも湿地帯と丘陵を横断

 ヌマオロの谷間の湿地では、去年通って見覚えのある道に突如合流。去年はこの道を鶴居から磯分内へ向かったのだった。漠々とした緑の海の中、知った道はそれだけで心強いが、地図を見るとまだまだ鶴居は遠いのだった。周囲はもはや薄暗い。

牧草地やら湿地やらが続く 中オソツベツ ヌマオロ到着 まだ先は長い

 それからも延々と丘陵のアップダウンは続き、やがて遂に雨がぱらつき始めた。鶴居の北側、この丘陵地帯では、過去6回の訪問で雨3回と雨の確率は高い。7回目の今日も、ついに雨になってしまったわけだ。まあその雨も、降ったり止んだり程度。雨具投入はちょっと微妙なぐらいである。
 途中では部分的に急に雨が降り出す谷間などもあった。その300mぐらいの谷間を過ぎると、もう雨が止んでしまうのだ。95年だったかの訪問で、やはりここだけで急に雨が降って止んだのを思い出した。去年は厚床や別海で似たような体験をしている。道東の湿原には、どうも露骨な天気の穴みたいなこういう場所があるようだ。

際限なく続く丘陵 標茶からヌマオロ、支雪裡第三経由で下幌呂へ 赤は本日の経路
本格的に降ってきた 遠景が霞んでる

 国道274から道道53へ分岐する支雪裡第三で、遂に雨が本降りになった。それだけに原野と牧草地の向こうに、鶴居市街地のナトリウム灯が見え始めたときは嬉しかった。
 18:30、鶴居着。そのまま一気に鶴居は通過、その先は釧路湿原へ続く平野、もう僅かだが安定した下りである。

 18:55、下幌呂着。あと少しで真っ暗になりそうなところだった。
 前述のように、去年も泊まった「宿坊まきごや」は、道道53沿いのログハウス。手作りの豚肉料理がとても美味しくボリュームがある。昼はレストランなので、泊まらなくてもその美味しさは体験できるが、やはり自転車で泊まって美味しい夕食をたっぷり味わうのがベストである。
 その夕食は、去年「ぜひ一度食べて下さい」と言われていたしゃぶしゃぶ。「海藻ポーク」と書かれていたが、肉の旨味がとても味わい豊かだ。

記 2005.9/19

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Last Update 2005.12/28
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