北海道Tour04 #4-1
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昨日はあれだけ疲れたが、それでもちゃんと4:30前には目が覚める。我ながら見事だ。何と言っても1年間待ち続けた、夏の北海道なのだ。
2階から下りてちょっと外へ出てみると、昨夜と同じく周囲には真っ白な濃い霧が立ちこめている。そのせいで日光は出ていないが、やはり寒くない。猛暑でベースの気温が高く、夜でも大して気温が下がらないのだろう。
日中はここ2、3日と同様、ちょっと厳しいことになる、と思った。
出発が早いのでおにぎりをお願いしたのに拘わらず、わざわざ私より早起きして作ってくれた宿の朝食は、昨夜の夕食に引き続きスタミナ系で美味しい。
6:05、下幌呂「宿房まきごや」発。走り始めると、すぐに腕、自転車など、あちこちに真っ白な濃い霧が結露し始める。
白い霧の中から現れる風景には見覚えがあった。地図を見直すと、何と道道53は去年どさんこ牧場から釧路へ向かうバスで通った道である。宿を間違えたりバスを待ったりした鶴見台も、なんだかそれも懐かしい。
7:30、鶴居着。少し休憩後、鶴居を出発。
鶴居から先は丘陵の牧草地になる。アップダウンをいくつか進んだ支雪裡辺りで、白い霧の中が何と無く明るく、湿った空気が急速に蒸し暑くなり始めた。そのうち、行く手の向こうが何となく明るくなっていると思ったら、その辺りで急に周囲の霧が晴れだした。
強烈な直射日光と照り返しで、周囲がいきなり暑くなる。まだ8時前、この強烈な太陽は一体何だ。
道には何故かトンボの大群が繰り出していた。時々自転車にも突っ込んできて、顔面に当たる。注意が必要なほどの驚くべき数だ。自転車を停めると、例によってゴマフアブが寄ってくるので、そんな空中の小虫で朝食中なのではないか。
丘陵の谷間、ヌマオロで国道274から農道へ分岐し、磯分内へ向かう。
最近の道道ぐらいに幅広で安定した農道は、斜度だけは農道のままなので、アップダウンがなかなか堪える。また、丘陵地帯のイレギュラーな線形と、道と等高線と川だけの地図のせいで、事前の目論見より標識に出ている距離が長い。手こずっているうちにどんどん日が昇る。
9:15、磯分内着。セイコーマートで少し休憩すると、もはや冷房がこの上なく有り難く、店から出たくない。凄まじく暑くなっているようだ。
磯分内からの道道1040では、緩い登りがだらだら虹別へと続く。一駅離れただけの弟子屈から同じく虹別へ向かう国道243は、ぐいっぐいっとメリハリを利かせて登るが、こちらは量としては同じぐらいの登りなのに、あまり登っている気がしない。
しかし、9時台にして日差しがますます厳しくなり、木陰の無い広い道がつらくて仕方がない。時々吹く風だけが、つらさを少し和らげてくれた。
国道243の最高地点まで何とか登り、いつもの地平線を見渡しながら少し休憩する。すでに頭が少しぼうっとしていた。太陽にすっかりやられてしまっているのだ。しかし、開けた丘のてっぺんで休んでも、暑さから解放されるわけではない。
10:10、虹別発。坂を下って道道885で開陽台を目指す。この道で内陸部からオホーツク海方面へ向かえば、もうあとは涼しくなるだけだ。更に下り基調である。開陽台への標高差150m登り返しを除き、それ以外のアップダウンも今までより小さく緩い。
実際、断続するカラマツの木陰はだいぶ涼しく、今までよりかなり楽になれた。ここまで来ればもう安心だ。おまけに大好きなこの道、久しぶりのこの風景。
記 2004.8/31