湖畔→(道道528)朱鞠内→(国道275)美深
(以下#3-2)
187km
北海道Tour05 #3-1
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外に出ると、何と5時台のこの辺りなのに、Tシャツ1枚で全然寒くない。ふらふらになってしまった昨日の暑さを思い出す。でも、今日は道北の歌登からオホーツク内陸へ行くのだ。国道40(275と重複)の先まで行ってしまえば、大分涼しくなるはず。なってほしい。
6:05、朱鞠内湖そばの花YH発。
ちょっと戻った朱鞠内で、再び昨日の国道275へ合流、朱鞠内湖外周への標高差約100mを登らされる。途中では、そばの花YHの建つ湖畔の集落を見下ろせる。もう20年前の1986年、この展望ポイントで、これももうだいぶ前に廃線になった深名線の列車を撮ったものだった。あれから20年。さすがに建物や道など、谷間の雰囲気が多少変わっている。
湖外縁、南からの三叉路辺りで、前回2003年の訪問では天気が雨から晴れっぽい曇りにいきなり変わって驚かされた。今回もまたその場所で、急に雲が増えて暗くなってきた。ちなみに三叉路のもう一方の奥は白く霞んで雨っぽい。これも前回と同じだ。幌加内盆地と名寄盆地の空気の境目なのかも。
湖外周、鬱蒼とした笹の茂みと白樺の細い木々が続く緩いアップダウンでは、時々谷間の向こうに朱鞠内湖とその向こうの奥羽幌の大樹海が見える。
この辺の楽しみな景色だが、今日は暗く重い雲のせいであまり楽しい景色ではない。
その森が切れ、ぽこぽこと盛り上がる丘に牧草地が現れると、間もなく母子里だ。
山間に突如現れる、小さな盆地の佇まいが何とも静かで美しく、個人的には北海道の大好きな場所の一つだ。今日はどんよりと雲が垂れ込めていて、ちょっと残念。
1986年に、ここで牧草刈りのアルバイトをさせてもらったことがある。その時お世話になった岡本農場へは、母子里訪問の度に挨拶に行っていた。しかし、ここ数年の訪問ではお会いできなかった。日中だったために、お仕事でご不在だったようなのだ。
しかし、今回は見事に岡本さんと再会できたのである。曇り空の下、家の前にいた岡本さんは、何と遠くから私の姿を見た瞬間わかったと言って下さった。これは嬉しい。
7:45、母子里発。ここから先はもう美深峠への登りとなる。
美深峠の美深側は標高差300m以上だが、こちらから登ると標高差は半分以下。
峠それ自体が変わるわけではなく、峠を過ぎて次第に青空が見え始めた空の下、奥羽幌の山々と、どこまでも続く密実な大森林の眺めが、今日も感動的だ。
下り始めて間もなく、向かい風で全然進まないことに気が付いた。おまけに陽が差し始め、急にかなり暑くなり始めている。雲が低いので、陽射しの熱気が籠ってしまうようだ。それでもまだ峠区間では、足を止めて下っていれば良かった。周囲の森からも涼しい風が感じられた。
それが下りが一段落、麓の開けた牧草地に突入すると、進まない・向かい風・暑いの三重苦状態となった。おまけに向かい風が進むに連れ次第に強くなってきた。明るく静かな谷間の道が、しかしながらとても苦しい風景に見える。
谷間が開けていよいよ美深の盆地に降りてくると、暑さと向かい風は向かい風は更にパワーアップしてしまった。
9:00、美深着。途中寄り道はしたものの、朱鞠内6時発でまさかの9時台突入である。
記 2005.9/8